FC2ブログ
開設10周年!(2018/10/4)日記と音楽感想、アニメ感想を中心に更新しています。リンク&トラックバックなどはフリーです。

2020/08 |  123456789101112131415161718192021222324252627282930 | 2020/10

こんばんは、セカコンです。
いや・・・今日は土用の丑の日でしたね。夕飯に鰻を食べましたよ。

これで暑さを乗り越えられる・・・! そうだったらいいんだけどなw
まあ、現実問題そこまで優しくないですw


もう、30000HITまで100を切りましたね。
明日ぐらいに30000HITを突破すると思うので、記念記事は明日。

まあ、30000HIT記念企画もあるので楽しみにしていてください。


さて、SSは後編。
・・・アキバのアニメグッズ専門店で起こった殺人事件。

千桜は果たして謎を解くことができるのか?


このSSは原作の設定を無視したSSです。


前編でも書きましたが、あらかじめのご了承です。
はい、このSSは著しく原作の設定を無視したSSです。

・・・まあ、殺されたのが西沢さんだしね!

まあ、前編よりもボリュームはかなり多くなっているので、読み応えは十二分にありますよ。・・・きっと。


それでは、後編をどうぞ。

 警察なんてすぐには来ません。だから私は、死体の西沢さんを少し調べてみることにしました。
 「って、やっちゃだめだろっ!!」
 「えっ、でも・・・警察が来たら死体なんて調べることができなくなるんだぞ、それでもいいのか?」
 「そ、そんなの・・・私はやだ!死体を見るなんて・・・。」
 「ナギ・・・。」
 無理もないです。ナギは・・・生意気な部分があっても、芯は13歳の女の子なんですからね。
 「ナギ、別に・・・見なくて良いから。ね、私だけでやるから・・・。」
 「そ、それもやだっ・・・。」
 「うん・・・だったら、警察の人が来るまでそこに立っててもらえると嬉しいな。ほら、こんなこと見つかったら私、捕まっちゃうかもしれないから。」
 まあ、私は笑いながら言いますけど・・・ヘタをすれば、本当に捕まる危険のあるコトを私はしているのです。

 「嘘だよな、そんなこと・・・。」

 ナギは真剣のそのもので訊いてきています。まあ、これは・・・。
 「本当だ。・・・だから、見張っていてくれると嬉しいんだけどな。」
 「う、うん・・・。」
 一気に元気がなくなったナギを見て、私も少し悪い感じがしたのですが・・・目の前に殺された人がいる。この事件を見逃すわけにはいかない。

 「・・・西沢さんは心臓を一突きですか。完全に刺殺・・・このナイフ、誰の指紋が付いているんだろ?」

 幸い、凶器のナイフが抜かれていないために・・・血まみれになることはありませんでした。

 「ワタルくん、このナイフ・・・誰のものか知っていますか?」
 「い、いや・・・分からねえ。荷物とかを開けるときに、はさみとかはけっこう使うからあるけど、ナイフは見たことはない。」
 「そう・・・なの。発見したときはこんな状態だったの?」
 「部屋を開けたらこんな状態だったから・・・。気づいたら、アンタとナギが立ってたし。」
 「・・・そうですよね。」
 気づけば・・・ワタルくんの言うとおりなんだ。ワタルくんが発見してから、私が発見するまで10秒の間もなかった。だから、ワタルくんには死体を細工する時間があるわけがないんですよ。

 でも、私はそれよりも心臓という一点ではない、全体・・・西沢さんの全体の様子が気になったのです。

 「・・・あの、西沢さんって女性の方ですよね。」
 「そ、そうだけど?何でそう思う・・・?」
 「だって、この人・・・男性の制服を着ているじゃないですか。まさか、コスプレでこのお店に来るとは思えませんし・・・。」
 「・・・今日はイベントだったんだ。」
 「えっ?」
 「・・・今日は『かれこん』関係のイベントがあったんだよ。だから、声優の西沢さんに来てもらって・・・。」

