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こんばんは、セカコンです。
今日は予定通り、嵐の新曲と生徒会OPをフラゲしてきました。

明日発売の新曲が、このSSのモチーフになっており、
コンセプトである”優しい”感じになっていればな・・・と思います。


今日は雪路の誕生日ですね。
実年齢だと33歳ですか・・・そろそろ結婚なさった方がよろしいですよw

お誕生日、おめでとうございます。


Desire 千桜


さて、SSのお話。


今回はハヤテの過去編・・・というより、2つの場所で進む感じに。
といっても、今回と次の回だけなのですが、この2回分は重要となってきます。

今回は歩が語るハヤテが女性を拒む理由・・・。
それを、千桜に打ち明ける話しです。


それでは、vol.6をどうぞ。

~SELL 5 Mind(前編)~


 ―――あり得ないと信じていたのに、君は僕の前に立っていた。


 白皇学院の教室に着くと、なぜか気が楽になった。間に合ったからとか、そういう意味ではない。今までに味わったことない理由で、気が楽になっていた。
 「あれ、ハヤ太くん。」
 「瀬川さん、こんにちは。」
 「今日は早いんだね。」
 「ええ、色々とありまして……なかなか返信が早くできずに申し訳ないです。」
 「別に良いんだよ、読んでくれていれば。」
 「その……その、何というか……。」
 「ほえっ、何かな?」
 どうする……この事実、泉に伝えておくべきなのか? ハヤテは自分の中で葛藤をし続けた。

 「……女性を預かるっていうのも、けっこう大変なんですよ。」

 きっと、そんなリアクションをとるに違いない。……そんなリアクションを泉は期待通りにやってくれた。
 「えええっ、ハヤ太くん……!」
 「って、声が大きいです。他の人には内緒ですけど……3,4歳ぐらい下の女の子なんですけど、色々と諸事情があって……。」
 「ほえほえ、それでそれで?」
 「……その女の子は、僕と一緒にいたいらしく……。」
 「ほえほえほえ!?」
 「リアクションが大きくなってきていますけど……とにかく、今は女の子と一緒に生活しているので、何かと大変なんですよ。」
 と、苦労じみた口調で話しているハヤテだが……本当は千桜とけっこう楽な生活を送っていたりもするし、千桜が自主的に家事をやってくれている場面も多い。
 「……ハヤ太くん、ついに女の子に手を出すなんて……。」
 「……全く話を聞いていませんね。泉さん。」
 「でも、なんで……ハヤ太くん、女の子が嫌いじゃなかったの!?」
 「別に、ある程度なら僕は全然女の子は嫌いじゃないんですよ。その子とも、ある程度の感じで過ごしているんで、何の問題もないです。」
 「ほえっ……その女の子になってみたいな。」
 泉は逆に変な想いをせずに(正確には思考が回らない)、素直に憧れを抱いていた。

 「じゃあ、今までの噂は……アレは嘘だったのかな。」
 「いえ、その……女性と付き合うのはあまり好みませんが、その……その子と一緒に過ごすようになってからは、女の子は普通に思えてきましたね。」
 「その女の子になりたいよぉ……私もハヤ太くんが好きなんだから!」

 ハヤテは小さく微笑んで、泉の頭を撫でた。そのままハヤテは窓側の席に座って、あの時のように外を眺め始めた。
 「ハヤ太くん、前に座ってもいい?」
 「ええ、いいですよ。」
 「……また、セミの鳴き声でも聞いてるの?」
 「なんとなくですけど……ね。」
 泉は再びハヤテの横顔を見た気がする。ハヤテの横顔に癒されたのは、今までも……今も変わらなかった。
 「ハヤ太くんのそんな優しい横顔が、私……好きだったんだけどな。」
 「泉さん……。」
 「……その子とは、ちゃんと生活できてる?」
 「……できていますけど。」
 「ならよかった。ハヤ太くん、全く相手にしてないって思ってたから。」
 「さすがにできませんよ、それに……彼女は僕のことが好きで、それで……僕で心の隙間を埋めたがっているんですよ。」
 「埋めたがってる……?」
 「ええ、その子は……記憶を失っていまして、自分のコトはあまり分からない中で……僕の名前はずっと呟いていたそうです。」
 「ってことは、その子はハヤ太くんのことが……。」
 「さすがに、それには断ることはできませんし……その子を見た瞬間に、何だか……よく分からないけど、嫌じゃなくなって。」
 ハヤテの顔には、笑み。特別なんだな……泉はそう悟ると、

