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こんばんは、セカコンです。
・・・本日はとても寒く、昨日の温かさとは一変。

・・・12月上旬並みなのですから、それは寒いかw
何か、明日は午前中で学校が終わるらしいのでラッキーです。

・・・何か修学旅行へ向けて、新型インフル流行防止に
学年閉鎖を直前にするという可能性が大らしいのです。


もし、そうなれば・・・中編SSを1本書きたいなと思っています。


Desire 千桜


さて、SSのお話。


・・・前回に引き続き、本当に重要な回の後編。
ついに、物語は動いて・・・千桜への気持ちを明らかにします。

女嫌いなハヤテに、千桜は何をもたらしたのか。

・・・その結果はこの話しで。
・・・今思えば、千桜以外にここまでの話しは書けなかったと思っています。


それでは、vol.12をどうぞ。
~SELL 11 Love?(後編)~


 ―――千桜ちゃんのことをどう想っているのか。はっきりと見えていた。


 夕ご飯を作っても、千桜は一切出てこない。面白い番組があっても、千桜は一切出てこない。
 何度、優しく呼んだとしても……千桜は何も返事をしてくれない。


 「千桜ちゃん、もう……許してくれないかな。」


 電気も点けずに、夜……すっかりと暗くなった部屋を、静かに開けてみると……体育座りでうずくまっていた千桜はぽつんといた。
 「……千桜ちゃん、寒いでしょ。」
 「寒くない。」
 「……千桜ちゃん、おなか空いたでしょ。」
 「空いてない。」
 ささいなことを質問しても、それは何の意味もない。そんなことは分かっていたハヤテ。しかし、ハヤテは次の瞬間……。


 「……千桜ちゃん、ごめん。」


 背後からぎゅっと抱きしめる。……冷たかった。そして、同時に……暖かかった。ハヤテは耳元で呟く。
 「……したんだよね。僕のコトを思って。」
 「……!」
 「千桜ちゃん、それだけ……僕のことが好きなんだよね。あの時、ヒナギクさんの押し倒されたときに、初めて気づいた。したんだよね。」
 「……そう、だよ。」
 「千桜ちゃん、僕はヒナギクさんのことを好きとかは思ってない。たしかに、お世話になっていて良い人だとは思うけど……。」
 「……ハヤテくんはヒナギクさんのことが好きなんだよね。」
 「どうして、そう思うの……?」
 一度、千桜は手をぎゅっと握った。しかし、すぐに手を放した。

 「ハヤテくんが優しいから。嫌いだって嘘付いているんだよ。」

 涙声で呟く千桜に、ハヤテは強く抱きしめる。
 「そんなこと、ないよ……。僕は千桜ちゃんだけ……。」
 「ハヤテくんがそんなコトを言ってくれたこと、なかったもん。いっつも、私は子ども扱いして……私はこんなに好きなんだよ? えっちな同人誌を読みながら、ずっと……ハヤテくんのことを思ってたんだよ?」
 傍らに目をやる。すると、しまっていたはずの同人誌が乱雑に散らかっていた。まさか、これを読んだのか……千桜に問いかける。
 「……千桜ちゃん、何で僕のことをそんなに……。」
 「ハヤテくん、理由なんて聞かないで。私はずっと……ずっと、ハヤテくんのコトが好きだったんだよ。ハヤテくんの気持ち、聞いてないよ……。」
 「僕は千桜ちゃんのことが好きだよ、だから……泣くのは止めて。」
 だが、千桜はハヤテのことを勢いよく振り払った。表情を見たわけではない、しかし……怒っていること、何かを求めていることは分かった。


 「ハヤテくんの気持ち、全然分からないよ!」


 声を荒げる。ヒナギクの時よりも……。ハヤテは何も返事ができなかった。
 「西沢さんも、ヒナギクさんも……ハヤテくんのことが好きだって言えば、ちゃんと向き合ってくれたのに、私には向き合ってくれない……。」
 「そんなことないよ、ずっと……ずっと一緒に生活してきたじゃない。」
 「……嘘つき。私のことを年下の女の子だと思ってるから、ハヤテくんは真剣に……私のことを見てくれなかった。」
 「……」
 「守ってくれる気持ちは嬉しかった。でも、どこか……足りなかった。求めたかった。それは、ハヤテくんの……そんな視線だったんだよ。」
 「千桜、ちゃん……。」
 「ずっと我慢してきた。ハヤテくんが好きだって言ってくれる時を。でも、さっきのヒナギクさんのキスを見てたら、もう……ハヤテくんがいなくなっちゃう気がして。」
 「……」
 「約束してくれたよね? ハヤテくんは私がいて欲しいときは一緒にいてくれるって。でも、ハヤテくん……嘘付くんだよね。」
 言われていることは、全て本当だった。だからこそ、ハヤテは何も返事をすることができなくなってしまった。切実な女性の恋心を前に。


 「ハヤテくんの言葉、もう聞きたくない。信じたくない……。」


 どうすればいい……自分の気持ちは、もうはっきりとしているんだろう? 背中だけしか見えない千桜を見て、どう感じるかも全てもとある気持ちからなんだろう?
 「……千桜ちゃん。」
 ハヤテは肩に手を置く。が、反射的に……。
 「触らないで! ハヤテくんなんて……ハヤテくんなんて……!」
 「千桜ちゃん、僕は……。」
 「私よりも、ヒナギクさんや西沢さんの方がずっと……ずっと、……!」
 きっと、これが……ハヤテの答えだったかもしれない。自分で思い切って、霞んでいた気持ちを晴らした結果だったかもしれない。


 「千桜、僕は……君を一番に愛してる。」


 千桜の体を強引に引き寄せて、前から回り込んで……ハヤテは口づけをした。千桜の心が晴れるまで、ずっと。
 「……ハヤテ、くん……。」
 「ずっと、怖かったんだ……預かっている千桜ちゃんのことを好きになった時から、こんな気持ちを持って良いのか……。」
 「ハヤテくん……。」
 「いつかは西沢さんの時のように、取り返しの付かないことになる……それが怖くて、僕は逃げてたんだ。千桜ちゃんに……やけに優しくしてたのも、そのせいだった。」
 「……」
 「“ちゃん”付けにしてたのも、ね。」
 「ハヤテくん、ちゃん付けでも……それでもいいから、私のこと……好きになってくれるんだよね?」
 体の体勢を元に戻して、再び見つめ合った。ハヤテは優しく頷くと、今度は千桜からキスを始めた。


 「好きだよ、ハヤテくん……。」


 千桜は出会った時から、このことを待っていたんだ。毎週見に行った流星群の下で願っていることも、きっと……このことだったんだ。
 千桜は入浴をすると……その後には、チョコレートをひとかけら食べた。そして、いずれは寝るときが来る。
 「……ハヤテくん、今日は……私を抱いて寝てくれない?」
 「うん。」
 シングル……いや、セミダブルぐらいか。そんなベッドに2人は寄り添い合うと、風呂上がりの千桜の温かさとほんのりと香るシャンプーの香りがハヤテに伝わってくる。
 「千桜ちゃん……。」
 「……千桜って呼んで欲しい、な。」
 「千桜……うううん、何か違和感がある。ちゃんの方が……かわいいと思うよ。」
 「じゃあ、ちゃんで良い。」
 「何だか……温かくて、ふんわりしてるね。抱いてみると……それに、胸も当たっているみたいだし……。」
 「ハヤテくん、そろそろ……えっちな同人誌は許しても良いかもしれないね。」
 「どうして?」
 千桜はパジャマの上着のボタンを、2,3個外していく。そして、肩を少し見せて……ハヤテに寄り添った。

 「……今から、ハヤテくんとするから。」
 「千桜ちゃん……それはだめだよ。」
 「どうして?」

 逆に問いかける形になった……千桜は少しがっかりした気持ちになったが、ハヤテは優しくキスした。
 「千桜ちゃんをそんな風に急いで僕の物にする必要はないでしょ?」
 「……えっ。」
 「千桜ちゃんがしたいことは、それは……結びついた人同士がすることなんだよ。だから、それは……できないよ。」
 「……」
 「でも、千桜ちゃん……千桜ちゃんをもっと僕は触れていたい。千桜ちゃんがそうしてくれるなら、ね……。」
 「うん……ハヤテくんにだったら、私の体……触られても良いよ。」
 もう、ハヤテが前だったら……パジャマを持つ手の力も抜けて、上半身はあらわになってしまった。下着は着けていなかった。