 かれこん・・・たしかに、聞いたことのあるアニメだけど・・・。しかし、その時でした。

 「千桜!警察の人が来たぞ、早く離れた方が・・・。」
 「あっ、うん・・・。ありがとう。」

 ナギのおかげで、刑事さんが来ても私は怪しまれることはありませんでした。でも、この刑事さん・・・やけに若くて綺麗な刑事さんのような。


 「・・・で、あなたが第一発見者なのね。」
 「えっ、いや・・・私はこのワタルくんが叫んで駆けつけただけです。」
 「ふうん・・・そうなの。」
 「あ、あの・・・つかぬ事をお訪ねしますが、あなたは・・・刑事さんですよね。」
 すると、そのかわいらしい刑事さんは私に向かってふくれっ面を見せました。おや、この刑事さんプライドが高そうですね。
 「そうよ、私の名前は桂ヒナギク。一応、刑事やってるわ。」
 「へえ、桂刑事さんって高校生みたいな雰囲気ですね。」
 「なっ・・・!私は確かに・・・16歳だけど、こう見えてもキャリアの実績を積み上げてるんだから、一女子高生に言われる筋合いはないわ!」
 「・・・それにしては、さっき私に言われたときはやけに子供っぽかったような。」
 「分かったわ、そう見えるなら・・・私のコトをヒナギクって呼んで良いから。で、あなたの名前は?」
 「え、ええと・・・。」
 さて、このヒナギクさんにどういう風に自己紹介するか。まあ、少し悩みましたね・・・少し正体がばれているわけですし。

 「私の名前は春風千桜です。ええと・・・あなたの言うとおり、白皇学院に通っている一女子高生で、勝手ながらに美少女探偵やってます。」
 「へえ・・・白皇学院に通ってるのね。私も刑事にならなければ・・・そこに通う予定だったのよ。」
 「えっ、ヒナギクさんって高校に通ってないんですか?」
 「ええ、それに・・・この仕事、けっこう私の性に合ってそうだから。」
 「・・・」
 確かに・・・合ってそうですね。この正義感にあふれてて、私が高校生っぽく見えるというところで意地になっちゃうところが。
 「って、今・・・あなた変なコト思ったでしょ。ね、思ったでしょ。」
 「ええと、かわいい刑事さんだなって。」
 「分かってくれればいいの。そうね・・・白皇学院に通っている女子高生か。けっこう品の良い学生さんなのね。」
 「なんか、あなたに褒められるとかなり自身になります。」
 「別に、そこまでおだてなくていいんだからね。・・・じゃあ、現場を調べるわよ!」

 急に刑事さんらしくなって・・・現場には入りづらくなりました。一度、人のいない店内に戻りました。

 「千桜・・・どうだった?」
 「ナギ・・・たしかに、被害者は刺殺されてた。ナイフで心臓を一突き。」
 「うっ、うううっ・・・。」
 ナギは私にしがみついて泣きついてきました。ナギ・・・案外涙もろいところがあるんですね。
 「・・・大丈夫だから、うん。」
 「やだよっ・・・そんなのハヤテだったらやだよっ・・・。」
 ナギはそういうのを聞くと、自然と綾崎くんと重ね合わせるクセがあるんでしょうかね。少しかわいそうな綾崎くん。
 「心臓を一突き・・・それが致命傷になったんだろうな。それに、その人の格好・・・かれこんの主人公の格好をしてた。」
 「かれこん・・・?」
 ナギは何かを知っていそうな反応の仕方でした。

 「し、知っているのか!ナギ・・・。」
 「あ、ああ・・・少しな。ローカル局で放送されたアニメなんだけど、キャラがものすごく人気があったアニメだったらしい。私は見たこと無いけど。」
 「それ・・・DVDであるか?」
 「ああ、あると思うけど・・・探してみよう。」
 私とナギは、その『かれこん』のDVDを探そうとした瞬間に・・・見つけました。さすがに、今日イベントのあるせいなのか。

