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こんばんは、セカコンです。
今日はヨ○バシでデジタルカメラを買ってきました。

修学旅行・・・まあ、写真を撮るのが一番の楽しみになりそうなのでw
・・・徹夜ゲームとか、私は無理です。


夜に弱いというのもあるんですが、
それ以前に3D酔いをする危険性があるので・・・w


Desire 千桜


さて、SSのお話。


ついに、このSSも最終話となり・・・。
2人の願い・・・それは、互いの誕生日に明らかになります。

最終話と言いながら、一番ほのぼのとしている回かもしれません。
何だか、普通の千桜とハヤテの日常が感じられて。


とりあえず、有終の美(?)を飾る最終話をお楽しみください。


それでは、最終vol.15をどうぞ。


~EPILOGUE Desire~


 ―――2人の誕生日を、好きな人と祝いたい。


 8月30日。


 夏休みの間だけ一緒に過ごしても良いという話しだったので、ハヤテと千桜は千桜の荷物の整理をしていた。
 「良かった……最初にあった段ボール箱をとっておいて。」
 「何だか引っ越しするみたいで嫌なんだけど。」
 「……小学生か、千桜ちゃんは。」
 「……寂しいんだもん。寝れるのは……今日までだから。」
 「早く片付けて、後は誕生日だから……今日は千桜ちゃんの希望する料理を作ってあげるから。プレゼントは、その……考えてるから。」
 「うわあっ、楽しみだな……。」
 「だから、早く片付けよう。」
 「はーい。」
 小さい千桜を見てきたせいか、子どもみたい……ではなくて、子どものように見えた今の千桜をすごく愛らしく思った。

 「……千桜ちゃんは何が食べたい?」
 「う~ん、何でもいい。」
 「……むむむっ、じゃあ……昼ご飯はラーメンにでもする? 僕のなら食べられるんでしょ?」
 「あれ以来、ラーメンだけは避けてきたけど、ね。」
 「千桜ちゃん、ラーメンは食べられた方が絶対にお得になるよ。」
 「うううん、ごめんね。」

 無理に食べ物を食べられるようにさせてはいけないと、どこかの本に書いてあったような気がした。前にも訊いていた嫌いな理由を訊いてみた。
 「……どこが嫌なの? やっぱりメガネが曇るところ?」
 「……うん。」
 「まったくかわいい理由ですね、千桜さんは。」
 「だって、前が見えなくなるの……すごく嫌だったから。綾崎くんに出会う前も、そんなに毎日が好きじゃなかった。」
 「どういうこと?」
 「……書記の仕事になったのは良いけど、何だか……何のためにやっているのかよく分からなくて。でも、綾崎くんを好きなったときから……何だか、希望が持てるようになって。」
 「希望……?」
 「というよりも、楽しみが増えたというか。綾崎くんの横顔を見ることでも……少しだけ見せてくれる微笑みだけでも、見てることだけで十分だった。でも、そんな日々が続かなかった。」
 片付けている手が止まる。千桜はうつむいていた。
 「……綾崎くんに告白したい。……綾崎くんと一緒にいたい。そんな気持ちがこみ上げてきて、結局は小さくなっちゃったんだよね。」
 「千桜、ちゃん……。」
 「だからちょっと……明後日から一緒にいつもいられないのが寂しいの。」
 「……大丈夫だって、学校に行けば必ず会えるし、それに……。」
 ハヤテは口付けをする。確かめるような感覚で。

 「……好きだっていう気持ち、絶対に変わらないでしょ?」

 少しだけ涙を見せたが……口元が笑っていた。ハヤテは何も言わず、黙々と片付けを済ませていく。昼食のラーメンを食べると、あの時のようにおいしいと言ってくれた。
 「……千桜ちゃん、食べられるじゃないか。」
 「綾崎くんのは特別なんだ。」
 「何だか嬉しいような、やるせないような……。」
 「ここは嬉しいって言うのが、人道なんじゃないの?」
 「ははは……。」
 「……今、きっついなあ……とか思ったでしょ。」
 「うん、思った。」
 昼食を食べ終えると、荷物を千桜の家まで送る。そうして、大体の作業が終わって……ようやくゆっくりとできる。