 「……好き、愛してる。ハヤテくん……。」

 すると、千桜の首筋には暖かな感触が。千桜は思わず喘いでしまった。
 「……こんなことを、同人誌ではやってるよね。千桜ちゃん、読んだんでしょ……してるときに。」
 「あの時の快感よりも、全然……気持ちいいよ。うううん……あああっ!」
 「かわいいよ、千桜ちゃん。」
 「ハヤテくん、もっと……私を舐めて。」
 「千桜ちゃん、僕は抱いているだけでも……ずっと幸せなんだけどね。千桜ちゃんって、胸が大きいから気持ちいいんだよね。」
 「うん、何か……最近大きくなったみたい。」
 そう言われると、千桜はハヤテの上に倒れてくる。だが、ハヤテはぎゅっと抱きしめていた。すべすべとした肌触りが心地よかった。
 「……今日は、眠らせたくないけど……何だか眠くなって来ちゃったよ。」
 「……うん、寝て良いよ。パジャマはちゃんと着てね。」
 パジャマを着た後は、ハヤテはタオルケットを掛けてずっと抱きしめていた。千桜がキスを求めてきた、ハヤテはキスをした。


 ―――もう、私の願いは叶ったよ。ハヤテくんは私を愛してくれている。


 満面の笑みで……しかしながら、目からは少し涙を流しながら……千桜の記憶の中では、キスをしたまま眠りについた。
 「……千桜ちゃん、ずっと……僕が守るからね。」
 これからも、好きだという気持ちが加わっただけで……明日からもいつも通りの日々が送れると思っていた。ハヤテは安心した気持ちで眠りについた。



 次の朝……あり得ないことは、本当に起こっていた。



 「……ここは、どこ……。」



 千桜……大人びていた。ハヤテと同い年のように思える容姿になっていた千桜は、隣に寝ているハヤテを見て驚いていた。
 「……綾崎くん、どうして……。」
 小さいはずのパジャマも、気づけば自分と合っているサイズになっており……あり得ないことは続いていた。しかし、これが現実だった。


 「……!」


 何かに気づいたようだ。千桜は普段着に着替えると、ハヤテの寝顔の前に直面して、
 「ありがとう。」
 頬にキスをすると、そのまま立ち去ってしまったのであった。



 ハヤテは目覚める。朝日のせいだ。
 「……うううっ、今日はよく寝たな……。」
 千桜の姿はなかった。いつもの通り……朝食でも作っているだろうと思ったハヤテは、キッチンに向かったが、誰もいない。
 「あれ、千桜ちゃんがいない……。」
 洗面台を覗いても、お手洗いをノックしても。……お風呂を見ても、千桜は何処にもいなかった。
 「千桜ちゃん、どこにいるの?」
 家中探し回ったが……灯台もと暗しであった。一つの手紙が……リビングのテーブルの上に置かれていた。


 『ありがとう。 千桜』


 分からなかった。しかし、いないとなると……この言葉の意味はすぐに分かった。ハヤテは手紙を握りつぶして、涙を浮かべた。
 「ありがとうって……何なんだよ。千桜ちゃん……。」
 ベッドに頭をうずくませながら、ハヤテは泣き始めた。
 「せっかく好きになれたのに、いなくなるなんて……あんまりだよ。千桜ちゃん……もう一度会いたいよ。」
 だが、存在するのは“千桜ちゃん”ではないことをハヤテは知らない。ただ、今は泣くことしかできなかった。


 だが、この後……ハヤテの心を狂わせる最大の出来事が、白皇学院で待っていたのである。とある2人に企てられたことによって……。



vol.13に続く。白皇学院に行くと・・・そこに待っていたことは。
・・・寂しさなどの苛立ちが、ある人物の行為によって露わになる。


☆コラム☆


次回はどうなのでしょうか・・・。
結果、千桜は小さくなっていたという・・・まあ、少しパラレルな設定でした。

・・・最終3部は、千桜が高校生の姿に戻ってからの話し。
・・・といっても、次回はな・・・。


ハヤテがけっこうかっこいい感じになっていますね。


それでは、失礼します。
コメント
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2009/11/17(火) 23:10 | | #[ 編集]
次回ぜひぜひ楽しみにしています!
2009/11/18(水) 01:21 | URL | 北原俊平 #-[ 編集]
>>非公開の方


キャラ崩れ非難覚悟だったのですが、
そう言ってくださると頑張った甲斐がありました―∀―)つ

本日も夜に続きを公開したいと思います。
あと3部なので、楽しみに待っていてくださいね。


>>北原俊平さん

はい、ありがとうございます。
連日更新しているので、楽しみにしていてくださいね。
2009/11/18(水) 17:30 | URL | セカコン #-[ 編集]
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