 「・・・今日、イベントがあるみたいだな。」
 「うん、今日あるみたい。・・・そう、この主人公の男の子の格好をしていましたよ、声優の西沢さんが。」
 「なるほどな、声優イベントということか。」
 ナギの元気が取り戻してきて・・・何とかこれをテレビで見れないかと思ったとき、さっきのヒナギクさんが私のところに来ました。

 「ねえ、『かれこん』ってアニメはどこにあるか知らない?」
 「えっ、はい・・・。これですけど。」
 「それ・・・あああっ!たしかに、被害者の着ていた服とこの男の子の服・・・に、似てるわ。ええと、これがいわゆる・・・ええと、な、なんだっけ・・・。」
 「コスプレ・・・とか言いたいんですか?」
 「そ、それそれ。」
 顔を赤くして・・・焦りながらの自分のもみ消し。なんだか、この人・・・かなりかわいい要素が詰まっていますね。

 「これ・・・少し見てみたいんですけど。」
 「な、何言ってるのよ!こんな時に・・・。」
 「ヒナギクさん、被害者はアニメの主人公の服を着たまま殺されたんですよ。それなら、このアニメに何か隠されていると思います。」
 「・・・」
 「そう思いませんか?かわいいヒナギク刑事さん?」
 「・・・そうね。真面目な自称、チハル探偵。」
 「って、私は自称じゃありません!」
 「・・・まあ、あなたも調べたと思うけど・・・ナイフで一突き、被害者の死因は刺殺。そのナイフの柄にマニキュアがついていたの。ちょっと爪見せて。」
 そう言われると、私はヒナギクさんに爪を見せて・・・ナギも見せて。ヒナギクさんは何も言いませんでした。

 「だから、私は橘くんに見せてもらったんだけど・・・さすがに、男性に派手なマニキュアを付ける人はいないと思って、怪しいと思った彼を白だと思ったわ。」

 「怪しい・・・?なぜですか?」
 「あら、探偵さんだったら思わなかった?第一発見者をまず疑うことが、このジャンルの王道だとは思わないの?」
 「・・・そうですね。」
 たしかに、それが王道だとは思いますけど・・・。
 「でも、ワタルくんがやっていないと信じてますから。」
 「は、春風さん・・・。」
 「へえ、どうしてそう思えるの?」
 「だって、彼・・・叫んでから私たちが被害者を見るまで10秒間ぐらいしかなかったんですよ?それまでに、細工の余地が・・・。」
 しかし、ヒナギクさんの表情は変わりませんでした。

 「でも、橘くんの話だと・・・三千院さんが買ったDVDの特典を持ってくるために、姿を消したそうじゃない。」
 「そうですけど・・・。」
 「その姿を消した時刻から、ワタルくんが叫ぶまでの時間・・・それは、どのくらいの間があったのかしら?」
 「い、一分ぐらいだった気がしますけど・・・。」
 「だったら、細工の余地はあるんじゃない?そこで、私は考えたの。ナイフの柄にはマニキュアが付いていて、それを付けている人間が犯人。それで、さっき・・・ワタルくんの爪を調べた。」
 「結果として、ワタルくんの爪からマニキュアは検出されなかった・・・。」
 「だから、もう・・・彼が犯人だとは考えてないから安心して。」
 ふっ、と息を漏らすとヒナギクさんはDVDの第1巻を取り出して、TVで見はじめました。