 「やっと終わったね。千桜ちゃん……後は千桜ちゃんの希望通りに。」


 何をしたいのだろうか。やはり、好きな人と一緒にいられればいいのだろうか……ハヤテは千桜に訊いてみた。
 「千桜ちゃんの誕生日だけど……何かしてほしいことある?」
 「うん……綾崎くんともっといたかったな。」
 「……そうなの?」
 「夏休みをエンドレスにしてくれれば……ずっと綾崎くんと一緒にいられるじゃない。だから、単純に……。」
 「さすがに、1万回以上のエンドレスエイトは起こってほしくないけど。」
 「いや、今日で泊まれるのが最後だと思うと……何だか、さ、寂しいんだよ……。綾崎くん。」
 「千桜ちゃん……。」
 「……まあ、でも……学校でも会えるもんね。さっきも言ったかもしれないけど。」
 「……今日は千桜ちゃんのために、頑張るから。」
 「ありがとう。」
 自分でできることは何なのだろう。ハヤテはそれを悩んでいたのだが、千桜と一緒に買い物に行き……服などを買ってあげたりした。

 「……でも、千桜ちゃんはやっぱり……。」
 「漫画やラノベも大好きですっ!」
 「……僕も大好きだよ。今日は……あっ、これ新刊だ。買おうかな。」
 「綾崎くん……これを買ってくれないかな。」
 「これか、面白いよね。うん、じゃあ……買ってくるね。」
 「ありがとう!」

 千桜の好きなのは、やはりこれなのだろうか……共通の趣味があるというのは、やはり彼女としては嬉しいことである。
 「……そういえば、綾崎くんとたくさん見たことを覚えてるな。」
 「ああ……夏休みだからって、たまにリアルタイムで観たことも……。」
 「……この姿のままだったら良かったのに。」
 「そ、そう……?」
 「だって、何か……随分子ども扱いされた気がするから。」
 「……思春期の女の子だったんだよ。軽い発言ができないし……その、千桜ちゃんが本当の姿があったコトなんて分からなかったし……。」
 「綾崎くんが優しいってことは、ずっと前から分かってたことだけどな。」
 「千桜ちゃん……。」
 「“ちゃん”付けで良いと思えるのは、そんな綾崎くんだったからかもしれないな。……さっ、今日は家でゆっくりしたい気分なんだ。帰ろう。」
 「たくさん買ったからね、今日は豪華な夕飯になりそうだよ。」
 「……ケーキ買った?」
 「買ったよ、僕も食べるから……甘すぎないヤツだけど。」
 「いいよ。私がもっと甘くしてあげるから。」
 「……嬉しいね。」
 その時、ぎゅっと手を握られた。……ハヤテは何も言えず、2人は家に帰った。千桜は本当に好きなんだなと思いつつ。
 だが、千桜の言うもっと甘くしてくれる方法が……いまいち把握できていなかったハヤテだった。想像できる範囲ではあるが。


 「……よし、これでいいかな。」


 夕食の用意は2人でやったのだが、ハヤテはあるときだけ一人でやった。千桜に支度の方をしてもらっていた。
 「……綾崎くん、こんな感じで良いかな。」
 「うん、すごい。」
 「じゃあ、料理を運んで……。」
 見た目、どこかのA級グルメのような感じに見える。千桜はその上品さに圧倒されながらも、テーブルの前に座る。
 「綾崎くん……す、すごいね。」
 「……だから言ったでしょ、僕の料理はすごいって。」
 「それはラーメンだけのはずだったけど、うううん……何か少し悔しい気がする。」
 「ご、ごめんね。」
 「ハヤテくんの誕生日には、私が作ってあげるから。」
 「ありがとう。」
 ハヤテはシャンパンを開けると、千桜のグラスに注いで……自分のグラスにも注ぐ。そして、2人は乾杯をした。

 「17歳の誕生日、おめでとう。千桜ちゃん。」
 「ありがとう、綾崎くん。」

 食事をするのも、やはり2人の方が楽しい。……笑って、時々……料理を取ってあげたりすることも、一人ではできなかったことだ。
 それが今できて……千桜の誕生日を祝うことができて、ハヤテは当たり前かもしれないことに嬉しさを感じた。
 「……おいしい?」
 「綾崎くん、すごくおいしいよ。」
 「……そうか。嬉しい……な。」
 そして、誕生日と言えばケーキである。ハヤテは買ってきたケーキを出して、再びグラスにシャンパンを注ぐ。ケーキは甘さ控えめのチョコレートケーキ。
 「ちょっと雰囲気だそうか。千桜ちゃん。」
 「えっ……?」
 ハヤテは部屋の電気を消して、ロウソクが3本。火が点いていた。見えるのはチョコレートケーキだけである。


 「……おめでとう、千桜ちゃん。」


 千桜にロウソクを消してもらうと、その瞬間にハヤテは暗くなった中でキスをして千桜の手の上に何かを置いた。
 「……ハヤテ、くん。」
 「……僕からの誕生日プレゼントだよ、千桜ちゃん。」
 千桜の手の上には、小さな小袋があった。
 「開けていい?」
 「……いいよ。」
 かわいらしく包装された袋の中には、手作りであろうクッキーが入っていた。
 「ハヤテくん……。」
 「女の子に何をあげたらいいのか迷って、やっぱり……おいしいって食べてくれるのが一番かなって思って、クッキーにしたよ。」
 「……うん、大好きだよ!」
 実は、さりげなくハヤテは夕食を作っているときにクッキーも作っていたのだ。千桜はそのクッキーを食べると、もちろん笑顔になってくれた。


 「……最高の誕生日プレゼント。綾崎くんらしいよ。」
 「ありがとう、千桜ちゃん。」
 「……ずっと、ずっと……一緒だよ。」


 二人はキスをして……こうして、二人の夏休みは終わりを迎えたのである。それから、2ヶ月以上立ったハヤテの誕生日のこと……。


 11月11日。


 寒さがやってくる中で、この日もハヤテと千桜は一緒に帰ってきていた。普段は千桜の家まで行くのだが、今日はハヤテの家に千桜も来ていた。
 「千桜ちゃん、今日はいいの?」
 「うん、寒いね……。」
 「……そうだね。」
 二人は二学期になってからは、学校でも良い方で噂となっており……この日は、同じマフラーをしながら帰っていた。
 「今日は遅くまで綾崎くんの家にいるってお母さんに言ってきたから……たぶん、大丈夫だと思うよ。」
 「……そっか。」
 千桜の母親も付き合っていることを快く承諾しており、少しぐらい千桜が帰る時間が遅くとも……何の問題も起きない。
 「……今日は私が作るからね。」
 「はいはい。」
 千桜は前々からこの日を楽しみにしており……ハヤテはその通りにしていた。家に帰ると、千桜はさっそく夕食の支度をしてくれた。


 「綾崎くん、お誕生日おめでとう。」
 「……千桜ちゃん、ありがとう。」


 当然、去年の誕生日はこんな風に祝ってくれることもなくて……寂しかった記憶が残っている。いつしかのように、豪華な夕食となっている。
 「千桜ちゃんに祝ってもらえるとは思わなかったな。」
 「……えっ?」
 「いや、去年も一昨年も……一人で祝ってたからね。好きな人と一緒なんてこと、絶対に無いって思ってたから。」
 「綾崎くん……。」
 「千桜ちゃんの作った料理、とても美味しそうだね。」
 「うん……食べて。」
 ハヤテは千桜の作ってくれた料理を食べる。すると、

 「……すごくおいしい。」
 「良かった……。ちょっと自信なかったんだ。」
 「そんなことないよ、これは自身持っても大丈夫だって。」

 すると、千桜も笑顔になってくれた。やっぱり……嬉しくて楽しい原点は、笑顔なのかな……ハヤテは改めて知った。
 「……ケーキ、買ってきたから……食べさせてあげるよ。」
 「えっ、千桜ちゃん……そ、そんな……。」
 「はい、あ~ん……。」
 「……あ、あ~ん。」
 かわいい……そんな風に思った千桜。同時にハヤテも同じ事を。ハヤテは仕返しとして、千桜にも食べさせてあげたりして、良い感じだった。


 「私、こういう風に……綾崎くんにしてあげたい。」
 「千桜ちゃん……。」
 「……綾崎くんと一緒に笑って、一緒に泣いて……もっと、綾崎くんと……夏休みの時のように、一緒にいたい……。」
 「……」


 そして、千桜の口からは……こんな言葉が出た。


 「私とずっと一緒に……け、結婚してくれませんか!」


 一瞬……何を言われているのかが分からなかった。ハヤテは一瞬固まって……言った千桜の方が頬を赤く染めていた。
 「そ、その……へ、変なこと言ってごめんね! え、ええと……今のは気持ちの勢いって言うか、その……。」
 「千桜ちゃん……。」
 「綾崎くんの気持ちなんて聞いてないのに、何で……私、い、言っちゃったんだろ……は、恥ずかしい……。」
 「……僕もそうしたいなって、一瞬思ったな。」
 「えっ?」
 ハヤテは一瞬笑って、千桜のことを見つめながら言う。
 「……色んな人が、僕にも……千桜ちゃんにも好きな人がこれから先も出会うかもしれない。でも、僕は信じてるよ。」
 「……綾崎、くん……。」
 「それでも、僕は千桜ちゃんを……千桜ちゃんは、僕のことを……好きでいられるってことを。」
 「……」
 涙が出てくる。千桜は……メガネを外して、ハヤテの胸に飛び込んだ。
 「私も、信じてる……。」
 「だから、千桜ちゃん……泣かないで。僕が、その……ずっと、千桜ちゃんを笑顔にしてみせるから。」
 「……うん、うん……!」
 「千桜ちゃんのことを、僕は……好きだよ。愛してるよ。」
 「……私も、ハヤテくんのこと……愛してるよ。」
 ハヤテくん……そう呼ばれることは、何だか……距離が近いなとハヤテは感じていた。
 「……ハヤテくん、これからも……よろしくね。」
 「僕の方こそ。よろしく。」
 今一度見つめ合って……確認のためか、キスを繰り返した。この時のキスが、何だか温かくて……甘かったことを覚えている。


