こんばんは、セカコンです。
文化の日とはなんぞや・・・と、何となく考えていた火であります。
文化の日とは、今から63年前に日本国憲法が公布されたことからだそうで。
なるほど、今の日本となる基盤はこの日だったのだなw
といっても、文化・・・2009年現在、漫画&アニメがかなりブーム。
当時なんて何があったんだろう。サザエさんとのらくろぐらい?

vol.2となったわけでありますが・・・。
本日は、かなり展開が遅いと思います。
作中では30分進んでいるか進んでいないか・・・そんな感じです。
千桜は歩みたいな、普通の女の子のような口調になってます。
・・・どうなんだろう、千桜が妹だと。
しっかりしてるのかな、何かと。
それでは、vol.2をどうぞ。
文化の日とはなんぞや・・・と、何となく考えていた火であります。
文化の日とは、今から63年前に日本国憲法が公布されたことからだそうで。
なるほど、今の日本となる基盤はこの日だったのだなw
といっても、文化・・・2009年現在、漫画&アニメがかなりブーム。
当時なんて何があったんだろう。サザエさんとのらくろぐらい?

vol.2となったわけでありますが・・・。
本日は、かなり展開が遅いと思います。
作中では30分進んでいるか進んでいないか・・・そんな感じです。
千桜は歩みたいな、普通の女の子のような口調になってます。
・・・どうなんだろう、千桜が妹だと。
しっかりしてるのかな、何かと。
それでは、vol.2をどうぞ。
~SELL 1 ちはる~
―――正直、「迷惑」という言葉が頭によぎった。
アニメ没頭の夏休み生活を送ろうとしたハヤテだったのだが、部屋の前には荷物が置いてあり、オマケに12,3歳ぐらいの女の子が抱きついてきた。
「……あの、すみません。この子は一体誰なんですか。」
その女の子が親戚の女の子だったり、近所の女の子だったらハヤテは気が楽なのだが……面識のない女の子にいきなり「好き」だと言われても困ってしまう。
「……ちょっと、キミ……離れてよ。」
「そんな、ひどいよ。」
「……分かんないな、君のコトはまったく知らないんだけど。」
銀髪の女の子の体を引き離すと、ハヤテは女性の前に立つ。
「あの、あなたは一体? 僕に用があるというのは分かりますけど……。」
「私はこの子の知り合いです。」
「……失礼ですが、どのようなご関係で?」
「まあ……千桜と一緒の家に住んでいる者ですが。それ以外に必要なことがありますか?」
「……あの、僕は凄く迷惑なんですけど。家の前にこんなに荷物を置かれて……それに、あの子は僕のコトを知っているみたいですが、僕はあの子のことを知りません。さっさと帰ってくれませんか?」
ハヤテは千桜の前に立つと、ゆっくりとしゃがんで告げる。
「あのね、僕は君のコトなんて知らないんだよ。それに……僕は女の子が苦手なんだよね。好きだって言われてもそれはそれで困る。」
「えっ……。」
「……その、好きだって気持ちは嬉しいけど……ごめんね。あの女の人と、この荷物を持って一緒に帰ってくれないかな。」
「う、うううっ……。」
「……泣くんだね、顔はかわいいけど。」
すると、何だか背後から叩かれた気がする。もちろんハヤテは少し怒り気味で振り返る。
「……あの、僕は正直に考えを伝えただけなんですが。」
「千桜を何泣かしているんですか!」
「知りませんよ! 僕の言っていることが正当なんじゃないんですか!?」
「……千桜は私の前で、このように泣いたんですよ。」
「……この子が、あなたの前で?」
「ええ……今朝、千桜の様子を見に行ったら……あなたの名前を呟いて、ずっと泣いていたのですよ。」
「僕の名前を呼んで……?」
「ええ、それは凄くて。今まではそんなことは一切無かったのに……。」
何となく納得できる気がする。普通の女の子でも泣くのは分かっている。しかし、千桜の場合は「寂しそう」に泣いている。それがハヤテに伝わってきた。
「それで、あなたのことを探し出して……こうして、荷物まで送ったんですよ。」
振り向くと、千桜はまだ泣いていた。確かなことは、自分の部屋の前に大きい荷物と自分に会いたがる少女がいたことだ。
「でも、僕には本当に面識なんて無くて……そ、その……この子が僕のコトが好きなこと自体がその、迷惑っていうか……。」
「……あなた、少しは女性の気持ちを分かってあげなさい。」