 そのアニメは結果、とてもエッチなアニメでした。

 「むむむっ・・・かなりエッチなアニメだったわね。」
 「ヒナギクさん、顔が赤くなっていますけど・・・。あああっ、ナギは後ろ向いてるよ。刺激が強かったのかな・・・。」
 ヒナギクさん、かなり顔が赤くなっていますね。ナギちゃんはそっぽ向いてるし・・・でも、ワタルくんは困った顔をしていました。
 「あれ、ワタルくん・・・どうかしたの?」
 「いや・・・あの人の声から、こんな声が出るんだなぁ・・・って。」
 「えっ?どういうこと?」
 「いや、だって・・・彼女の声にしては、やけに・・・ロリっ娘すぎっていうか。聖域が広いなって。」
 「やっぱり、その声優さんは・・・声とか普段とは違うの?」
 「いや、普通の声を聞けば『このキャラだっ!』ってけっこう分かるような声なんだよ。でも、これだけ・・・違いすぎるんだよ。」
 なんだろう・・・このワタルくんの違和感。もちろん、彼も・・・初めてで、私たちはその人の声を聞いたことがないから、全く違和感なんて感じませんでした。

 まあ、エッチなコトが第一に印象づけられてしまいましたから・・・。

 でも、この事実・・・見逃すことはできません。
 「橘くん・・・この声、じゃあ・・・誰にだったら似てると思える?」
 「いや・・・分かんない。この主人公の声・・・。でも、他のキャラだったら被害者に似ている声があったんだよ。」
 被害者に似ている声・・・?どういうことでしょうか?

 私はDVDをよく見渡しました。そして、ある事実を見つけて・・・最終巻を取り出しました。
 「ワタルくん、この巻を見せてくれませんか?」
 「・・・えっ、最終巻?」
 「そうです、これで・・・犯人が分かると思います。・・・きっと。」
 「な、なんだって・・・!」
 さっそく『かれこん』の最終巻を見ました。

 「なに・・・この主人公の男の子の声、全然違うじゃない!」
 「・・・この声だ。」
 「えっ・・・?この声なの?橘くん・・・。」
 「そうだ、この声が・・・被害者、西沢歩の声です!なんで・・・あの声から、西沢歩の声に・・・。」

 そして、結果・・・ヒナギクさんは気づいたようですね。
 「もしかして・・・この第1巻の主人公の声の人が、何らかの理由で声優を降板した・・・千桜さんはそう言いたいのね。」
 「そういうことです。つまり、この第1巻の主人公の声優・・・瀬川泉。この人が何らかの形で降板した。そして、この2人を繋ぐ人物・・・それは、誰か?」
 答えは分かりきっていました。店のとあるポスターを持ってきて。

 「ここに書いてあります。主人公役の西沢歩さん、そして・・・ヒロイン、愛沢咲夜さん。そう、犯人は・・・愛沢咲夜さんなんですよ。」

 誰もが驚きました。・・・ワタルくんを除いて。

 「どうやら、ワタルくんには・・・覚えがあるようね。」
 「あ、ああ・・・ここに来たときには、けっこう仲が良く2人が来ていたんだけど、つい・・・聞こえちまったんだ。言い争っているのを。」
 「・・・そう、なの・・・。」
 この一言により、全てが・・・私の中で分かることができました。
 「その橘くんが言っている、“言い争っているとき”・・・それが、犯行・・・つまり、西沢さんが殺されたときだと、千桜さんは推測しているのね。」
 「ええ、その通りです。声優さんという関係上、被害者と接点を持つ人・・・そして、被害者に近づける人は愛沢咲夜、その人しかあり得ないんです。」
 「・・・なるほどね。」
 ヒナギクさんは現場の方に歩いて行き、

