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こんばんは、セカコンです。
明日は予定通り、アキバに行ってきます!w

とりあえずはブックオフとかで大量に中古本やCDを買うのがメイン。
禁書目録とか色々原作本をまとめ買いしたいですねw

新品で買うのはたぶん、超電磁砲DVD第3巻と、
アーカイブスだけかなと思います。あとは生徒会の火種か。

明日は寒いですけど晴れるので、やはり楽しみですね。


それでは、SSのお話。


今回は男性のハヤテ目線でお送りしていきます。
前回の最後の部分を読めば想像できますが、連絡が取れなくなります。

ハヤテが持ち始める心配事をマリアさんに相談したり・・・。
意外とお屋敷編が多い今回のお話です。


それでは、vol.3をどうぞ。

~SELL 2 青~


 ―――初春の雨はとても冷たかった。


 (The Hayate Side)


 ヒナギクさんのあの時の不安そうな表情を見てから、僕はそれからはずっとお嬢さまの側にいた。
 彼女から電話がかかってこない。一日一回でも必ずかけるような性格のヒナギクさんから、もう一週間ぐらい音信不通だった。
 「ハヤテ、今日の夜も一緒にゲームやるぞ。」
 「はい。」
 お嬢さまは僕があまりヒナギクさんに接することなく、普段通り相手しているから機嫌はとても良く思えた。
 「今日こそはあの大名を倒すのだ。」
 「でも何度も負けているじゃないですか、そろそろ僕に代わってくれても……。」
 「なっ……ここでおまえに任せてしまっては、三千院ナギの名が汚れることになるんだ。倒すまで今夜は寝かせないぞ。」
 「でも、明日は答案返却日があるので……。」
 「む、むむむっ……じゃあ、ミッドナイト過ぎたらハヤテにバトンを渡す。……それでいいか?」
 「では、あと4時間ちょっとで倒せるように頑張ってくださいね。」
 「分かった。じゃあ、先に部屋でゲームやってるからな。」
 「はい。」
 現在の時間、7時45分。タイムリミットまで4時間15分。実はお嬢さま、正午から午後6時までやっても一度も勝利なし。
 だから、僕に代わりましょうかと言ったのに……信念が強い。お嬢さまは勝つまで絶対に止めようとしない。お嬢さまの見習いたいところだ。


 「ヒナギクさん、どうしたんだろう……。」


 連絡が取れなくなってから2,3日ぐらい経って、この言葉を口に出すようになって、もう口癖になってしまっていた。
 「ハヤテくん、何かお悩みですか?」
 「いえ、何でもありませんが……。」
 お嬢さまの座っていた席の前に立つ。また、ピーマン残してる。どうすれば克服してもらえるのか……普段だったらそんなことで悩むと思う。
 でも、今は違う。ヒナギクさんと連絡が取れないというのが、僕にとっては不自然にしか思えない。絶対に何かあった、だから……。
 「きゃっ。」
 「マリアさん?」
 ガシャンという激しい音はしなかったけど、僕のもっていたお皿が机の上に落ちた。幸いそのお皿は割れていない。
 「ハヤテくん、本当にどうかされましたか……? ぼうっと立ってて。」
 「いえ、何でもないですよ。」
 「……そうとは思えないんですけどね。」
 「……お嬢さまがどうすれば、ピーマン克服してもらえるかなって……真剣に考えてしまっただけです。」
 「たしかに、今日も上手にピーマンだけ避けてますね。」
 ごまかせたのか、マリアさんはそこではそれ以上僕に訊くことはなかった。皿を全て食堂に運んで、マリアさんと2人で食器を洗う。


 「最近のハヤテくんは、何か悩み事でも抱えているようですね。」


 やっぱりマリアさんは見抜いているのだろうか。それとも、僕の心を探ることを楽しもうとしているのだろうか。
 「悩み事……だから言っているじゃないですか。ナギお嬢さまの食べ物の好き嫌いがなくなるようになるにはって。」
 「それにしては、深いため息ですよ?」
 僕に問いかけをするときのマリアさんの表情は、ただ優しい表情だった。……優しさで訊いてくれているんだ。
 「人に会えないって、これほどにつらいものなんですね。」
 「どういうことですか?」
 「僕、その……マリアさんには言いますけど、ヒナギクさんと付き合っていて。」
 「へえ……。」
 「驚かないんですか?」
 「……単純に、ハヤテくんもちゃんとした女性と付き合えるんだなって、少し感心しているところです。」
 「そう、ですか。」
 そう言って、マリアさんは食器を洗うことを再開した。マリアさんだったらどうするだろうか、僕が訊きたいのはそれだけだった。
 「マリアさんだったらどうしますか?」
 「えっ?」
 「マリアさんが、その……好きな人に会えない。連絡も取れない……そんなことになったら、どうしますか?」
 「私だったらですか? そうですね……経験ありませんが。」
 「ご、ごめんなさい。だったら……。」
 「ちょっと待ちなさい、考えさせてください。」
 今、少しマリアさん怒った気がした。また何か、僕……気に障ることを言っちゃったのかな。もしかして、ヒナギクさんも……僕のことで何か嫌な気分になって、それで音信不通になっているのだろうか。
 だめだ、ネガティブシンキングになってきた。そうだ、とりあえず洗い物だ……まずはこの鍋を洗って。


 「会いに行きますかね。私だったら。」


 突然言われた。鍋を洗う手が止まった。
 「会いに行く……ですか?」
 「電話がかかってこないから……電話をかけたのですよね?」
 「まあ、僕からも電話しますけど……でも、ヒナギクさんから連絡がないので、いつもよりは多めに電話かけてますね。」
 「だったら、会えないなら……会いに行けば良いと思いますよ?」
 「そんな単純なことでいいんですかね。」
 僕は少しマリアさんの答えにケチをつける感じで、笑ってみた。すると、マリアさんは不機嫌そうな表情になった、かわいらしい。
 「単純なことこそ、一番良いんですよ。」
 「そうなんですかね。」
 「あっ、信じてないんでしょう……。受け身じゃダメだと思うんです、やっぱり自分から動かないと、ね。」
 「やっぱり、待っているだけじゃダメなんですか。」
 「そうですね……私の場合、両親が誰なのかが分かりません。両親に会いたいのですが、どうもできない自分が悔しいです。」
 聞いちゃいけない気がした言葉だった気がする。でも、マリアさんは僕以上に苦しんでいるんだということは分かった。
 「悔しい……?」
 「こんなに大きな屋敷に住んでいて、ナギという人がいたから普通に生活できていますが、きっとそうでなかったら。小さい頃は寂しい思いばかりで、今でも寂しくて……悔しい思いがたくさんあるんじゃないかと。」
 「そうですか……。」
 マリアさんも色々と語りたくない過去があるようだ。思えば両親が高校生までいた僕はそう思うとまだ良かったのかもしれない。
 そして、明日は学校がある。明日学校に行けば確実に会える僕は、まだまだヒナギクさんに気持ちが聞けるチャンスがあるんだ。


 「明日、学校があるんです。なので、ヒナギクさんと話してきます。」


 僕はそうマリアさんに言った。すると、マリアさんは僕の言ったことがベストアンサーだったのか、非常に満足げな顔をしていた。
 「ダメ元で挑む方がスッキリしますよ。」
 「ちょっと、何だか僕とヒナギクさんが別れるのが前提……なんか、告白しに行く男子生徒みたいな感じじゃないですか。」
 「ふふふっ、やっと元気そうなハヤテくんが見ることができました。」
 「はい。」
 「あとでナギとゲームをしてあげるのでしょう? 早く仕事を終えてもらって構いませんから。」
 「ありがとうございます。」
 やっぱり、マリアさんに相談してみて良かった。答えが見えた気がする、とりあえず明日ヒナギクさんに話を聞いてみよう。
 その後、僕はナギお嬢さまと無双ゲームを一緒にやった。ナギお嬢さまの目標の大名は、何とかリミットの12時の直前に倒すことができて、僕の出番はなかった。4時間弱僕はずっと見続けた。

 「やったな、ハヤテ。」
 「そうですね。よくここまで粘り強くできましたね。」
 「ああ、何だか久しぶりにやりがいを感じた気がする。今日は何だか良い気分で寝れそうな気がするぞ。」
 「ええ、僕も気兼ねなく寝られる気がします。」

 お嬢さまはとても喜んでいるようだった。やはり、何でも目標が達成できれば達成感やまた、爽快感だってある。特に今まで何度も挑み続けてできなかったことなら、尚更のこと。
 「じゃあ、ハヤテ。私はお風呂に入って寝る。」
 「はい、おやすみなさい。」
 「ハヤテもやっと楽しんでたからな、良かったぞ。」
 「……?」
 「……なんでもない。ただ……一緒に付き合ってくれて、あ、あり……がとう。感謝してる。」
 「いえいえ、お嬢さまの頼みなら僕は明日になってもお付き合いしますよ。」
 「……いつまでもそうあればいいのにな。」
 「へ?」
 何だか、今の言葉が上手く聞き取れなかった。だから訊き返したけど、ナギお嬢さまはなぜか頬を赤く染めていた。
 「どうかなさいましたか?」
 「いや、な、なんでもないぞ! じゃあ、また明日の朝なっ!」
 「は、はい……おやすみなさい。」
 お嬢さまはパジャマを持つと、部屋を飛び出してしまった。でも、お嬢さまが喜んでくれて本当に良かった。僕もお嬢さまの後にお風呂に入って、その夜はすぐに寝ることにした。



 翌日、白皇学院。



 緊張の答案返却日。ヒナギクさんの姿が見ることができたのは、桂先生が教室に来る直前だった。だから、話す機会がなかなか生まれない。
 だが、それよりも前にテスト返却というものがある。赤点ギリギリだったときもあったから、点数次第では進級も危ういことも有りうるため、僕も昨日まで緊張が解けなかった。
 「今日は答案返却日です。全教科の答案が返却され次第下校になります。」
 桂先生がそう言うと、教室から出て行った。それから、教師次々に入ってきて答案が返却される。
 僕は難なく進級できそうだった。赤点も一つもなく、何とか全教科平均点以上の点数が取れていた。成績の面では安心できる。
 ヒナギクさんはもちろん満点の連続で、周りの女子に褒められているときは笑顔だった。だけど、それ以外は全て笑顔ではない。


 「やっぱり、私の結果はこうだったって分かってたよ。」


 と、僕の後ろの席で誇り高く言うのはナギお嬢さまだった。振り返ってみると、答案に「100」という数字が並んでいる。というより、それ以外の数字が見あたらない。
 「さすがですね、お嬢さま。」
 「ふふ~ん、まああのくらいの生活を送っていても成績はいつも満点なのだ。これで、マリアに何を言われてもゲームができる。」
 「あはは……でも、もう少し勉強とかしましょうね。」
 「ハヤテはどうだったんだ?」
 「……何とか、全教科平均点以上です。」
 「おおおっ、なかなかやるではないか。これで一安心だな。」
 「……はい。」
 まあ、成績の方では……だけど。心配なのはヒナギクさんの表情が思わしくないことだ。顔を見れば少しは不安が取り除かれると思っていた。でも、顔を見たらますます不安になってしまった。
 テストは全部返されて、僕はお嬢さまの許可を得て……ヒナギクさんを強引に僕と2人にさせた。ヒナギクさんが「いいよ」と言ったきり、僕はヒナギクさんの手をずっと引っ張っていた気がする。