 「じゃあ、ハヤ太くんに最後のおまじないをしてあげるよ。」

 と、泉は言うとハヤテの頬にキスをした。それは、限りなく唇に近いところだったが。
 「……みんながいないから、この位のこと……してもいいよね。」
 「泉さん……。」
 「だって、何か……今を逃したら、ハヤ太くんにキスできなくなっちゃうかもしれないから。だから、ハヤ太くん……。」
 「……」
 「ずっと、これからも……ハヤ太くんのこと、好きなままで良いかな? 私、近づかないって約束するから……。」
 涙ぐみながら告白されたハヤテは、
 「別に、今のままでもいいです。」
 「えっ?」
 「……泉さんに頬にキスされるの、最近……嫌じゃなくなりましたし、涙を見せられるのはあまり好きではないんです。」
 「ハヤ太くん……。」
 「涙ながらに言われても、何か頷けません。泉さんは……その、いつでも笑顔でいたもらった方がかわいいと思います。」
 「うん……ありがとう。」
 気づけば、泉の隣で窓の外を眺めていた。しばしの数分間だけだったが、泉はハヤテの手を掴んで、頭を少し腕の方に傾けて……この時を楽しんだ。


 「何だか、嫌じゃなくなったよ。セミの鳴き声も……。これも、ハヤ太くんのおかげなのかな。」


 気づけば、ヒナギクが補習の準備をしていた。それに気づいた泉はぱっと手を放すと、それをハヤテは何だかかわいく思えたらしい。
 「でも、何で……ヒナギクさんが英語なんでしょうか。」
 「私、日本語でも不安だよ……。」
 「……別に、僕は英語はそれなりに良い成績だったんですけどね……。」
 「天才だね、ハヤ太くんは。」
 「それはヒナギクさんでしょう、だって人に教えるなんて……僕にはそうそうできることではありません。」
 「そうだねぇ……別に補習しなくても、私に個人レッスン……でも、そんな感じにしてくれても良かったんだけどな。」
 「……? もしかして、この補習をやってほしいって言ったのは、もしかして泉さんだったんですか?」
 「うん、そうだよ。」
 何ということだ……少しハヤテにはやるせなさが生まれる。

 (まさかとは思うけど、そのために僕を出しに使ったとか……。)

 と、そんな推測をしていたのだが、
 「ハヤ太くんもしたいって嘘ついたら、ヒナちゃんは快くやってもいいって言ってくれたよ。」
 「やっぱり……。」
 「そしたら、他の人もしてほしいって言っちゃってさ。」
 「……それで、だんだんと今人が多くなってきているわけで。……なるほど、盛大な人気を誇るようですね、ヒナギクさんは。」
 ハヤテはヒナギクの方を向くと、目が合った。ヒナギクに微笑まれる。

 「……どうやら、ヒナギクさんは……。」

 そうだったのか……と、確信となるときは……すぐ後にやってくる。ヒナギクが教える補習が始まると、ハヤテは真面目に勉強した。
 「……ハヤテくん、ちょっと手伝ってくれない?」
 「ヒナギクさん?」
 「いえ、教材を運んでほしくて……ちょっと、生徒会室まで。」
 「はい、分かりました。」
 泉に手を振ると、ハヤテは重そうな教材を持ちながら、生徒会室までヒナギクと2人きりで行った。
 「ありがとう、ハヤテくん。」
 「ええ、ここに置いておきますね。」
 生徒会室は生徒会役員が主に利用する。一般の生徒はほとんど入ったことがないという。

 「それにしても、ヒナギクさんの教え方は上手ですね。」
 「そ、そうかな。」
 「ええ、きっと僕が元々分からなくても……バッチリできると思いますよ。」
 「……」
 「それでは、僕はこれで失礼します。」

 と、部屋から出ようとしたときだった。ヒナギクはハヤテの前に立ち、
 「あのね、ハヤテくん……。」
 「……ヒナギクさん?」
 「……私、私……。」
 そっと寄り添う。ハヤテは持っているバッグを落とした。


 「ハヤテくんのことが、好きなの……。」


 ハヤテはただまっすぐにしか、目線を向けずにそのまま立ち尽くしていた。



 ―――そして、ハヤテの家では。


 「ハヤテくんと私、昔……付き合ってたんだ。」


 歩が発する言葉に、千桜は何も答えることができない。
 「そう、なんですか。」
 「……やっぱり驚くよね。千桜ちゃん……ハヤテくんのこと、好きなんだもんね。」
 「……そうなんじゃないかなって、ちょっとは思ってましたけど。」
 「千桜ちゃん、敬語じゃなくてもいいんだよ?」
 「なんとなく、この方が落ち着くって言うか……。」
 「……まあ、いいか。」
 歩は本棚を見て、深いため息をつく。

 「ハヤテくんは絶対に、恋愛小説は読まない。ラノベは除く。」

 何を言っているんだ……? 千桜は首をかしげた。
 「西沢さん、一体何を……?」
 「……ハヤテくんは絶対に恋愛には興味を持ちたくないの。……私のせいで。」
 「あなたのせいで……?」
 「うん、ハヤテくんの両親と妹さんは交通事故で一気に失った。私はずっと好きだったハヤテくんを、ある日……抱きしめた。」
 「ハヤテくんを?」


