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こんばんは、セカコンです。
球技大会1日目は、サッカーに出場し・・・初戦敗退を見事に成し遂げましたw

明日はずっと暇で、生徒会が用意したDVDをずっと観ることになりそうです。
まあ、去年はハウルとかだったのでまあまあ良かったですけど・・・。


今日は寄贈SSの公開したいと思います。
作者はSS同好会会員の鍼灸院さんからです。

まあ、夏休み中から私は何度か連絡を受けていたので。
・・・きっと、このSSを読めば明日の私が書いた美希SSなんて・・・。

それだけ良いSSだと思えるんですよ。


ちょっと、原作とはかなり違う部分(設定自体が)がありますので。
オリキャラはないので、すんなりと読めると思います。

ここだけの話、ハヤヒナですね。
・・・それだけ言っておきます。


それでは、寄贈SS『夏のあなたに』をどうぞ。


『夏のあなたに』

~Part1「登校風景」~

4月、
朝の桜並木を一人の少女が可憐に、そのピンク色の髪を風に棚引かせていった‥‥。
少女の名前は『桂ヒナギク』。この春から名門、白皇学院高等部に通っている高校一年生で、いきなり生徒会長に選出された天才美少女だ。

彼女の家から学院までは少し距離があり、彼女は普段の登校に路線バスを使っている。
そんな学院にもなれたある7月の夏の日のこと‥‥。

「あ~!! ちょっと待ちなさいよ~!」。

生徒会の仕事も部活の朝練も無いある日。この日のヒナギクは珍しく寝坊して、そして走って、何とか遅刻ギリギリのバスに乗り込むことが出来た。そして、これが彼との出会いのきっかけとなり、これからの長い付き合いの始まりになることを、やがてヒナギクは思うようになる。

~Part2「出会いのバス」~

ヒナギクが乗車してすぐにバスは発車した。
白皇の始業時間はやや遅いのでこのバスにいつもの通勤通学の混雑は無かった。

「はぁ~危なかった!‥‥‥あれ?‥‥あの人‥?」

車内を見渡してヒナギクが見かけたのは、 潮見高校の制服を着た青い髪の少年が座席に身を委ねて寝ている姿だった‥‥。

(確か潮見高校はもう過ぎたハズだけど・・・。もしかして、寝過ごしたのかしら?)

こうなると学校が違うとはいえほっとけないのがヒナギクであり、すぐに彼女は少年に近寄り、その少年を起こした。

「あのーすみません。」
「んっ‥‥。あっ‥はい何でしょうか?」

この時、ヒナギクは初めて少年の顔を見た。少年は一瞬見ただけでは女の子と間違えるくらい童顔で可愛げがあった。

「あの、潮見高校はもう通り過ぎましたけど‥‥大丈夫ですか?」 「あ、はい大丈夫です。 僕は夜間の定時制なので。」 「?‥‥では失礼ですがどちらまで行かれるんですか?」  「‥‥白皇学院です。」

この少年の答えにヒナギクは少々驚いた。それはそうである。自分の学校に他校の人が通学時間帯に向かっていたのだから‥‥。

「‥‥‥えっ!?」
「あのう、貴女は?」
「わっ‥私は『桂ヒナギク』。その白皇学院の一年で生徒会長よ。そういう貴方は?」
「僕は『綾崎ハヤテ』。潮見高校の一年生です。よろしくお願いしますね。桂さん。」 そう言って彼が握手を求めたのでヒナギクはそれに応えた。

「こちらこそよろしく。でもなんで無名の都立の生徒が朝から白皇学院に用があるの?」 「‥‥‥それは「まもなく、白皇学院正門前、白皇学院正門前です。」

「あっ‥‥、もうすぐ着きますね。では桂さん。明日のお昼頃に学食に来て下さい。 そうすればきっと理由がわかりますよ。」 「ちょ、ちょっと!それってどういう‥‥‥!?」

‥‥言い終わる前に彼の姿は学院に消えていた。まるで疾風のように‥‥。 「あっいけない! 急がないと遅刻してしまうわ!」 彼女もかけだした。こうして、二人は出会った‥‥。この広いセカイの‥‥、そして‥‥この日本の中で‥‥。

~Part3「厨房の少年」~

翌日、
結局、昨日の会話の意味がわからず、ヒナギクは昨日一日と今日の午前の授業に集中出来なかった。そして昼食の時間帯、ヒナギクは「一緒に食べよ!」 と弁当持参で誘って来た女子達の誘いを断り、一目散に学食に向かった。するとどうだろう。いつもは落ち着いた雰囲気を漂わせているハズの学食が、今日は行列が出来る程大混雑していた。