 「犯人が分かったわ!声優の愛沢咲夜さんを連れてきなさい!」

 その一言により、犯人・・・愛沢咲夜さんを連れてくることができました。


 30分後、愛沢咲夜さんが到着しました。何だか・・・自分が何でここに連れてこられたのかが分からないような態度で。
 「・・・で、どないして・・・ウチが警察に呼ばれなかあかん?」
 「・・・この人が、あなたが西沢歩を殺した犯人だと断定したからよ。」
 ヒナギクさんに言われると、愛沢さんは私のコトを細い目で見つめてきました。
 「へえ、こんなただの女子高生の言葉を信じるんかい。今の日本の警察は。」
 「・・・彼女はただの推測で言っていないわ。証拠の上での考えで・・・あなたを犯人だと決めたんだから。」
 「・・・ふうん。で、どない証拠でウチを犯人にしたんや?」
 愛沢さんは余裕の表情・・・。
 「分かってるのよ。ここに来たってことは。この階の店員、橘ワタルくんに証言を取れば・・・。」
 「・・・なるほどな、ウチがここに来た・・・それは、この店員の証言でここにいるって分かるわな。それに、アンタには証拠品があるんやろ?」
 「ありますよ。・・・ね、チハル探偵。」
 それは、私へのバトンタッチ・・・ヒナギクさんが私にさっきのイベント告知ポスターを渡します。

 「これですよ、愛沢さん。」

 「・・・なるほどな、これやったら・・・ウチがここにおると証明できるってワケやな。そうや、ウチはここに来た。西沢さんとな。」
 「・・・だったら、なぜ・・・殺したんですか?」
 「・・・」
 なんだろう・・・咲夜さんが笑っている?
 「あはははっ!もう動機を訊くんかい・・・ふざけるなっ!」
 「・・・!」
 「あんたら、ウチが西沢さんを殺した犯人だと決めつけたいらしいけどな・・・それやったら、ウチが犯人っちゅう決定的な証拠を見せたらええやろ!」
 「そ、それは・・・。」
 ない・・・決定的な証拠が、ない・・・。

 「はははっ!青二才の探偵さんには、この事件の謎を解くなんざ・・・10年早いんやっ!!ウチを犯人にしたかったら、決定的な証拠を早く見せてみい!」
 「そ、それは・・・。」
 「すみません、勘違いでした・・・ってだけじゃ済まされないんや!」

 証拠がない・・・だったら、どうする?このまま引き下がる・・・?そんなコトは、この私が許すわけがありません!

 でも、決定的な証拠・・・それは、絶対にどこかにあるはずなんです。それを必死に探し、そして・・・考えて一つのロジックを生み出す!


 『あれ・・・これは、何なのかな・・・』
 『千桜!警察の人が来たぞ!』


 あの時だ・・・あの時に見た違和感!

 一つは、ナイフの柄に付いていたマニキュア・・・それは、きっと・・・愛沢さんのものだ。そして、まだ・・・。

 もう一つあった!


 「・・・愛沢さん。」
 「な、なんや?」
 愛沢さんの・・・あの動き。どう見ても、これしか考えられない!
 「愛沢さん、やけに右腕をかばっているご様子ですね。」
 「えっ、そ、それは・・・。」
 「それに、今は夏休みだというのに・・・あなたは長袖なんですね。こんなに暑いのに・・・。」
 「ま、まあ・・・ウチ、寒がりなんや。ほれ、ここ・・・寒いやろ?」
 愛沢さんが焦っている・・・つまり、一つのロジックはこれだ!

 「被害者の西沢さん・・・その右腕の人差し指、中指には血痕が付いていました。」
 「・・・!」
 「それは、自分の血液かもしれません。しかし、その指には・・・そう、皮膚の一部が付いていたんですよ。」
 「な、なんやて・・・?」
 「あなたは、被害者をナイフで殺そうとしたとき・・・西沢さんはあなたに殺されるかもしれないと思い、争った。そして、西沢さんは・・・あなたの腕に傷を負わせた。その時に皮膚の破片が、西沢さんの指に付いた。」
 「・・・!」
 「おまけに、ナイフの柄に付いているマニキュア。あなたのマニキュアとそっくりですね。これも、調べれば・・・分かることなんですよ。」
 そう、これが・・・私の求めた一つの真実。彼女が、愛沢咲夜が・・・西沢歩を殺した真犯人!