「分かってるつもりです。だから、僕は女性と深く付き合うことを拒んできたんですよ。僕のコトを調べたんだったら、それくらいも分かっているんじゃないですか?」
「ええ、白皇学院では貴公子のような人気を誇る男子生徒であると。」
「それに、そこまでして僕と暮らそうとするかと思わせるような荷物まであるじゃないですか。」
「うっ、それは……。」
そういえば、ハヤテは核心の突いた部分を訊いていなかった。ハヤテは冷静に聞き出し始めた。
「そもそも、なぜ僕のことを調べ上げるまでして……この子を会わせたがらせようとしたんですか?」
妥当な質問に、女性は口ごもった。それにハヤテは多くの疑問を抱えている。そこまで金持ちの家柄なのか、それとも……。
「千桜は、記憶を無くしているんです。」
「記憶、ですって……?」
「ええ、今朝……様子を見に行ったら、いつになく騒がしいと思ったんです。すると、あなたの名前を呼んでいました。しかし、私のコトは覚えていなかった……。」
「僕のことを……?」
「でも、あなたの名前を言い続けていました……あの子は、だから私はあなたに会わせてあげると説得して、今……こうして、千桜は落ち着いているんです。」
「……」
「だから、綾崎ハヤテさん……お願いします。千桜を……あの子を預かってくれませんか?」
「僕が、彼女を……?」
冗談じゃない……脳にはその言葉がよぎった。しかし、一方で体の方は嫌な反応を見せなかった。
(なんで、落ち着いていられるんだろう……。)
女性と深く付き合うことは嫌だったはずなのに。泉とメアド交換をしただけでも、実は相当な覚悟の上だったのに。
ましてや、思春期突入の少女を預かる……? 冗談じゃない。しかも好きって言ってるんだぞ。
(この子は、僕を求めているのか……?)
ハヤテは何も口に出すことができない。しかし、
「お願いします、千桜を預かってもらえませんか?」
目の前で頼まれるその真剣な声と、そんなことはもちろんしていないと分かっていたのだが、背中から見えない重りがハヤテには乗せられていた気がした。
「……あの、帰ってもらう前に……もう一度訪ねたいのですが。」
「なんですか?」
「あなたは……千桜さんとどういう関係なんですか? 知り合いなんて……嘘だってことは分かってます。」
「……私は千桜ちゃんの母親です。」
「……そうですか、随分お綺麗なようですが……あの子に対する気持ちとは、単純に比例してないって、分かりました。」
ハヤテは一息つくと、穏やかな笑みを見せた。
「事情は大まかに把握できました。その……千桜ちゃん、僕がいないと寂しそうなので……その、夏休み中だけですけど預かっても良いですよ。」
「本当、ですか……?」
「ええ、少し……千桜ちゃんにも訊きたいこともあるんで。」
「ありがとうございます。その……何と言えば良いのか。」
「いえいえ、僕、その……困っている女性は放っておけない性格なので、その……千桜ちゃんは責任持って、お預かりしたいと思います。」
「お礼は後日、させてもらいますので……。」
「別に良いですよ。」
「それでは、その……よろしくお願いします。千桜ちゃん、またね。」
女性……正確に言えば、千桜の母親は娘に手を振る。これから、1ヶ月以上別れる娘に向けて。しかし、千桜は笑顔で手を振った。
「……それじゃ、千桜ちゃんだっけ。部屋に入ろうか。」
ハヤテは家にカギを開けると、千桜を先に中に入れた。ハヤテは玄関先の廊下に堂々と置かれている荷物をゆっくりと引きずり込んだ。
「……やれやれ、女の子ってここまで重装備なのか。」
「ここが、綾崎くんの住んでいる部屋なんですか?」
「あっ、うん……そうだよ。ここに一人暮らししてるんだ。けっこう広いでしょ……アパートにしては。」
「男性の部屋にしては、けっこう整理整頓されている気がします。」
「あははっ、ありがとう。」
でも、この荷物のおかげでスペースはふさがれるのか……実は2人暮らしになると、それなりのゆとりしかとれなくなってしまうのである。
「千桜ちゃんだっけ。」
「あっ、はい。」
「あのさ、僕に敬語を使わなくて良いんだよ。その……家の中で敬語で話されると、逆に堅苦しくてね。さっきみたいに、気軽に話して良いよ。」
「……うん。」
優しく言われたせいか、千桜の頬は赤くなる。思春期突入のメガネっ娘は、ハヤテには守備範囲のはずだったが、それほど変な気を起こしていない。
「ちはる……って、感じでどう書くの? 千に季節の春でいいの?」
静かに首を振ると、ハヤテはテーブルの上にあったメモ帳とペンを差し出す。書かれた文字に、ハヤテは微笑んだ。
「千に桜……綺麗な名前だね。」
「うん……私もこの名前、好きなんだ。」
「名前は……ええと、千桜ちゃんしか分からない。僕の名前は綾崎ハヤテ。白皇学院に通ってる2年生。」
「名前は春風千桜です。ええと……その、ええと……。」
「そっか、無理に思い出さなくていいよ。つらいことでも……あったかもしれないから。でも、千桜ちゃんは見た感じ12,3歳ぐらいだね。」
無言でハヤテから目をそらす。やばい……さっそく気分を害するようなことを言ってしまったか? ハヤテは慌てて、
「千桜ちゃん、その……僕のことは覚えていてくれていたんだよね。」
「うん……。」
「その、ええと……はっきり訊くけど、僕は千桜ちゃんに出会ったことはない。でも、千桜ちゃんはその……僕のことが好きなんだよね。」
「うん、大好き……。」
好きに“大”がつくと、何だか急に軽く聞こえてしまう……のは、気のせいでもないかもしれない。
「その……なんで、僕のことが好きになったのかな。」
「……分かんない。」
「そこで記憶喪失のヤミが襲ってるのか……これは恐ろしい。うううん……でも、好きだって言われちゃ、しょうがないね。」
本当は、嫌いなんかじゃない。本当は、拒むことなんてしたくない。今までずっとそう思ってたはずだった。
でも、この子相手なら……「頼まれた」という肩書きがあるせいなのか、ハヤテに安心という心の隙ができていた。
「千桜ちゃん。」
「なに?」
「……その、僕……今まで男で一人暮らしで、正直女の子は……妹以外に密接には触れたことはない。」
「……」
「もし、千桜ちゃん次第だけど……僕で良ければ、一緒に……夏休みの間だけでも、暮らしてみませんか?」
「……いいの?」
「えっ?」
「さっき、ハヤテくんは……怒ってた。嫌がってたけど……私、邪魔じゃないのかな……。」
こういう風に遠慮をする表情、かわいい。ハヤテは紳士的にそう思った。頭をそっと撫でると、千桜の目には涙が浮かんだ。
「邪魔なんかじゃない。それよりも、千桜ちゃんは僕と……一緒にいたくて、ここまで来たんでしょ?」
「……そう、だよ。」
「僕は千桜ちゃんが寂しい思いをしなければ、夏休みの間だけでも僕と一緒に過ごしてみるのはどうだろう。千桜ちゃん次第だよ。」
「……したい。」
「えっ?」
分かりきった気持ちを、素直に受け入れた現れが……千桜の頭を優しく撫でることだった。
「……ハヤテくんと一緒にいたい。」
「じゃあ、一緒にいよう。僕も……千桜ちゃんが気分良く生活できるように、ちゃんと努力するから。」
「うん、分かった。」
「そうと決まれば、もうここの部屋の人なんだから……遠慮しなくていいんだよ。」
「うん。」
「さっきはあんな風に言ってごめんね。」
「いいよ、それよりもハヤテくんと一緒にいても良いんだよね?」
「もちろん、千桜ちゃんが一緒にいたいなら……僕は一緒にいるつもりだけど。」
にっこりと微笑むと、自然とハヤテにも笑みがこぼれる。
「ありがとう、ハヤテくん。」
「僕、女の子……苦手だけど、その……困ってる女の子だと放っておけなくて、その……それに、千桜ちゃんかわいいし。」
「そ、そんな風に言わないでよ。照れる……よ。」
「……千桜ちゃんのために、頑張りますか……。」
白皇学院で人気があるというのが分かる……。なぜか、千桜は自然とそんな風に思ってしまうのであった。
(とりあえず、千桜ちゃんの……あっ!!)
と、新たなる気持ちで生活を迎えると決めたのだが……受け入れてもらえるか分からない物が、近くに数多く潜んでいたのであった。
vol.3に続く。受け入れてもらえるか分からないもの・・・それは、千桜が好きな物。
・・・そして、千桜の嫌いな物にハヤテは挑みます。
☆コラム☆
こんばんは・・・セカコンです。
どうですか・・・? これからハヤテと千桜の新生活がスタートするわけです。
中で、妹というワードが出てきたのですが、
これはあまり重要な単語ではありませんので、お気になさらずに。
まあ、色々とハヤテが女性を拒む理由も、
千桜がハヤテの家にやってきた理由も・・・。
これから、少しずつ明らかになっていく予定です。
次回は千桜ファン必読(?)の嫌いなある食べ物が登場。
・・・ハヤテはそれに挑んでいきます。
それでは、失礼します。
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