 『大丈夫、私がずっといるから……。』


 家族を失ったハヤテに、何もかもを失ったハヤテに……歩は優しく抱きしめた。そして、歩はハヤテにキスをされたらしい。
 「でも、それだけだとハヤテくんが恋愛を拒む理由が分かりません。……むしろ、あなたにまだ想いを寄せているような……。」
 「うん、そこまでだったら綺麗な話しに聞こえると思う。」
 「ハヤテくん、恋愛には慣れていそうにも聞こえましたが……。」
 「ハヤテくんは何かを求めたかった……それは分かってたんだ。ハヤテくんは私の恋人になってくれたときには、すごく嬉しかった。」
 「……」
 「だから、私とハヤテくん……行き過ぎたことをしたんだよ。」
 「行き過ぎたこと……?」
 「……」
 あれは、いつの日だったのだろうか。寒かった日なのか……とにかく、あの時の温もりしか覚えていない。


 『あっ……ハヤテくん、もっと、もっと……!』
 『歩……もう、止めた方が……。』
 『いいの、もっと……もっと、ハヤテくんがほしい……。』
 『あゆむ……。』
 『好きだよ……ハヤテくん、もっと……もっと私に、何でも良いから……私がハヤテくんを全て受け止めるから……。』
 『……』


 求め続けたあげくの……ある日の記憶。それは、歩の心にもしっかりと焼き付いていた。
 「ハヤテくんと私、えっちしたんだ……。」
 「……!」
 「……今でもあの痛みと、温もりも忘れてない。でも、私は……その後、妊娠……の疑いが出たんだ。」
 「う……そ……。」
 「ううん、もちろんそれは無かったんだよ。でも、それが……ハヤテくんの心に深い傷を残す羽目になっちゃったんだ。」
 「妊娠って、それは……。」
 「……」
 代償はとても大きい物になった……それを、受け止めきれるはずがなかった。中学生の2人には。

 『歩、まさか……。』
 『分かんない。気持ち悪くなってる……ハヤテくんとえっちした次の日から、気分が悪いの……。』
 『もしかして、歩……妊娠したの?』
 『……分かんないよ。ハヤテくん……。』
『……』
 『苦しいよ……助けて……。』

 できるわけもなく……その日の夜に、歩の父親から激しい叱咤を受けると、ハヤテは歩のことを『歩』と呼ぶことは一切無くなった。
 「……そんなことがあったんですか。」
 「といっても、私の妊娠疑惑は……想像妊娠という形で終わって、お父さんもハヤテくんに謝りたい気持ちになってた。」
 「でも、ハヤテくんは……?」
 「会う資格もない……ハヤテくんはそれしか言ってくれなかった。ハヤテくんが恋愛に関して拒むこと、白皇学院からの噂を聞いたときに……私だけ納得できたよ。」
 「私は、ハヤテくんを好きになっちゃいけないのかな。」
 「……そんなことないよ。」
 「でも……。」
 「千桜ちゃん、十分にかわいいし……その気持ちを折れないように頑張る。それが、私にはできなかったのかな……。」
 「……」
 歩はクスクスと笑い出した。
 「……どうしたんですか?」
 「うううん、今のハヤテくんが信じられなくて……私に敬語で話すのは、ある程度の距離を置くために……自覚を自分に持たせるためなんだと思うんだよ。」
 「……」
 「千桜ちゃん……ハヤテくんのこと、嫌いになった?」
 千桜の前に立って、真剣な表情で訊く。千桜は激しく首を横に振った。

 「……むしろ、もっと好きになれました。」

 麦茶を少し飲むと、少し大きく呼吸をして、
 「どんな過去があっても、ハヤテくんは……私に優しくしてくれています。そんなハヤテくんをもっと私は好きになれた気がします。」
 「千桜ちゃん……強いね。」
 「弱いですよ……私なんて。西沢さんに比べれば……ずっと、弱いです。」
 「千桜ちゃん、今日は……ありがとう。」
 「いえ、私は全然……。」
 「そうだ、この漫画……ハヤテくんに借りたって言っておいてね。」
 「はい。」
 歩は漫画を3,4冊バッグの中に入れると、ゆっくりと部屋から出て行く。

 「じゃあね、千桜ちゃん。」
 「また、いつでも来てください。」

 元気に手を振る。しかし、夕陽が眩しくて……歩を千桜にはよく見えなかった。そして、扉が閉まると……急に安心感が不安に変わっていく。

 「……ハヤテくん、私はハヤテくんのこと……好きだよ。」

 自分にそう言い続けること……それしかできない千桜は、気づけば目が潤んでしまったのであった。


 vol.7に続く。千桜にとって、その理由は思った以上に切実なことだった。
対してハヤテは、ヒナギクに告白された今・・・どうするのか。



☆コラム☆


さて、vol.6まで来ましたね。
・・・このSSもやっと中身が明らかになってきました。

次回はヒナギクの告白~後編~となるわけですが、
ハヤテはどう対処するのか。きっと、原作にはない男らしい対処法をするんですよ。


「二次元にしか興味がないんで!」


そんな答えはないと思っていただけると幸いですw
ヒナギクファンの皆さん、微妙にごめんなさいと謝っておきますm(__)m


それでは、失礼します。
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