 「これが、あなたが犯人である証拠。そして、動機は・・・『かれこん』主人公の声優交代。それが、この事件の動機ですね?」

 静かに言うと、咲夜さんはくすくすと笑う。
 「ネット社会の恐ろしさって・・・分かる?」
 「えっ・・・?」
 「そう、私は『かれこん』の放送期間中に・・・一人の声優を亡くした。」
 「それが、瀬川泉さんですね?」
 「・・・そう。」
 愛沢さんは、泣き始めて・・・叫んだ。

 「信じていた人が殺された・・・その悲しみがあなたには分かるの!?」

 その問いかけに・・・私は答えることはできませんでした。
 「私にはとてもつらかった。この声優業に入って・・・最初に関わったのが、泉先輩だった。泉先輩は誰にでも優しくて、笑顔を振りまいて・・・目指す声優はこの人だって決めていた・・・。」
 「・・・」
 「そして、『かれこん』の主人公役に泉先輩、そして・・・ヒロイン役に私が宇選ばれたときは、それは嬉しかった!でも、それは・・・長続きしなかった。」


 『あなたの声は軽くて、気持ちがこもっていない・・・。』


 「泉先輩のブログには、そんなコメントが多くなっていった。でも、泉先輩は・・・頑張った。でも、ある日・・・声が出なくなった。」
 「えっ、声が出なくなった・・・?それって、どういうことですか?」
 「・・・分かるでしょ?今回の殺人で。」
「ま、まさか・・・。」
 一気に目を鋭くさせて・・・怒りの念を込めたように見つめる、咲夜さんの表情には悪の塊としか思えませんでした。

 「・・・西沢さんが毒薬を盛っていたのよ!あの時の、紅茶の中に・・・!」

 たしかに、そのニュース・・・今から思えば、聞き覚えのある感じでした。

 「そして、泉先輩は・・・声も出ない。誹謗中傷を多くさせられ、それが原因で・・・自殺した。」
 「自殺・・・もしかして、その誹謗中傷のコメントも、西沢歩さん一人が全部やっていったことだったんですか?」
 「そう。そして、『かれこん』は一旦中止になるかというときに、名もない役をやっていた西沢さんが主人公の男の子の役をやるようになったの。」
 どう言って良いのかよく分からない。でも・・・私には一つだけ、答えがありました。

 「ねえ、探偵さん。西沢さんは、泉先輩の声を奪ったのよ!それを・・・私が裁くことがいけないと思う?」

 そう、それは・・・。

 「愛沢さん、あなたも西沢さんと同じですよ。」
 「えっ・・・?」
 「殺したこと・・・つまり、一人の声を奪ったこと。それは、西沢さんが泉さんにしたことと同じコトなんですよ。」
 「・・・違う!あの人は悪人だから!でも、泉先輩は・・・私のとっては、尊敬する人・・・神様みたいな人なの!」
 「・・・弱いからやってる。西沢さんは自分の声に自身が無くて、泉さんの声を奪った。そして、あなたは・・・自分の心が弱くて、西沢さんを殺した。」
 「ふざけないで!!」
 愛沢さんは、私の胸ぐらをつかんできました。

 「あなたに何が分かるの・・・?声優なんて仕事なんてしてない、ただの高校生に私のコトにつべこべ言われる筋合いなんてない!!」

 「それだったら、あなたが西沢さんを勝手に裁く筋合いなんてない!!」

 「・・・!」

 「私、アニメは大好きです。もちろん、瀬川さんのブログにだって見たことがあります。そこに書いてあったんですよ。」


 『声優は、声を通じて喜びや悲しみを伝える職業。』


 その言葉を言った瞬間、咲夜さんの胸ぐらをつかむ力が一気に抜け落ちて、その場にくぐれ落ちました。
 「・・・これは、周りの声優さんによく言っていたことらしいです。もちろん、あなただって・・・知っているはずです。」
 「・・・」
 「喜びや悲しみを伝える・・・それは、いかなる時でも声優を続ける気持ちが絶えなかったことを意味するんじゃないんですか?」
 「わ、私は・・・。」
 「・・・あなたには、声優と名乗る資格なんてありません。それは、自分の侵したことが分からない限りは。」