ヒナギクは唖然としていたが行列の中に同じ生徒会の『瀬川 泉』がいたので聞いてみることにした。

「ちょっと泉~。」 「あれ?‥‥ヒナちゃんどうしたの~?」 「それはこっちが聞きたいのだけれど‥‥。 一体この混雑振りはどうなっているの?」

すると泉は、「実はね~。 今度新しく来た料理人さんの料理がね、と~っても美味しいし、更に私達と同い年ぐらいの男の子だっていう噂があるもんだから~。その確認に来ちゃっていたのだ~~♪」 泉はいつもの天真爛漫な笑顔でそう答えた。 もちろん、ビデオカメラを手中に携えて。 その答えにヒナギクは驚きを隠すことは出来なかった。

~Part4「再開」~

泉との会話に区切りを打つとヒナギクは厨房の勝手口から許可を得てハヤテを覗いてみた。そこには、無駄のない手さばきで材料をカットし、調理をしているシェフ姿のハヤテがいた‥。ヒナギクは、その光景を只見つめることしか出来なかった‥‥。

そしてラストオーダーの料理も完成し、制服に着替えて出てきたハヤテにヒナギクはペットボトルのお茶を差し出した。

「お疲れ様。綾崎くん。」
「あっありがとうございます桂さん。」 「それにしてもさっきはすごかったわね~。」 「え!?見てたんですか?」 「そうよ。余りに人が多すぎて注文は出来なかったけど‥。」 「そうですか‥。」

少し時間を置いてヒナギクは昨日から思っていたことをハヤテにぶつけてみることにした。

「‥ところで綾崎くんは昨日はどうして白皇に来てたの?」 「昨日は挨拶と厨房になれる為に来ました。」
「‥‥だから無駄な動きがあんなに無かったのね~(確かにすごかったけど‥)。」

ヒナギクは納得したが、なんでハヤテがこうして此処で働いているのかはわからないままだった。

すると、表情から読み取ったのかハヤテの口から思いもよらない言葉がヒナギクに聞こえてきた。


「貴女には話ても大丈夫そうですね。」 「え? 何を‥‥?」 「わかりますよ。何故僕がこうして働いているのか、知りたいんでしょ?」 「!!!」

この時ヒナギクは思った。この人は人を見る目があると‥‥。 そしてハヤテはこの事を秘密にすることを条件にこれまでの経緯を話始めた。この時、ヒナギクは自分よりもつらい目に会っている人がいるとは思ってもいなかった‥‥‥。

~Part5「キリカ」~

「中学の卒業式に学校から帰った時、アパートの僕の両親は消えていました。二千九百万円の借用書と「あとは任せた!」と書かれた手紙のみを残して‥‥。 」 「‥‥‥‥。」

ヒナギクは只聞くことしか出来なかった。

「その後は大変でしたよ~。お金を貸していた優しい方々(ヤクザ)に必死で交渉して家の差押えはしない代わりに、借金を十年かけていくことになった時は一安心しました。そして‥‥、入学が決まっていた高校を辞退し、毎日がバイトと借金返済の生活が始まったんです。」

ヒナギクは今彼が言ったことに自分がどんなに恵まれていたのかという想いで一杯だった。確かに自分も六歳の誕生日前に、両親に八千万円の借金を押し付けられ、両親は失踪した‥。

しかし彼女の場合は姉がなんとか借金を返済したし、更に姉の小学校時代の先生の夫婦の養女になったので彼のような苦労はあまり経験しなかった‥‥。ハヤテは更に話続けた。

「それで先月末に洋食屋でバイトしていたんですけど‥。 ある日、とんでもないクレームのお客さん達がいた「ちょっとストップ!」

ヒナギクはいきなり話を止めさせた。それはなにか引っ掛かる点があったからだ。そして恐る恐る尋ねた。

「もっ、もしかして、そのクレーマーって‥‥。」 「白皇学院理事長のキリカさんとその執事さんですが‥‥何か?」 「やっぱり‥‥。」

ヒナギクは頭痛に見舞われていた。無理もない。‥‥というのもキリカとその執事は学院の内外関係なしによく問題行動を起こし、そのたびに他の教員達や生徒会長であるヒナギクが後始末をしてきたからであるが、ハヤテはそのことを知らない為、ヒナギクが何故頭痛に見舞われたのか検討がつかなかった。

「あの~大丈夫ですか?」 「ありがとう。もう大丈夫よ。‥‥それでどんなクレームだったの?」 「あっ、はい。『注文した料理が3分待ってもまだこない!』と騒がれてしまって‥‥。 」 「さっ‥‥‥。」

ヒナギクはまた頭痛に見舞われた‥‥。3分。それは、大半のインスタントラーメンがお湯を注いでから食べられるまでの時間である‥‥。そんな短時間で作れる料理など、あるのだろうか? 捜せばあるかもしれないが、今は到底思いつくことが出来なかった‥‥‥。

~Part6「それから」~

「それで僕が大急ぎで間合いを埋めるための簡単な料理を作ってお出ししたのですがそれをかなり気に入られまして‥‥。 それで『是非ウチの学校に来てほしい!』と頼み込まれまして‥‥。」

「それで引き受けたという訳ね。」 「はい。でもとっても感謝しているんです。僕が高校に通ってないと言ったら、『それはいかん! 学費はこちらで負担するから高校に入れ!』と言われて、そのおかげで潮見高校の夜間定時制に通えるようになったんですよ。」 「‥‥でもなんで白皇じゃなかったの?」

「借金を少しでも早く返済するために様々なバイトをしているので学校行事が少なく、学費も安い定時制の方が効率的なんですよ。あまり迷惑はかけられないですし‥‥。それに、白皇は全日制しかなかったので‥‥。」 

その時、ハヤテの携帯電話のアラームが鳴った‥‥。
「あ‥‥そろそろバスに乗らないと次のバイトに遅刻してしまいますね。それでは桂さん。また『ヒナギク』」 「え?」 「私のことを 『ヒナギク』って呼んでくれない? 『桂』だと同じ名字で私より目立つ人がいて、混乱するかもしれないから。」

ハヤテは一瞬戸惑ったがすぐに返答した。

「わかりました。では改めましてよろしくお願いしますね。ヒナギクさん。」 「こちらこそよろしくね。ハヤテ君。」

こうして互いの距離が縮まったことを確認して、ハヤテは次のバイトに。ヒナギクは午後の授業に向かった。ちなみにその日のヒナギクは、午後の授業にいつも以上に取り組めたという。


~Part7「意識の変化」~

二人が初めて出会った日から、今日で約二週間が経った。あれ以来、ハヤテとヒナギクは時々会っては話をする仲になり、徐々に親密な関係になって行った。この頃からヒナギクとハヤテには一つの感情が芽生え始めていた‥。

「私(僕)‥‥。 ハヤテ君(ヒナギクさん)のこと‥‥。 好きなのかな?」

それは恋愛感情のようだった。しかし、今までそのような恋愛経験をした事のない二人にとってはそのことが自分の本心なのかがわからなかった。

そこで、ヒナギクはまもなく始まる夏休みで自分の本心を確かめることにした。早速次の日の午後に、ハヤテの夏休みの予定を聞いてみた。

「え? 夏休みの予定ですか? そうですね~。 ほぼ毎日バイトですね。ここの時給が良いので十年かかりそうだったのが九年半くらいで完済出来そうな勢いなので、もっと短縮出来るように頑張るつもりです。」

ハヤテの返答にヒナギクは改めてすごいと思った。

「でっ・・・でも毎日ってワケでは無いんでしょ?」
「あっ‥はい・・・。まぁ八日間くらい完全な休みはありますよ。」 「‥‥じゃあさ、次の日曜日って空いてる?」 「はい空いてますけど・・・何ですか?」 「いやその・・・・暇だったらどこか出かけない? その・・・二人っきりで‥‥‥。」 「えっ‥‥‥?」

ヒナギクは顔を真っ赤にしながらハヤテに質問した。 ふとハヤテを見ると、ハヤテも徐々に顔を真っ赤に染めていた。 自分にこういう時に対する免疫のないハヤテにとって、どう対象したらいいのかわからなかったのだ。しかしこれは自分の気持ちを確かめるチャンスであることに変わりは無かった。だからヒナギクの提案を受け入ることにした。

「わっ‥‥分かりました。いいですよ。‥‥それで、どこに行きますか?」

「ナ‥‥ナギランドなんかどうかしら?」 「?・・・・あの‥それって一体なんですか?」 「この白皇学院の生徒で、『三千院ナギ』って子の個人所有の遊園地よ。」

個人所有・・・。この言葉に、ハヤテは少し引いてしまったし、遊園地と言われて戸惑った‥‥。もともと小さい頃から親の為、生活の為に数多くの仕事をこなしていたハヤテにとって、遊園地など最早行きたいという思いすら浮かばない只の場所に過ぎなかったのだ‥‥。

