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こんばんは、セカコンです。
・・・学年閉鎖ですよ。・・・修学旅行を確実にやるために。


船酔いをする私は、シーカヤックがすごく苦手です。
2回ほどやったことがありますが、気持ち悪くなった確率100%。

・・・当日は雨になって中止になってくれw


Desire 千桜


さて、SSのお話。


千桜と会えるのか・・・。ハヤテは思い出の流星群を見ていた場所に。
願いを叶える流星群の元で、ハヤテの願いは叶うのか。

流星群はやはり、何かを呼び起こします。

・・・案外日常編に戻った感覚がありますね。
ラブラブ・・・なんでしょうねw


それでは、vol.14をどうぞ。

~SELL 13 流星群~


 ―――運命なのか、千桜ちゃんに会える希望は流星群にあった。


 夜、この日は晴れていたので流星群はもう少しずつ見え始めていた。文字通り、星が流れている。
 毎週行っている所、それは少し街からは高いところにある一本杉のところだった。ハヤテはゆっくりとその場所に向かう。


 「……ここだ。」


 快晴だった青空、橙色の夕焼け。そして、透き通った空気を通しての星空。いつもよりも綺麗に見えた。
 「流星群だ……今日も見えるんだな。」
 晴れている日の夜は大抵の日が見える、ロマンチックな流星群であることをハヤテは思い出した。涙ながらに。
 ハヤテと出会う前は、千桜は流星群を毎日見に来ていることも覚えていたため、ハヤテはここに来たのだ。


 「千桜ちゃん、来てくれ……。」


 一本杉を背に、空を見上げながら何も考えずに座っていた。こういう時の時間がたつのは遅い物だが、ハヤテはずっと見続けていた。
 だが、千桜は未だに来ない。ハヤテは……次第に不安になる。話せない、笑えない、そして……会えない。その不安が現実となりかけようとしている。


 そうして、2時間が過ぎた頃だった。


 もう、会えない。ハヤテは今までのことを思い出し始めて……ナギとヒナギクに言われた言葉が怖くなり始めた。
 「千桜ちゃん……。」
 ハヤテは立ち上がって、流星群を見上げて……涙を流しながらにきっといる。そう信じた神様に願いを唱えた。


 「千桜ちゃんに、せめて一度だけでも……会わせてもらえませんか?」


 誰も見ていない、でも……ハヤテは泣き叫んだ。
 「好きな千桜ちゃんに、もう一度……好きだって言いたいんです! だから……もう一度会わせてくれませんか……。」
 会わせてください……泣き崩れるハヤテ。すると、願いが叶ったのか……奇跡が起こった。


 「……綾崎、くん……。」


 聞き覚えのある声だった。振り向くと……それは、同い年に匹敵する見た目の千桜が立っていたのだ。
 「……」
 「……」
 「千桜、ちゃん……?」
 「……綾崎くん、ですよね?」
 「……そうだよ。」
 面影は残っているのか。何だか大人っぽい感じになっているので、寂しがり屋な千桜の感じが受け取れない。しかし、ハヤテは言葉に出せない。

 「……綾崎くんのことが、私……ずっと好きでした。」

 覚えていないのか……しかし、そんなことはどうでも良かった。ハヤテは千桜のことをゆっくりと抱きしめた。
 「ひえっ、綾崎くん……?」
 「千桜ちゃん、僕も……ずっとずっと好きだった。」
 「……」
 「覚えていないかもしれないけど、ずっとずっと……千桜ちゃんのことを見てきて、アニメばっかり見て。千桜ちゃんの料理を作ってもらって、一つ一つが……今思うと、全部……良かったって思えたんだ。」
 「綾崎くん……。」
 「それは、他の人じゃ味わえない。千桜ちゃんだから味わえた。……千桜ちゃん、ずっと好きだったよ。」
 「……覚えてますよ。」
 「えっ……?」
 千桜の体を離すと、千桜はゆっくりと笑顔になって、
 「会長が作った新聞……たしかに、あれはショックでした。でもそれよりも……過去の思い出せない記憶に苦しんでいました。」
 「……」
 「会えないって書いたのは、綾崎くんに対して失礼かもしれない。そう思っただけです。でも、流星群に願ってよかった。」
 「なんで……なの?」
 「……綾崎くんとこうして話せて、たくさんの思い出ができたから。それに、好きだって言えたから……。」
 「千桜ちゃん……。」
 今一度、ゆっくりと抱いた。