 「う、うううっ・・・。」

 その後、咲夜さんは泣き続けて・・・ヒナギクさんの部下の刑事さんより、警察に同行されたといいます。


 「・・・それにしても、あなた・・・やるのね。」
 「えっ、いえ・・・。私、こういうことが起きたら・・・いてもたってもいられない性格なだけです。」
 「ふふふっ、それだったら私の部下に将来させたいぐらいね。」
 「あなたの部下・・・?ふふふっ、あなたの相棒にぐらいじゃないですか?」
 「って、それ・・・どういう意味よ!」
 「・・・いえ、なんでもありません。」
 ヒナギクさんはなにやら、DVDの入っている袋を持って・・・去ろうとしています。

 「今度会ったときには、事件がらみじゃないと良いわね。」

 笑顔で去るヒナギクさん・・・何だか、私の憧れになっちゃう勢いです。

 「千桜・・・。」
 「あっ、ナギ・・・。」
 「あのな・・・すっごくかっこよかったぞ!」
 「・・・あ、ありがとう。」
 「まあ、おまえ・・・頭良いから、何かやってくれるとは思ってたけどな、まさか事件を解決するとは。よっ、名探偵!」
 「調子に乗って、持ち上げるんじゃない!」
 頭を軽く叩くと、それを見るワタルくんがいました。

 「本当に、おまえらもいいコンビだな。でも、相棒的には・・・さっきの刑事さんの方がいいんじゃねえのかな?」

 笑うワタルくんに、怒るナギ。これも案外良いコンビかも?

 「ほら、忘れないうちに渡しておくぜ。ネット予約限定特典。」
 「そ、そうだったな・・・ありがとう。」
 「また来いよ。そしたら、お前ら二人にとびっきりのスペシャル特典・・・くれてやるからよ!」
 「じゃあ、今度来たときには千桜とまた来るか・・・。」

 何もかもが終わって安心しきっている笑顔なのか、特典がもらえた無邪気な笑顔なのか、どちらかは分かりませんでしたけど・・・。

 「そうだな。ナギ。」


 その笑顔・・・もしかしたら、死んだ瀬川泉さんのような感じだったかもしれない。


 そして、その後は・・・アキバの雰囲気をナギと一緒に、心ゆくまで楽しんだのでした。


『アキバ探偵・チハル!』 Fin


※このSSの設定、事件、アニメ作品は一切、実際のこと、原作には関係ありません。


☆コラム☆

なんとか、夏休みSS第1号が終わりました!!

・・・短編、千桜探偵SS。
このSSはトリックなんてまるっきりありません。全ては人の絡み合い。まあ、過去の出来事を長々と描写していくのが、私の推理SSの特徴です。


なので、トリックについてのコメントは禁止ですw


まあ、声優・・・ということで。
実際に考えると、泉の声を西沢さんに換える。

きっと、『かれこん』を見ていた人は違和感ありまくりだと思いますけどね!


・・・『ムゲンの使い魔』を出すというのも一つの案でしたけど。
これ以上、パロディばっかもダメだと思いまして。

まあ、推理SSは一回やってみたかったので、書けてとても良かったです。


次のSSはついに、ヒューマンラブストーリーSSになります!
かなりの長編で、かなり大人向け・・・。

原作という一つの枠から抜け出して、新たなハヤテを味わってみませんか?


・・・それを次のSSでは大きなテーマの一つにしたいと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました!


それでは、失礼します。
コメント
この記事へのコメント
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2009/07/19(日) 22:46 | | #[ 編集]
Re: タイトルなし
>>非公開の方

はい、その件については別に良いですよ。

まあ、そうですね。殺しをさせるSSはあんまりできませんね。
だから書いたじゃないですか、「原作設定を無視」と。

まあ、いろいろな意味でできませんよね。


それでは、失礼します。


2009/07/19(日) 23:24 | URL | セカコン #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://2ndbutlershun.blog60.fc2.com/tb.php/385-4b768502
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック