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こんにちは、セカコンです。
のだめカンタービレの映画を観てきて、今やっと帰ってきました。

やはり完成度が高くて、クラシックの迫力は溜まらないです。
まあ、眠くもなるのがクラシックですけどw

クラシック作品の一番先に走るのが、きっとのだめでしょうね。


さて、SSのお話。


久しぶりの新作になりました。
・・・純粋な新作だと1ヶ月ぐらいでしょうかね。

最初から告白という、今までにない始まり方ですけど、
・・・ここから始まる展開は今回初めて挑むことになりました。

シリアスだと思う、2009年のクリスマスSS。
・・・マリアSS(まともなヤツ)は実は初めてなんです。


ちょっとガタガタなSSでありますが、是非ともこれからご堪能あれ。


それでは、vol.1をどうぞ。

『X’mas~White Love~』


~PROLOGUE 亀裂~


 ―――あなたのことがずっと好きでした。



 12月22日。



 私は恋をしていました。なぜ、あなたのことが好きになったのかは今でもはっきりと分からない。しかし、私はその気持ちを気づけば口に出していました。
 「私、ハヤテくんのことがずっと好きでした。」
 「……えっ。」
 頬を朱色に変えて、私の告白に……正直、「嘘ですよね」と問いかけたい表情となっています。分かっています、そんなこと。
 「マリアさん、その……ほ、本当ですか?」
 「……」
 軽く縦に頷くと、ハヤテくんはだまりこむ。
 「そ、その……嘘ですよね。そ、そんな……マリアさんみたいな方が僕なんかのことを好きだなんて。」
 「嘘じゃないですよ、ハヤテくん。」
 「だって、僕……マリアさんなんかとはつり合うわけないですし、その……仮に好きであったとしても、僕はその……。」
 「私も最初はそう思っていました。」
 「あっ、そうですか。」
 少しがっかりとしているハヤテくんですが、がっかりしそうなのは私の方。ハヤテくんの手は悴んでいました。
 「ですけど、ハヤテくんのことが好きな気持ちはどうしても変わらないのです。ハヤテくん、その……。」
 「えっと、僕……ちょっと考えさせてもらえませんか?」
 「えっ……。」
 「その……マリアさんの気持ちはとても嬉しいです。まさか……僕のことを好きだったって思うと、夢みたいで。」
 「なら……!」
 「でも、少しだけ……考えさせてください。」
 悲しげな表情で、私の基から去ろうとするハヤテくんに……私は必死に手を掴むと、ハヤテくんは私の顔を見てくれようとはしませんでした。


 「……ナギのことが好きなのですか?」


 手先から伝わってくるかすかな震え。それが、光の速さのように……私の脳裏にあることを思わせました。
 「好きなんですね?」
 「……いえ、僕はお嬢さまの執事です。決して仕えている方に好意を持ってはいけないと……決めていますから。」
 「でも、なぜ……今、ハヤテくんは動揺したのですか?」
 「……」
 「ナギのことが好きだからでしょう?」
 「……」
 予想通りでした。手の震えに……少しばかりにじみ出てくる汗に、私は確信しました。でも、ナギに負けたくない気持ちが強かったのでしょう。
 「ハヤテくんその……考え直してくれませんか?」
 「えっ?」
 「私……ハヤテくんのこと、本当に好きなんです。だから……だから……!」
 「マリアさん、ちょっと待って……。」
 気持ちは伝える。それを……ナギから教わっていたから。私はその想いを形にしたかった。


 「マリア、さん……。」


 もっと多く。それを唇から……温もりが欲しかった。私はハヤテくんと口付けをしました。せめて、自分の思いは最後まで伝えたくて。
 「マリアさん……僕、どうすれば……。」
 「ハヤテくん?」
 目の前のハヤテくんは笑顔ではなく、涙。普段見せない、目に涙を浮かべたハヤテくんでした。
 「僕、この1年間……お嬢さまにもマリアさんにもたくさんお世話になって、そう思ったら……2人とも好きになっていて。」
 「ハヤテくん……。」
 「僕、どうしたらいいのか分からなくなって……もう、僕は……!」
 「気を落ち着いてください、ハヤテくん。」
 「……マリアさん、ごめんなさい。」
 「謝ることはありませんよ、その……それでも、ハヤテくん……私はあなたのことが好きなんです。」
 ハヤテくんは私とナギの気持ちの板挟みとなっているのでしょうか、それでもすぐに笑顔を見せてくれそうなのはなぜなのでしょうか。
 そして、そんなハヤテくんに……私は恋をしたのでしょうか。気づけば、ハヤテくんの胸の中にいたのです。


 「ナギのコトが好きでも良いです。せめてもう一度……してくれませんか?」
 「……はい。」


 目を閉じて、口元を差し出して。思ったよりも早く来た温もりは、私の体を包み込んでいました。言葉通り、ハヤテくんの手は私の背中に触れていたのですから。
 でも、良くあることが起きてしまいます。そう、この光景を……ナギが見てしまったのです。

 「おまえたち……何をやっているのだっ!!」

 その声のする方へ、恐る恐る顔を向けてみると……案の定、泣きそうになって目元が赤くなっているナギの表情が分かりました。
 「お嬢さま、え、ええと……これは。」
 「……ハヤテ、この前……私に告白してくれたよな。私が好きだって、それで……今のようにキスしてくれたよな?」
 「……そ、それは……そうですが。」
 えっ、今のこと……ナギにもしていたのですか? と、ハヤテくんに問いかけても心を痛めるだけ、というより何も声に出せない状況でした。
 「なんで同じことをマリアにしているのだ!」
 「そ、それは……。」
 「……おまえ、まさかとは思うが……今のこと、お前からしたとは言わせないぞ。」
 「お嬢さま、まずは落ち着いて……。」
 「ハヤテ、本当にしたんだな!?」
 「いえ、私がキスをして欲しいと言ったのです。」
 私はただ……事実を伝えただけのつもりだったのに。やはり、自然とナギの眼にはそう見えてしまうのでしょう。
 「なんだマリア、ハヤテをかばうつもりか?」
 「かばっていません。ただ……私は、ハヤテくんのことが好きで……それで私からキスを求めただけです!」
 「……なんだよ、人の気持ちを知りながら……マリアはハヤテを奪い取るつもりなのかっ!!」
 「ナギ……私はハヤテくんを奪い取るとは、そういうことをするつもりはありません。」
 「嘘だっ!!」
 「ナギ……。」
 「私が好きなのはハヤテで、ハヤテが好きなのは私なのだ。どこにも……ハヤテには離れていって欲しくないんだよ!」
 それは……私も同じ気持ちなのか。そう自分に問いかけると、何だか胸が急に痛くなってきました。しかし、もっと痛いと思っている人はいたはずです。


 「2人とも、僕のことで言い争いは止めていただけませんか?」


 ぽつりと小さく呟いたハヤテくんに、ナギの牙を剥きました。
 「ハヤテ、おまえ……私とマリア、どっちが好きなんだ?」
 「えっ……。」
 「おまえの気持ちを聞かなきゃ、私だって……気持ちが落ち着かない。なあ、どっちが好きなんだよ!」
 「僕は……どちらも大切な方だと思っています。それに、同じぐらいに……好きな方……なのですから……。」
 ハヤテくんの頬が火照っていたのは前から気づいていました。そのせいか、ハヤテくんの言葉が弱々しく思え、そして……。

 「……2人とも……好きです……。」

 と言い残して、ハヤテくんはその場で倒れ込んでしまいました。
 「ハヤテ! ハヤテ!」
 「落ち着いてください、まずは……クラウスさんを呼んで、ハヤテくんの部屋に運びましょう。」
 「……分かった。クラウスだな。」
 私はハヤテくんの様子を……ハヤテくんの額を触ると、とても長く触り続けられないような熱さ。そして、火照っていた頬は更に赤くなるばかりでした。
 「ハヤテくん……悩んでいたのですか?」
 体が丈夫で、少し鈍感な思考の持ち主のハヤテくんが……急に高熱を出して倒れ込んでしまうこと。
 最近の話を聞いていると、原因は私にあるのかもしれない。思い悩み……それが祟って、ハヤテくんを苦しめていると。そうとしか思えませんでした。


 「ごめんなさい、ハヤテくん。」


 私はとにかく今はハヤテくんを見守ることしかできませんでした。そのあと、クラウスさんが来てハヤテくんの部屋まで連れて行ってくださいました。
 「まったく、綾崎は……これからが一番忙しいというのに。」
 「申し訳ありませんでした、クラウスさん。」
 「……まあ、年末の仕事の前にクリスマスが終わるまで休暇を与えるのも良いかもしれませんな。それでは、あとはマリアに任せます。」
 「ありがとうございました。」
 何かとクラウスさん、ちゃんと考えてくださるので普段は空気のような存在でも良いと思えるんですよね。
 「おや……今、どこからか悲しい言葉が聞こえましたが。」
 「いえいえ、何でもありませんよ。」
 「……さて、年末はどこかに行ってきましょうかね。」
 「はいはい、どこにでも行ってきてくださいね。」
 そう言うと、何だかクラウスさんの背中が小さく思えてきましたね。クラウスさんが消えるように去っていくと、部屋の中にいたのはナギだけでした。


 「ハヤテ、大丈夫だろうか……。」
 「もう、今日は寝かせましょう。……心配する気持ちは分かりますが、そっとしておいてあげてください。」


 でも、ナギは無言のまま部屋を去っていきました。さっきのことがあったからでしょう。いつもよりも心配になる。これも好きだという気持ちがあるからなのでしょうか。



 しかし、翌日……あのようにハヤテくんがなってしまったと知るとは、私もきっとこれぽっちも思うことはなかったでしょう。


vol.2に続く。その時に想いもしなかったこととは・・・?
・・・翌日の朝、衝撃のハヤテに出会う。


☆コラム☆


さて、久しぶりの新作でございます。
ホワイトラブですが、けっこう展開はブラックな部分があって・・・。

・・・ホワイトラブをマリアは突き通せるかが鍵ですね。


それでは、失礼します。
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