 「ということは、一緒にあのイベントに行ったことも……そのことも覚えてる?」

 千桜はゆっくりと縦にうなずいた。……涙が出てくる、嬉しいはずなのに。
 「千桜ちゃん、もう……どこにも行かないで。」
 「綾崎くん……。」
 「今から、僕の家に帰ろう。……千桜ちゃんの服とか、パジャマとか……買った漫画とか、たくさんあるんだから。」
 「で、でも……私、また行ったら……。」
 「大丈夫。今度は……誰にも怒らないから。」
 「……綾崎くん、その……図々しいかもしれませんけど、覚えていますか?」
 「えっ?」
 「8月30日……私の誕生日なんです。」
 「あっ、少し忘れていましたね。」
 「……ばかっ。」
 「……8月30日も、一緒にいようね。」
 「うん……ハヤテくん。」
 そして……互いに見つめ合って、顔がゆっくりと近づいていく。


 「でも、綾崎くん。あの時と同じように……言ってくれますか?」
 「えっ……?」
 「……好きだって。」
 「……」


 「千桜を……一番、愛してる。」


 口付けを交わすと……温もりが伝わってくる。これこそが、本当に……互いに求め合っていた温もりだったのか。そう思うと、今がとても愛しい。
 「千桜ちゃん……。」
 「……綾崎くん、覚えてますよ。この温もりも……ハヤテくんに抱かれたときの温もりも。う、うううっ……。」
 「な、泣かないで。」
 「私、今……とても幸せです。」
 「……とりあえずは、家に行こう。」
 手を繋いで帰ること……それは、出会った時と同じように……笑顔でハヤテの家まで帰るのであった。



 千桜と夏休み中は過ごすことになっているハヤテは、千桜の母親に電話をかけてみる。すると、千桜の母親は快く夏休みの間だけは一緒に住むことを許してくれた。
 「……千桜ちゃん、夏休みだけは一緒にいられるって。」
 「本当、ですか?」
 「うん。」
 「ありがとう。」
 「……千桜ちゃん、覚えてる。そっちのベッドで寝ていて……たまに、夜中にアニメを見ながら寝てたこと。」
 「うん……覚えてる。」
 徐々に敬語が無くなってきた千桜。前と同じような感じになってきていた。ただし、違うのは……千桜が同い年の女性であるということだ。

 「千桜ちゃんでいい? そ、その……何か、子どもっぽいけど。」
 「うん……ちゃん付けでいい。慣れてるから、な。」

 実際の千桜は少しボーイッシュな言葉遣いの時もある。ハヤテは少しそれが違うのかな……そんなことを思いつつ、夜を迎えた。


 「千桜ちゃん、どうする? アニメでも観る?」
 「そうだね、じゃあ……これ観たいな。」
 「あっ、久しぶりに観ようと思っていたんだっけな。千桜ちゃん……じゃあ、今日は少し寝るのが遅くなるけどいい?」
 「当たり前だよ。……私だって、漫画全部読んで夜更かししたことは何度かあるから。ハヤテくん、お風呂に入った後で……いいよね?」
 「ど、どうぞ。」
 「……何恐縮しているんだよ。綾崎くん。」
 「……いや、小さい頃の千桜ちゃんだったらかわいらしいと思ったんだけど、その……今は……な、なんかね。」
 「か、かわいくないとか言わないでっ!」
 「十分かわいいよ……それに、綺麗だよ……千桜ちゃん。」
 「……だ、だったらその……んっ。」
 何かを求めていた。もちろん……キスに決まっていた。ハヤテはキスをすると、千桜はすぐに風呂に入った。