 ―――信じ続ければ実現する。願い続ければ叶うものである。


 それを常に忘れずに、ハヤテと千桜は共に歩き続ける。その原点はあの夏休みの小さな出来事からだったのかもしれない。
 2人は今日も、笑顔で笑いあっているだろう。……結ばれた関係になって、互いを愛する心を持ちながら。



『Desire』 Fin



☆コラム☆


さて、長いSSとなりました『Desire』。
・・・まずは、最後まで読んでくださった皆さまありがとうございました。


前々からやってみたかったSSでありまして、
・・・何とか完結できたときには、我ながら感激してしまいましたw

小さくなるキャラを千桜にした訳はですね・・・。


やはり、時間軸が夏休みだったために・・・。
絶対にあのイベントネタだけはやってみたいという試みからです。

あとは、少し控えめ・・・恥ずかしがり屋な部分も、
・・・何気なく寂しがり屋な部分をかわいく表現できたりするのが、千桜だったからです。


まあ、元々ハヤテが好きだったお気楽なキャラ泉ちゃんも・・・。
・・・実はハヤテのことが好きだったヒナギクも。

過去に一線を越えた関係となっていた西沢さんにすることも・・・。


全てはメインヒロインが千桜でなかったら成り立たなかったことです。


本当に恵まれた原作の設定もあったため、
このようなSSを書き上げることができました。

私の代表するSSとなっていただければ・・・本当に光栄だと思います。

それよりもまずは、読者の皆さんに楽しんでいただければ幸いです。


次回作はヒナギクSS『シロップ』。
11/25~29の5日間連続公開の予定なのでお楽しみに!


泉SS『Only you』は今年中の公開を目指して頑張ります。


とりあえずは、半月以上続いたSS『Desire』。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!


それでは、失礼します。
コメント
この記事へのコメント
こんばんは。けんむろです。

……感動の大作でしたね。
同時に温かさを感じました。
毎日更新を楽しみにしていました。
キャラ設定も面白く、特に千桜は十分キャラの魅力を引き出せたと思います。

SS執筆お疲れ様でした。
次回作も期待しています!!

それでは失礼致します。
2009/11/20(金) 23:19 | URL | けんむろ #-[ 編集]
完結お疲れ様でした!

本当なら感想を書いているのですが不意のミスで消えてしまい、簡潔にします。

最後はセカコンさんらしい終わり方だと思いました。それに僕には設定出来ないようなオリジナル設定で二次創作だと感じさせない内容で最後は感動しました。

それと、本筋からはズレますが泉がやっぱり可愛く感じました。千桜はイラストを見るまでは想像つかなかったけど、見たら妹にしたいなと思い、ハヤテが羨ましくなりました。

(僕は兄弟姉妹がいないので‥‥)


本当に素晴らしかったです。次作も期待してます。それに、シリーズSSも頑張って下さい。僕も貴方には及びませんがSSを頑張ってます。

それでは長々と失礼致しました。
2009/11/20(金) 23:32 | URL | 鍼灸院 #-[ 編集]
Re: タイトルなし
>>けんむろさん

そうですか・・・ありがとうございます。

何とか大作のような感じに仕上げることができました。
千桜のキャラを存分に引き出せていたのなら、これ以上に嬉しいことはございません。


次回作もご期待くださいなw


>>鍼灸院さん

コメントありがとうございます。
私らしい終わり方ですかw 何とか感動の終わり方ができたと思います。

千桜のイラストがあったので、本当にイメージしやすかったです。
・・・泉ちゃんですか、次回作も少しかわいく登場しておりますよw


シリーズSSですか、あれは時間のあるときに一気に。
・・・今はできることを精一杯やろうと思います。
2009/11/21(土) 16:24 | URL | セカコン #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2009/11/21(土) 21:37 | | #[ 編集]
Re: ご苦労さまでした
>>非公開の方

ありがとうございます。
・・・千桜は明るい活発な女の子を基本に書いてみました。

また、千桜SSを書く機会があれば是非書かせてもらいますw
2009/11/22(日) 20:34 | URL | セカコン #-[ 編集]
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