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こんばんは、セカコンです。
昨日のねとらじはお疲れ様でした、5時間という長い時間の中で・・・。

ゲストの雛風さんと共にやることをメインにするのは初でしたが、
掲示板も良く回り、大成功だった気がします。


次回は年末か・・・1月はじめにやりたいなと思っております。


Desire 千桜


さて、SSのお話。


千桜とハヤテのデート編~中編~。
ついに、夏のお盆の代名詞(漫画関係)へと向かいます。

・・・千桜じゃなきゃできないネタに、けっこうね・・・。
でも、まあ・・・普通の感じにお出かけをしていきます。


それでは、vol.9をどうぞ。

~SELL 8 Date(中編)~


 ―――あるわけないことが、案外あったりするんだ。


 夏の日差しが照りつけている。電車に乗っているハヤテと千桜は、涼しい車内でも日差しに当たっているので、少し暑がっていた。
 「……やっぱり暑いね。」
 「そうだね、これは並ぶにもけっこう体力いるかもしれない。着いたら飲みものでも買ってあげるから。」
 「うん、ありがとう。」
 「それにしても、何かここから……『行きます!』っていう雰囲気の人ばっかりだね。千桜ちゃん。」
 「そうだね……。」
 何か狙われるかもしれない……ハヤテは千桜の手をしっかりと掴んだ。
 「でも、ハヤテくんの方が……とっても爽やかでかっこいいと思うよ!」
 「……うん、もうちょっと小さい声で言おうね。嬉しいけど。」
 「ごめんね。」
 「……千桜ちゃん、狙われるかもしれないから手を繋いでおいて。」
 「かわいいから?」
 「そういうことにしておいて。」
 実質、この手のオタクは何をやらかすか分からない……と、悪い方向に考えていたハヤテは、リュックをしょってメガネをかけている男性からは、車内でも極力避けることにしていた。
 「……けっこう人多いんだね。」
 「うん……って、次の駅にはかなり来ると思うよ。」
 「そうなの?」
 「うん……過去の経験からして。」
 「うううっ……。」
 ハヤテの恐れていたその駅に到着すると、人が続々に入ってくる。男性も女性も多い。2人は立っていたので、千桜を端に寄せてハヤテはそれに覆い被さるような形になった。
 「……ハヤテくん、大胆だね。」
 「千桜ちゃんを他の男に触らせたくないからね。」
 「……そう言われると照れるよ。うん……あっ!」
 電車が揺れると、ハヤテと千桜の距離が近づく。満員電車よりも人口密度の多いとき、体は密着すると言っても過言ではない。

 「千桜ちゃん、大丈夫?」
 「……はあっ、はあっ……ハヤテくん、そんなに勢いよく押されたら……ドキドキしちゃって、死にそうだったよ……。」
 「ごめんね。」
 「うん……大丈夫だけど、うん……。」

 今の状況も、ハヤテの手が千桜の肩に触れている。実質、抱かれているのと同じだった。千桜は頬を赤くしたままだ。
 「ハヤテくん、ずっと……このままでもいいんだよ?」
 「……なんか、千桜ちゃん……熱っぽいけど大丈夫なの?」
 「大丈夫だよ、きっと……満員電車だからだよ。」
 「そうかな……おっと。」
 「ぎゅってしてると、ハヤテくん……何だか暖かいなって思うんだよね。」
 本当はどうなのか……ハヤテは考えていたがそれどころではない。もういい、抱いてしまえ。ハヤテはぎゅっと抱きしめた。
 「ハヤテくん!?」
 「千桜ちゃん、とりあえずは……これで我慢してくれるかな。暑苦しいと思うけど。」
 「う、うううん……全然嫌じゃないよ。」
 「ごめんね、千桜ちゃん。」
 「別に、私……。」
 さっきも同じコト言いたかった……が、ハヤテはそれどころではない。自分を守るために必死なんだと、抱かれる温もりと共に感じていた。

 (ハヤテくんの手って、大きいんだな……。)

 さりげなく、ハヤテの着ているシャツをぎゅっと掴んだ。しばらくすると、会場の最寄り駅について、乗っている人間のほとんどが降りた。
 「すごかったね、千桜ちゃん。」
 「うん……ハヤテくんは、毎日こういう満員電車に乗ってるの?」
 「いや、乗ってないけど……でも、乗ってもこれほどじゃないよ。今日は特別な日だからね。全国から人が集まってるんだよ。」
 「3日間で50万人だもんね。これはすごいよね。」
 「さて、これからが一番つらいんだよね。会場まで入るのに……1時間ぐらい待たなきゃいけないんだよ。」
 「ネットで見ると、早朝から待っている人もいるって聞いたことがあるよ。」
 「らしいね、さっ……とりあえずは、駅を出ようか。」
 「うん。」
 駅のホームから、エスカレーターで改札にたどり着くと人が多くいた。S○icaを使ってあっさりと出ることができた。この日のために千桜にハヤテが渡しておいたのだ。
 「正解だったんだね、やっぱり。」
 「うん、切符だと帰りに並んで買わなきゃいけないし、これだとすぐに入れるからね。そうだ、千桜ちゃん……飲み物を買うけど、何がいい?」
 「うん……そうだね、ストレートティーで。」
 「分かった。僕は……。」
 ハヤテは近くにあったコンビニの中に入っていった。千桜は入り口のところで待ち、携帯を見ると、
 「もう10時なんだ……。」
 待ち受けは、ハヤテと千桜が一緒に写っている写真。何度も見ては少し微笑んでしまうほどであった。
 「でも、今日はこっちの方にしておこうかな。」
 今日はマンガの祭典……ということで、アニメキャラの待ち受けに変更したところで、何か視線を感じた。

 (誰かに見られてる……?)

 千桜は周りの目線を気にする。何人かの男性が、かわいい女の子を見る目では見られていることは分かったが、見えない何かに見られている。そう思った。
 「……」
 怖い……ぞくっとした。身震いを起こした千桜、ハヤテの姿が見えるとすぐさまに飛びついた。
 「ど、どうしたの? 千桜ちゃん。」
 「……だ、誰かに……見られてる気がするの。」
 「なんだって……?」
 ハヤテは周りを見る……しかし、何も怪しい視線は感じない。少し卑猥な視線は感じるが、この際はどうでも良かった。
 「……千桜ちゃん、確かにいたの?」
 「うん……震えが来て、怖かった。」
 「そうか、その……ごめんね。」
 「うううん、私もこんなこと初めてだし……ハヤテくんは悪くないよ。さっ、早く並ばないと早くいけないんでしょ。」
 「うん。はい……千桜ちゃん、これで良かった?」
 ハヤテは冷たいアイスティーを渡すと、千桜は笑顔で受け取った。

 「ありがとう、ハヤテくん。」

 それでも、すぐに笑顔を見せる千桜をハヤテはしっかり者だと思った。少しハヤテには心配な気持ちもあったが、それも過信しているだけだろう。
 とにかく、千桜の隣にいること……それを大前提で今日は楽しむのだと、心の中で既に決まっていた。
 「……さて、並ぶか。」
 ハヤテは千桜の手を握って、とりあえず端の方……木の陰となる部分のところで運良く待つことができそうだ。
 「良かった、これで何とか……。」
 「涼しいね、ハヤテくん。」
 「日差しに当たっているか当たっていないかじゃ、けっこう違いが出てくるからね。千桜ちゃん、女の子だからあまり日焼けはしたくないでしょ?」
 「けっこう考えてくれてるんだ。」
 「そりゃ、かわいい千桜ちゃんのためには……色々と細かい部分も気にしなきゃいけないかなと思って。」
 「ハヤテくんが彼氏みたいに思えてきたな。」
 そう言われても、最初は嫌がっていたのだが……何でだろうか、今はあまり嫌でもないし……逆に爽やかに微笑むことができるほどだ。

 「かわいいこと言うね、千桜ちゃん。」
 「……なっ、何か子ども扱いされてる気がする……!」
 「嬉しいよ、それだけでも。」

 ハヤテは買ってきた緑茶を飲むと、横にいた千桜に差し出す。
 「飲んでみる? 口つけたけど。」
 「……ちょっとだけ。飲んでみる。」
 千桜はボトルの口になるべく唇をつけないようにして、ハヤテの緑茶を飲む。すると、
 「おいしい。」
 「今日は暑いからね。」
 「……ちょっと口が付いちゃった。……これって、間接キスになるのかな。」
 「う、うん……微妙なラインだね。」
 「で、でも……私はハヤテくんのことが好きだから、全然嫌じゃなかったよ。むしろそっちの方が……。」
 と言う側から、ハヤテはとある所を凝視していた。

 「人がせっかく話しているのに……。」
 「……なんだ、あれ……。」
 「……?」

 ハヤテの凝視している方向を向くと、まだ係員が誘導していないにもかかわらず、一般客が動いていた。
 「何かあったのかな、ハヤテくん。」
 「……さあ、でも動きがおかしい。何か……道を開けているようにも見えるけど。何かあったのかな。」
 「見て、誰か通るよ!」
 「……?」
 誰かが通り始める。黒いスーツを着た男が5人ほど歩いたその後ろに、金髪のツインテールの少女と美人メイドと思われる女性が通っていった。

 「あれ、三千院さんじゃないか。」

 ハヤテは金髪の少女を知っていた。名前は三千院ナギ。日本で最大の財閥である三千院家の令嬢である。
 「今のかわいい女の子、ハヤテくん知ってるの?」
 「いや、話したことはないけど……同じクラスメイトなんだよ。やっぱり大財閥の令嬢だって言うのは本当だったんだな……。」
 「……かわいかったけど、もしかして気にかけてたりしてる?」
 「してないよ、彼女は……あんまり学校でも見なかったからね。それに、女子を嫌うのに、そんなことをするって思ってる?」
 「……ハヤテくんは私オンリーだもんね。」
 「まあ、彼女は……こんなイベントに興味があったんだな。」
 待っている列は、次第に元に戻っていく。
 「さて、前の列が動き出したから……もうすぐで入れそうだね。」
 「うん。」
 「……どうかしたの?」
 「うううん、何でもない。」
 「今日は楽しむよ、千桜ちゃん。」
 「……うん!」
 そして、舞台は……有明、某展示場へと動き出した。


 「……さて、千桜ちゃん。企業ブースと東ホール……どっちに行く?」
 「うううん……どうしよっかな。」


 ちょうど分岐点という所の前で立ち止まった2人。千桜は携帯を見ると、企業ブースの方に指さした。
 「……あっちがいい。」
 「企業ブースか……うん、まあ……買いたい同人誌もあんまりないし、限定グッズでも買いあさりますか。」
 「え、えっちな同人誌はだめなんだからね!」
 「うんうん、分かってる。」
 「なにニヤけてるの! ハヤテくん……私が絶対に買わせませんから!」
 「大丈夫だよ、千桜ちゃんと一緒だとたぶん売ってくれないと思うから。」
 「うううっ、何か買う気満々だった気がする。さっ、限定グッズ……買ってくれるんでしょ?」
 「少しだけ、ね。」
 と、企業ブースの方に向かうと……3分ぐらい歩いたところで、コスプレをした人たちが集まる場所に出た。いわゆるコスプレ広場だ。

 「……アニメキャラが3次元に出てる……。」
 「……かわいいよ!」
 「僕、ちょっと気持ち悪くなってきた。」
 「えっ、なんでなんで!? だって、フィギュアはすごく好きだよね?」
 「フィギュアはプロが作るから良いけど……コスプレは、うん……かわいいとかあんまり感じないな。」
 「私はけっこうかわいいと思うけど……あっ、写真撮っていいですか?」

 千桜はさっそく女性の方に走っていき、携帯で写真を撮り始める。ハヤテは遠くから眺めているだけだったが、
 「違います、コスプレしてません。」
 やはり、同姓同名……姿もそっくりなあのキャラのコスプレと間違えられるらしい。ハヤテは少し腹が立った。
 「千桜ちゃん……楽しそうだな。」
 まるで保護者……ではなくて、兄のように千桜を見つめるハヤテ。ハヤテは千桜の側によると、撮った写真を見せてもらった。
 「……最近のコスプレはかわいくなってるんだな。」
 「でしょ?」
 「でも、早くしないと……グッズとか売り切れちゃうよ。ほら、紙袋を持った人もいるし。」
 「うん……そうだね、コスプレの人は逃げないもんね。」
 「そ、そうなんだ。」
 何か違うような気がする……と、ハヤテは首をかしげたが、2人は企業ブースの方に入っていく。
 「ここが企業ブースだね。」
 「……人で溢れているね。」
 「でも、サークルが集まっている東ホールに比べると、こんなのは全然人がいない方なんだよ。空いている方から攻めるのも良しだけど、千桜ちゃんのほしいグッズとかはあるの?」
 「うん……好きなアニメのグッズが、あそこにあるんだけど……。」
 「人、けっこう並んでるね。」
 「あそこで……買いたいんだけど、いいかな?」
 「……うん、全然良いよ。」
 ハヤテはそのブースのラインナップを見ると、ちょうどほしいグッズがあった。ハヤテは千桜の手を引いて、列に並んだ。

 「何かほしいのがあったんだね。」
 「……扇子がほしいんだよ、暑いから。」
 「扇子……なんてほしいの?」
 「まあ、千桜ちゃんにも買ってあげるよ。今、パンフレットもらったけど……これだけ種類があるんだよ。」
 「うわあっ、これはすごいね!」
 「……リアルに萌えと涼しさを体感するには、これが一番だと思うんだよね。」
 「うん、じゃあ……これ買って。ハヤテくん。」

 どうやら、千桜に何か買ってあげたかったらしく……ちょうど良いタイミングで、手ごろな価格の扇子を見つけたのだ。
 今ハヤテが言ったように、涼しくなるのもあって……一石何鳥というところだろうか。数分後、ハヤテは扇子を2つ買った。千桜も悩んでいたようで、ハヤテが買い終えてから1分ぐらい経って、千桜も買い終えたようだ。

 「千桜ちゃん、迷っていたみたいだね。」

 千桜は小さく頷くと、ハヤテをしゃがませて何かをかけられた感じがした。
 「・・・千桜ちゃん、これ・・・。」
 「一番、一般的なものにしてみたんだけど・・・ペンダント。私と同じ物なんだよ?」
 「・・・かわいいよ。買ったんだよね?」
 「うん、ハヤテくんと同じペンダント・・・つけてみたかったから。」
 「・・・ありがとう、千桜ちゃん。」
 「うん・・・。」
 「さっ、まだ買いたい物があったら・・・買いに行こうか。」
 「うん、じゃあ・・・あっちの方のブースに行こ。」
 人ごみの中、手を引かれるハヤテ。このイベントの好きな女性は初めて見たな・・・改めてそう感じた。


 20分後、ハヤテの両手には紙袋。千桜もショルダーバッグの中に、グッズがかなり入っていた。
 「買っちゃったね。ハヤテくん。」
 「何とか食事の資金は別に入ってるから大丈夫だけど、何だか買いたい気持ちが分かるよね。その雰囲気っていうか・・・。」
 「ア○メイトとは違って、やっぱり“限定”が強い気がするな。」
 「そうでしょ、さっき・・・グッズ買って、くじ引いたら・・・ほら、もう手に入らないグッズが手に入ったんだけど。」
 「あああっ! これ・・・ずっと欲しかったの。」
 「これが・・・?」
 全巻購入特典のCDということしか書いていなかった。千桜はその方に目線を輝かせていた。
 「あああっ、この作品・・・あんまり好きじゃないし、欲しいんだったらあげるけど。」
 「うん、ちょうだい。」
 「はい、たしかにヒロインはかわいいけど・・・ね。」
 捨て台詞なのか、そんな言葉を言った。だが、それに千桜は少し気を損ねたらしく・・・不機嫌な顔になったのだが、それがかわいくてハヤテは爽やか笑顔を崩さない。


 「東ホールに行こうか。千桜ちゃん。」


 手を繋ぐと、やはり恋する少女なのか不機嫌な表情が飛ぶ。ハヤテはそんなつもりはないのだが、ゆっくりと東ホールに向かうのであった。
 「・・・けっこう海に近いね。あっちがお台場だよ。」
 「・・・そこにあるテレビ局は、長寿番組が多いよね。」
 「あああっ、小さい頃に見てたアニメはここにあるテレビ局が多いね。」
 「・・・うん。」
 そう思うと、けっこう都会にいるんだな・・・と、改めて実感させられたハヤテであった。
 東ホールに着くと、こちらが主なのか人の人数が半端ではなかった。入り口に繫がっているところを見ると、行列が見える。
 「ここを通っていかなきゃいけないの・・・?」
 「そうだね。」
 「うううっ、ちょっといやだあっ・・・。」
 「ここからしか行けないからね・・・千桜ちゃん、我慢して。」
 「・・・ちょっと、行く前にお手洗いに行ってくるね。」
 「じゃあ、僕はあそこのベンチで待ってるから。」
 千桜は走っていくと、ハヤテは近くのベンチに座った。

 (まさか、女の子とこのイベントに来るとは・・・夢にも思わなかったな。)

 ペットボトルの緑茶を一口飲むと、時間を確認する。
 「もう、正午を回ったのか・・・早いな。」
 人の多さに毎回圧倒されているハヤテ。今回は三千院ナギの登場もあってか、いつにない感じを味わった。


 「綾崎ハヤテ、ちょっと話したいことがある。」
 「えっ・・・?」


 頭を上げると、そこにはナギとメイドのマリアが立っていたのである。
 「三千院さん・・・?」
 「ナギで良い。」
 「・・・ナギさん、その・・・僕に何か話したいことがあるんですか?」
 「・・・」
 隣にすっと座ると、ハヤテはじっとナギに見つめられるのであった。


vol.10に続く。イベントの最中、クラスメイトのナギと出会ったハヤテ。
しかし、ナギの口から厳しい言葉を投げかけられる。



☆コラム☆


こんばんは、セカコンです。
・・・千桜とじゃなきゃ、この話はできませんでしたね。

・・・仮にヒナギクなら、イベントを楽しんでいなかったでしょう。あんまり。
・・・イベントには行くかもしれませんが。


・・・次回は後編ですよ。
ついに、ちょっと話しの核の部分も登場してきます。


それでは、失礼します。
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