日記と音楽レビューを中心に更新しています。リンク&トラバなどはフリーです。

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こんばんは、セカコンです。
今日はアキバに行ってきました。やはり聖地というだけあってすごいですw

超電磁砲のDVD第3巻を買ったんですが、
「これで中古なの?」というほど綺麗な中古が4980円。

定価が6800円ぐらいですから、約2000円お得になりました。
・・・中身を開けても結構綺麗なんですよ、かなり気分も得しました。


あとは「ロウきゅーぶ」というラノベの第1巻を買いまして、
イラストだけしか見てませんがかなりヒロイン5人が可愛いw

小学生がヒロインというのもなかなか斬新な気がします。
今読んでいるラノベが読み終わったらさっそく読んで見たいと思います。


さて、SSのお話。


今回の部分と次回の部分を特に力を入れまして。
何だろうな・・・気づいてしまった恋心でしょうかね。

千桜目線なのですが話が進んでいくにつれて、
千桜の心境の変化を中心にして楽しんでもらえれば幸いですね。


それでは、vol.4をどうぞ。


~SELL 3 緑~


 ―――複雑な想いの理由はあなたがいないと分からなかった。


 (The Chiharu Side)


 私は開放感に満ちあふれていた。テストが返却されて全て高得点で幕を閉じ、春休みは趣味の時間を多くできそうだったから。
 さっそく某アニ○イトに買い物に行って、漫画やラノベを買ってきた。その帰りに、公園で綾崎くんを見つけた。


 「千桜さん……?」
 「そんなところで雨に打たれてると、風邪引くぞ。」


 何かにがっかりしたように思える綾崎くん。自分が濡れることを考えず、綾崎くんの上に傘を動かした。綾崎くんは振り向いた。
 「千桜さん……?」
 「バッグを持ったままで……。一体何があったんだ?」
 「……なんでもないですよ。」
 「……雨で濡れたのかもしれないけど、瞳が潤んでるぞ。」
 「……雨で濡れただけですよ。」
 まあ、見え見えなんだけどな。何かの理由で泣いている、それも……会長、いや……ヒナに関わることで。それは分かった。
 「綾崎くん、私はかまわないから……私の家に来ないか?」
 「千桜さんの家……?」
 「今日はうちの家族、私以外……みんなで旅行に行って誰もいない。綾崎くんが来ても、全然気を使わなくて大丈夫だから。」
 「でも、千桜さんには迷惑ではないですか……?」
 さすがは執事だけのことはある。他人に対する気遣いは、こんな所でもきちんと考えている。17歳とは思えない。
 「迷惑じゃないよ、私はぜんぜん。綾崎くんさえ良ければ。」
 「……寒くなってきましたね。」
 「ああ、綾崎くんの上に傘を差してあげてるせいで、私も……背中が大分寒くなってきたよ。この時期の雨、意外と冷たくてさ……。」
 「ごめんなさい。」
 「……だからっていうと悪いかもしれないけど、綾崎くんをこのまま置いていくわけにはいかない気がする。お言葉に甘えてみるのも、執事の勤めだぞ。」
 なに、私はこんなに家に呼ばせたがるんだろう。そんな疑問を浮かべながら、綾崎くんに話し続ける。
 「風邪を引いたら元も子もないだろう。」
 「……いいんですか? 本当に。」
 「心配するな、明日まで帰ってこないからな。」
 「……それでは、お言葉に甘えさせてもらいます。」
 「……ああ。」
 私は綾崎くんに手を貸した。立つとやっぱり男の人だ、私よりも背が高い。少し目線を上に向けなければならない。

 「綾崎くん、とりあえずこれで手と顔を拭いて。」
 「ありがとうございます。」

 たまたま持っていたタオル。バッグの中に入っていて、私はそれを綾崎くんに渡すと綾崎くんは丁寧に顔と手を拭いた。実際、背中が濡れて私も寒いのだが。
 「くしゅんっ!」
 「ごめんなさい、千桜さん。」
 「……大丈夫だよ、ちょっと背中が濡れてるだけだから。」
 そこに不可抗力なのか、綾崎くんの手が私の背中に触れた。思わずぴくっと反応してしまって、綾崎くんにきつい目つきをしてしまった。
 「び、びっくりさせるなよ。」
 「す、すみません……。」
 「でも、けっこう濡れてるんだな。ちょっとだけ、綾崎くんの手の温もりが……分かった気がするから。」
 「本当にごめんなさい。」
 「謝ることはない。それに、さっきから謝ってばっかりだ。私は一つも嫌な気になった覚えはないぞ。」
 「でも……。」
 「何でもネガティブになるな、何があったのかはよく分からないけど……もうすぐ家だから、まずは気持ちを落ち着かせろ。」
 何があったのか……想像はつくんだ。でも、そこを訊いちゃいけない。少し前にも言った気がするけどな。
 それからは何も言うことなく、私は誰もいない自分の家に帰った。綾崎くんにはリビングで待ってもらい、私はシャワーを軽く浴びて新しい私服に着替えた。


 「綾崎くんもシャワー使って。雨で体が冷えたと思うから。」


 綾崎くんは本当に申し訳なさそうに、「ありがとうございます」と言って私に深々と会釈をした。丁寧な高校生だな、君って。
 「お父さんのでいいか、服は……。」
 服のこととか、全然考えてなかったりした。とりあえず父親の私服なら問題ない。私は箪笥をあさって、服を取り出した。意外とセンスの良い服が揃っていた。これなら綾崎くんも爽やかな感じになるだろうな。
 「って、何を私は楽しんでるんだよ。」
 どうも綾崎くんをウチに連れてくると決めてから、何か気持ちがもやもやする。それに今もどこかで楽しい気持ちになっていたし。
 私はそんなよく分からない気持ちを引っさげて、浴室の前に着替えを置いておいた。次にやることは咲夜さんにバイトを休むことだな。


 「すみません、咲夜さん。今日はどうしても行けないんです。」
 「ええけど、どないしたん?」
 「えっと……家族が病気になってしまって、どうしても私が看病しなければ行けないんで、本当にすみません。」
 「そうか……なら、見舞いに行こうか? ちょっとハルさんの母親の顔も見ておきたいなと思ってたんや。」
 「えっ……いえいえいいですよ!!」


 しまったと思って、口を思わず押さえてしまった。すると咲夜さんは何かを感じたのか、電話口の向こう側でクスクスと笑っていた。
 「なんか、お邪魔だったかもしれんな。」
 「お邪魔、って別にそんなことはありません!」
 「ほな行こうか?」
 「……やっぱりお邪魔です。母親はうるさいのが苦手なので。」
 「あははっ。今日ぐらいはゆっくり休んだらええ。」
 「ありがとうございます。」
 完全に咲夜さんに読まれてしまった。相手が綾崎くん……だとはばれてないけど、どうやら嘘はばれていたらしい。
 咲夜さんの優しさが一枚上なのか、優しさに嘘を暴かれた気がして……さすが咲夜さんと拍手を送りたい気分になってしまった。
 これで何とか一応、誰も来ないようにはなった。あとは綾崎くんに何か温かい飲み物でも……。


 「着替えまで用意してもらって、ありがとうございました。」


 すっかり暖まった感じの綾崎くんは、少しだけど表情は明るくなっていた。私は特製のホットミルクを持って、自分の部屋に案内した。
 「いいんですか、その……女性の部屋に入ってしまって。」
 「いいんだよ、こっちから招いてるんだから。」
 「それではその……失礼します。」
 本当に恐縮そうに私の部屋に入ってくる綾崎くん。やっぱり女の子の部屋は物珍しいのか、部屋の中をよく見渡していた。
 「そんなに気になるのか?」
 「ご、ごめんなさい。」
 「……また謝ったぞ。今日は私の前では謝ることは禁止だからな。」
 「はい、すみません……って、ダメなんですよね。」
 「とりあえずこれ飲んで。一応、私が作ったんだけど。」
 「美味しそうですね、喜んでいただきます。」
 料理を作ってこれほど緊張したことは今までにない。というより、ホットミルクは料理と呼べるレベルじゃないんだがな。綾崎くんは何の抵抗もなく、ホットミルクを一口飲む。
 「とても美味しいですよ。」
 「ほっ、良かった。」
 「けっこう甘くて美味しいんですが……これはハチミツを入れているんですね。」
 「よく分かったな。ちょっと本に載っていたのを拝借してみたんだ。」
 「今度、僕もやってみようかな……。」
 その本というのも、とあるライトノベルからなんだけどな。ちょうど風邪を引いてしまうシーンだった気がする。ハチミツ入りのホットミルクを作っていた。
 綾崎くんはその後飲みきるまでに数回「おいしい」と言ってくれた。正直、何だか嬉しい気持ちで一杯になった。雰囲気が良くなったところで、ついに私は綾崎くんにことの訳を訊いてみることにした。


 「失礼かもしれないけど、ヒナギクと……何かあったのか?」


 そう訊くと綾崎くんはやはり表情がおかしくなった。口元も優しくなくなった。綾崎くんの体が震えだした。
 「……何かあったんだな?」
 「……何にもありませんよ。」
 「だったら何で、今の言葉に反応するんだ? 無関係なら胸を張って『関係ない』って私に言ってみてほしいんだけど。」
 「……」
 答えない……ということはやっぱりヒナギクだったのか。薄々は気づいていた……というより、飛び交っていた。ヒナと綾崎くんが恋人同士である噂。まあ、1週間前のあの時でもう恋人同士であることは分かったんだけどな。
 「何があったんだ?」
 「……ヒナギクさんに突然振られてしまったんです。」
 「なんだって……?」
 「何だか僕が過剰にヒナギクさんに連絡できなかったことを悩んでいたみたいで……そんな人は嫌いだって言われたんですよ。」
 「でも……心配することは悪いことじゃないだろう。」
 「でも、ヒナギクさんは『心配してなんて頼んでない』って言って。僕……神経が細いらしいんですよ。」
 「そんなこと……ないって。」
 綾崎くんは「わざと」このことを言っているわけじゃない。本当にそうなんだと私は思う。でも、一つだけ嘘だと信じたいワードがある。
 「私にとって綾崎くんはとても良い人だと思うし、それに……ナギと話していると,自然と綾崎くんは優しい人だって思える。」
 「千桜さん……。」
 「それに、あのナギの執事なんだ。神経が細くちゃ絶対に務まらないって……私は思うんだ。」
 あれっ、言うべき言葉があったような気がするのに。私……何を言っているんだろう、これじゃまるで……。


 ―――まるで、私は綾崎くんのことを……。


 そうか。私は綾崎くんのことを……そう思っていたのか。だから、胸が苦しくなったりして……今、こうして私は綾崎くんと話しているのか。
 「でも、もう……ヒナギクさんには会えませんよ。」
 「どうしてそう思うんだ?」
 「……だってもう、ヒナギクさんの方から『会いたくない』って言われたんですよ。だったらもう、自分から動いたってもう会えません。」
 「……」
 「僕、これから……どうしていけば良いんでしょうかね。」
 涙ながらに語る綾崎くんに、もう私は……欲望のままに体を動かした。私はベッドを背にしている綾崎くんの前まで動く。
 「綾崎くん、全部一人で受け止める必要なんてないと思う。」
 「千桜さん……。」
 「私は、綾崎くん……君の苦しみを少しでも和らげてあげたい。それに、ヒナがいないなら……私がいる。」
 「……僕のことを、まさか……?」
 気づいてくれたようだ。でもそれは……私もついさっき気づいたことなんだ。私は綾崎くんのことをこう思っているんだよな。


 「私は綾崎くんのことが好きだ、ずっとそばにいてほしい。」


 強引に綾崎くんの胸に手を置いて、私からそっと口づけをした。メガネはそっと外して。だから、綾崎くんの表情はよく見えなかった。
 「……」
 「……別の意味で私も苦しかったんだ。綾崎くんとヒナギクを見ていると、自然と胸が苦しくなる。嫉妬のような気分。それは……綾崎くんが好きだからだったんだな。」
 「……」
 「ヒナギクがいないなら、代わりでも良いから……私をその場所にいさせて欲しいんだ。」
 「意外ですね。千桜さんが真摯に僕のことを思ってくれているなんて、夢にも思っていませんでした。」
 静かに話すその声の中には、嬉しさがほとんどなのか? それとも……。
 「……千桜さん。」
 「なんだ?」
 「……今だけでも良いです。そばにいてください。」
 「……喜んで。」
 私には嬉しいという思いしかなかった。自分にとっては舞い込んできた幸運なんだから、悪いかもしれないけどこのまま時間が止まって欲しかった。
 綾崎くんは私のことを抱きしめる。お互いに……シャンプーの香りで抱かれていることに快感を思い始めていた。


 若干感じたのは私に髪に入り込んでくる綾崎くんの涙。


 感じなかったのは……このことは私の私利私欲のために。そして、他のことを全く考えていなかったことであるということだ。
 翌日……私はとても酷いことをしてしまったんだと後悔することになる。


vol.5に続く。本当のことを言わないことは決して悪いことなのだろうか?
言葉に乗せてぶつかり合う気持ちはたくさん含まれているものです。


☆コラム☆


今回の色は緑。
出しゃばりな色でなければ、引っ込み思案な色でもありません。

よく、小中学校の壁の色が緑だったりする部分が多いのは、
一番目に優しく、生徒達が一番集中することができる環境にしやすいことかららしいです。


自分もけっこう緑は好きですね。
まあ、今回のSSのSELL名になっている色は全部好きですかね。


さて、次回はかなりの修羅場になるわけです。
ハヤテが千桜と一緒にいた事実は、ある人物の怒りに触れることに。

次回はヒナギクのでない部分では今作の要になり得る場面かも。
・・・とりあえず、かなり次回は力を入れましたw


それでは、失礼します。
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