 「あれ、パジャマが今の千桜ちゃんサイズになってる。まあいいか。」

 パジャマを持ってきてほしいと言われ、下着を用意してほしいと言われ……ハヤテは赤面でやり始めた。何で忘れるんだよと呟いてしまった。
 「……千桜ちゃん、置いておくよ。」
 「ありがとう。出るね。」
 「千桜ちゃんまだ、僕はここにいるんだけど……!」
 そんな言葉を待つ余裕はない。千桜は風呂の扉を開ける……が、幸いにも千桜はタオルを巻いたまま出てきた。
 「……あ、綾崎くん……。」
 「ち、千桜ちゃん……。」
 髪をほどいている状態はあんまり観た記憶が無かった。
 「……えっち。」
 「千桜ちゃんに声かけたでしょ。」
 「まあいい。綾崎くん……そういえば、えっちな同人誌は解禁しても良いよ。もう、私の彼氏になっているから……ね?」
 「何で最後に疑問符……。で、でも……止めておくよ。」
 「どうして?」
 「まだ2年早いし……ね。千桜ちゃんともそんなことをする気もあんまり無いし。うん……あと2年間封印しておいて良いよ。」
 「聞き捨てならない言葉だけど、うん……別に、ハヤテくんと……し、したっていいけど……。」
 「……千桜ちゃん、じゃあ……出るから、早く着替えてね。」
 「……うん。」
 やれやれ……ハヤテは部屋を出ると、息を一回大きく吐いた。

 「……用意でもしておくか。」

 と言っても、DVDをプレーヤーにセットするだけなのだが。
 「……ふぅ。」
 何だか、元の千桜に戻った途端に……部屋が広くなくなった気がした。何かしらの荷物は大きくなっていて、タンスもけっこう余裕がなくなった。
 「まあ、ちょうど良いのかもしれないけどな。」
 「綾崎くん。」
 「……ち、千桜ちゃん。かわいいね。」
 「……な、何だか子ども扱いされている気がするのは気のせい?」
 「だって、何か……小さい千桜ちゃんのイメージしかないから、ね……自然とこういう口調になっちゃうんだよ。」
 「綾崎くん、じゃあ……さっそく観ようよ。」
 「うん……。」
 お互いに風呂を上がった直後、シャンプーの香りが2人の距離を縮めていく。千桜はハヤテの横ではなくて、ハヤテの前に座った。

 「千桜、ちゃん……。」
 「綾崎くん。後ろから抱いてくれても良いんだからな。」
 「……何だか、妹みたいな甘え方をされている気が……。」
 「抱いて。おねがい。」

 なんで……。ハヤテはそっと後ろから抱きしめる。千桜の後頭部を自分の胸まで引いた。千桜もさすがに驚いたが、嫌がることは決してしなかった。
 「……思ったんだけど。」
 「なに?」
 「なんで、千桜ちゃんは体が小さくなっちゃったんだろうね。今は元に戻って、こうして普通に生活できているけど……。」
 「……毎日、流星群にお願いを言っていたからかな。」
 「そうか、そう言えばそんなことを……。」
 「毎日お願いしていたから、きっと……神様が願いを叶えさせてくれたのかな。体を小さくして、記憶を失った状態にして。」
 「神様か。いれば良いんだけどね。」
 「……実際に私が小さくなったんでしょ、だったら……いたって思った方が、夢があって私は良いと思うけどな。」
 「そうだね。」
 「……それに今は、ハヤテくんと一緒にいられるわけだし。だから、ハヤテくん……今年の夏休みは私と一緒にいて楽しかった?」
 「……最初は嫌だったけど、今は……楽しいと思えてるよ。」
 「そうか。……ありがとう。」
 「……こちらこそ、ありがとう。」
 大きさは違っても、温もりと千桜の匂いは変わらない。ハヤテは……少し強く抱きしめながら、DVDをずっと見続けた。