 「ねえ、ハヤテくん。」


 2時間ぐらいなのか、僕とヒナギクさんはずっと歩いていた。ただ無心に……適当な場所を歩き尽くしていた。
 ヒナギクさんが声をかけてきたのは、奇しくも僕とナギお嬢さまが出会った公園だった。ヒナギクさんが立ち止まる。
 「いつまで、私を歩かせるの?」
 「すみません、つい……。」
 「私に訊きたいことがあるんでしょう?」
 ヒナギクさんは僕が何を訊きに来るかを、「分かりきった」表情で僕の顔を見る。脚が震え出す、話せる勇気が出ない。
 「何で、ヒナギクさん……1週間も連絡が取れなかったのかなって。こっちから連絡してもまったく出ないし。」
 「……色々とあったのよ。」
 「色々……って、今日の思わしくない顔色と関係あるんですか?」
 「関係……ないわよ。」
 そのことを訊かれるのは嫌だそうだ。僕でも分かる、僕の顔を見ない……目線を下に下げて、目も泳いでいる。
 「あるって顔してますよ、正直に話してもらえませんか?」
 「……」
 「ヒナギクさん、何を言われたって……僕は連絡が取れなかったこと、全然怒っていませんから。だから……。」
 「ハヤテくんってさ、連絡が取れないぐらいで私のことで……悩んじゃう人なの?」
 「えっ……?」
 何を言っているんだ……? いつものヒナギクさんじゃないような言葉だ。
 「ねえ、そうなの?」
 「悩む……というよりも、僕はヒナギクさんが何かを悩んでいる。それが心配でたまらないんです。」
 「……私は今、ハヤテくんに悩みを聴いてほしいって頼んでないわよ。」
 「どうして、そんな方向になってしまうんですか? 僕が……何か悪いことでもしたんですか?」
 ヒナギクさんがおかしいというのは分かっていた。でも、口から出る言葉だけを見てしまっていて、僕は冷静になることができなくなっていた。
 「してないわ。」
 「……嘘とか演技とかはほどほどにして、何があったのか話してもらえませんか?」
 「……」
 「僕は正直に言うと、ずっと……心配だったんですから。」
 ありのままを僕は伝えた。顔を見ていない、ましてや連絡取れない。正直……「寂しい」と言った方が良かったかもしれない。
 でも、ヒナギクさんの口からは信じられないような言葉が飛び出た。


 「私たち、もう別れましょう。」


 耳を疑った。「別れましょう」……? 脳裏をすり抜けた。すぐに返事をすることができない。
 「えっ……?」
 「別れましょう、私たち。」
 「ど、どうしていきなり……そんなことを?」
 「……ハヤテくんが嫌いになったから。連絡を拒んだのもそれが理由。」
 「僕が嫌い……どんなところですか?」
 訳が分からない、苛立ってくる気持ちを僕は必死に抑えた。それと同じように、ヒナギクさんは涙をこらえていたように見えた。
 「そんな……うじうじしてるところ。私と連絡が取れなくなったくらいで悩むなんて、そんな神経の細い人、大嫌い。」
 「……」
 何も言えない。心配していたことは本当だったから。気が強ければ怒鳴る場面かもしれない、でも……好きな人にそんなことできなかった。
 「ハヤテくん、さようなら。」
 「……」
 僕はヒナギクさんをずっと見続けたままだった。頭の中に回る……たくさんの言葉。僕は「ふられた」感覚しかない。


 「今までありがとう、ハヤテくん。」


 そして、この言葉が……もう一生会うことができないような感じがした。泣きたくなった。だから、思い切り泣いた。雨が降っている中で。
 地面に両手で力の限り叩いて。僕は泣き続けた。周りに人なんていない、いたとしても涙が急に止めるような気力は生まれない。
 「僕はどうして……どうして……。」
 冷静になれば、最後の言葉の意味に少しは気づいたのかもしれない。でも、僕はあの言葉で気が動転してしまっていた。今も……ただ、涙を流すだけ。
 しかし、僕の前で一人……立ち止まる人がいた。冷たい雨にも当たらなくなった。見上げるとそこには……。

 「どうかした? 綾崎くん。」
 「千桜さん……。」
 「そんなところで泣いてると、風邪引くぞ。」

 そこに立っていたのは……私服姿の千桜さんだった。僕はただ……千桜さんの顔を見続けるとこう言われる。


 「とりあえず、私の家に来ないか?」


 今は誰かといたかった。誰かにいてほしかった。そんな気持ちに押されて、僕は縦にうなずいたことを覚えている。でも、千桜さんがこうしてくれるのにも……訳があることに僕はこのとき全く気づかなかった。


vol.4に続く。まるで1年前のヒナギクのように、千桜が手をさしのべた。
そこにはまた一つ、恋心が存在していた。



☆コラム☆


今回の色は青。
青はとても美しく、晴れている空の色は青(何?w)


ヒナギクとハヤテのフラグが消滅してしまったわけでありまして、
途方に暮れていたハヤテを助けたのが千桜。

次回はそんな千桜目線で物語は進んでいきます。


今回の話の筋は自分的にはけっこう素直な感じに仕上げています。
そして、色々なキャラを使って多方面からこの物語を見れているかなと。


このSSも何かとシリアスな部分が多くて・・・。
次々回はかなりの修羅場となるので、お楽しみあれ。


それでは、失礼します。
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