「すみません。テーマパークは苦手なので他の所にしてもらえませんか?」

「わかったわ。それじゃハヤテ君が決めてくれないかしら?」 「えっ? 僕がですか?」 「ええ。私が知らないいい場所を知っているとおもうから‥‥」

こうして、ハヤテのリードで次の日曜日に二人はデートに行くことになりました‥‥。


~Part8「告白への序章」~

そして迎えた日曜日の朝。二人は一時間以上も早く待ち合わせの駅前に集まり、ハヤテの考えたデートコースを順番に巡って行った。

ハヤテの考えたコースは、以前ハヤテがバイト先として働いていた洋食屋や、そこへ通う途中にある、余り知られていない絶景スポットを巡る内容だった。それは意外と近所ながら、今までヒナギクが気付かなかった風景の連続だった。

ヒナギクの中では次第にハヤテへの思いが確実になっていった‥‥。

そして辺りは次第に暗くなり、とうとう夜の時間帯になった。ハヤテの考えたデートコースのラストは、お台場にある大観覧車だった‥‥。ヒナギクは高所恐怖症の為、最初は戸惑っていたが勇気を持って観覧車に乗り込んだ。ハヤテに自分の思いを打ち明ける為に‥‥‥。

~Part9「告白」~

観覧車はゆっくりと頂上を目指して移動を続けている。ハヤテは、「今日は付き合っていただいてありがとうございました。」 等とお礼を言っていたが、もうすぐ頂上に行ってしまうという所の手前で、ヒナギクは勇気を持って目の前のハヤテに抱きつき、自分のハヤテに対するこの思いを打ち明けた。

「私‥‥ハヤテ君の事が‥‥大好きです!!」 「えっ‥!?」

ハヤテは一瞬思考回路がショートした。自分が好意を抱いていた人から告白されたことに‥‥。

ハヤテにとって、それは大変嬉しい事だったが、自分にはまだ借金が残っている身の上、ヒナギクと付き合うということは、ヒナギクをも危険にさらしてしまうことになる。 ‥‥それだけはどうしても避けたいことだった。

「すみませんが、僕にはまだ借金が残っているので、貴女とお付き合いすることは‥‥出来ません‥‥。」

そう言ったハヤテの目からは涙が溢れていた。それを見たヒナギクは、今度はハヤテをまるで母親のように抱擁しながら、ハヤテの耳元で小声で喋った。


「大丈夫よ。私がずっとついていてあげるから‥‥。私もハヤテ君と同じ苦しみを味わったことがあるから‥‥。」

その言葉に、ハヤテの心の中の鎖が解き放たれた。 幼き頃から誰の愛情を受けずに育ってきたハヤテにとって、ヒナギクはこの瞬間。『大切な友人』から『最愛の人』になった‥‥。

「あっ、あのヒナギクさん。」 「‥‥何?」 「僕は‥‥、貴女のことが大好きです。‥‥僕と付き合ってもらえませんか?」

ハヤテは自分の正直な想いを打ち明けた。ようやく、自分の本当の思いを打ち明けられたのだ‥‥。

その言葉にヒナギクは‥‥。 「‥‥喜んで。これからもよろしくね! ハヤテ君!」

そして、二人が唇を重ねた時。二人を祝福するかのように大きな花火達がお台場の夜空を彩った‥‥。


~Last Part 「幸福」~

あの運命の出会いから三年が経ち、二人が結婚して新たなスタートを切ったある日のこと。突然親切な人(ヤクザ)達が二人の元を訪ねてきた。そして、ハヤテにこう告げた。「喜べ! 逃げたあいつら(ハヤテの両親)を取っ捕まえた。だからお前に返済の義務は無くなった。それと、遅くなったがこれは祝いの祝儀や、有難く受け取れ!」 それだけを残してヤクザは帰って行った。

二人は残された祝儀に唖然としながらも、次第に表情が純粋な笑顔になっていった。『罪を犯した者は、いつかその裁きを受ける。』 ‥‥ハヤテ達は心の中で想いながら仕事に向かった。

仕事場に着くと、早速元気な子供達が二人に寄ってきた。ハヤテとヒナギクは保育園の先生として夫婦で働き始めたのだ‥‥。子供達からの評判は先に述べたように大人気である。

あの時、あのバスの中、もしヒナギクが話しかけ無かったら、二人は出会わずに別の運命を歩んでいた‥‥。一言を言うか言わないかで運命が大きく変わる。 そう想いながら、ヒナギクはふとハヤテを見た。ハヤテもヒナギクの視線に気付いてお互いを見つめあった。『これからも一緒に頑張っていこう!』 という思いを共に込めて‥‥。

完結


☆講評☆


まあ、このようなSSですね。
・・・うううん、潮見高校の定時制であるインパクトが大きかったなw

ハヤテは白皇学院のシェフだったとは・・・。
・・・それもそのきっかけがキリカというのも意外でしたね。


驚き満点の寄贈SSでした。
鍼灸院さん、寄贈してくださりありがとうございました。


それでは、失礼します。
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