 次第に夜は深まり、そろそろ寝ようかという時間。千桜はもちろん、ハヤテにおねだりをして一緒に寝てもらうことにした。
 「……千桜ちゃん。い、いいの?」
 「だって、最近は一緒に寝ていてくれたじゃない。」
 「……そ、そっか。」
 記憶がちゃんとあるという時点で、慣れている感じにもできるのだが……同時に恥ずかしさも表れてくる。しかし、千桜はそれを全て笑顔に変えていた。
 「まさか、綾崎くんと一緒に寝られるなんて思ってなかった。」
 「僕のこと……綾崎くんって呼ぶんだね。」
 「だって、綾崎くんだって……私のことを千桜ちゃんって言うから、これはお相子ということにしておいて。おねがい。」
 「あっ、そ、そうなの。別にいいけど。」
 うん、千桜は笑顔で頷くが・・・少し不安げな表情にすぐに変わった。
 「……綾崎くん。」
 「なに?」
 「今日の新聞のこと……どうするの?」
 「そ、そうだね……どうしよっか。」
 「……」
 「……千桜ちゃんは、2人に対して怒ってる?」
 「……」
 その質問に、千桜は答えなかった。怒っているのだろうか……ハヤテは不安だったのだが、千桜は少し笑顔で微笑んだ。

 「綾崎くんのことが好きなのは事実だし、今……こうしているわけだし。あまり……怒る気にもなれないよ。」

 ハヤテが起こっていた原因は、千桜のことを考えていなかったことについて。千桜が怒る気もないというなら、それでいいのか。ハヤテは割り切った。
 「……今日、僕……ナギさんの頬を叩いちゃったんだよな。」
 「えっ!」
 「千桜ちゃんのことを考えたら……僕、気持ちが抑えられなくて……。」
 「そうなんだ……。」
 「……あれは、僕の勝手な空回りと言うことで……謝りに行くか。2学期が始まる前に。」
 「……私も一緒に行くよ。」
 「ありがとう、千桜ちゃん。」
 今思うと、顔が近く……メガネを外している千桜を見ると、ハヤテにとっては本当にかわいく、綺麗に思えた。自然と抱きしめてしまう。

 「千桜ちゃん……キスして良いかな。」
 「私もしてほしかった。ちゅっ、って……して。」
 「好きだよ、千桜ちゃん。」
 「……綾崎くんのことが好き。……ずっといて。」

 抱き合って……キスをしたのは初めてだった。深くキスをしたのも初めてだった。流星群を見ると感謝したくなる。今の2人はそんな気分だった。


 そして、翌日に……ナギとヒナギクが直接、ハヤテの家まで来て謝ったというのはここだけの話しにしておこう。


最終vol.15に続く。ついに、ハヤテと千桜は会うことができて2人は恋人に。
2人の願いは、それぞれの誕生日に・・・。



☆コラム☆


長かったSSも次回で最後となりました。
vol.15まであるのは、過去にもないですので・・・今のところ最長のSSです。

ついに、元の姿の千桜と会うことができて、
ハヤテと千桜はラブラブ・・・。


次回はそんな2人の願いの話し・・・そして、フィナーレ。


半月以上にわたって連載したSSも最終話は明日公開です!
・・・明日のコラムは、つらつら書こうかな・・・。

・・・いや、後書きでもいいかなw


それでは、失礼します。
コメント
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
2009/11/20(金) 00:20 | | #[ 編集]
Re: やっぱり最高です
>>非公開の方

そうですか・・・ありがとうございます。
本日、最終話を公開しますね。
2009/11/20(金) 17:02 | URL | セカコン #-[ 編集]
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