こんばんは、セカコンです。
夏は暑い、でもプールはもうあんまり好きじゃない・・・。
エアコンがかかっている部屋は好きだけど、毛布がなきゃ寒くて死ぬw
・・・なんて、人間(私)は欲望の塊なんだろうw

ついに、このSSも第6話目になったわけですが・・・。
この百合な関係、今回で・・・どうなるのか。
くだくだで、展開が遅いこのSS・・・でも、それも次回で終わりです。
そんな展開になっていく今回をじっくりとご堪能あれ。
それでは、vol.6をどうぞ。
夏は暑い、でもプールはもうあんまり好きじゃない・・・。
エアコンがかかっている部屋は好きだけど、毛布がなきゃ寒くて死ぬw
・・・なんて、人間(私)は欲望の塊なんだろうw

ついに、このSSも第6話目になったわけですが・・・。
この百合な関係、今回で・・・どうなるのか。
くだくだで、展開が遅いこのSS・・・でも、それも次回で終わりです。
そんな展開になっていく今回をじっくりとご堪能あれ。
それでは、vol.6をどうぞ。
~SELL 4 本心~
大嫌いと叫んだヒナギク・・・それは、この上ない大きい声と共に・・・ハヤテを完全にその場からいなくさせてしまった。
それから数分間、ヒナギクはその場で泣き続けた。
「うっ、うううっ・・・。」
歩はただそれを見ることしかしない。何も声をかけずに・・・その眼を、鋭く・・・貫くような視線で。
「・・・歩、私・・・どうすればいいの?」
「・・・知らないよ。」
「えっ・・・?」
その声はとても低く・・・もはや、恋人でも友人でもない。声だけでは嫌いな人から言われるような感覚だ。
「ヒナさん、何だか・・・自分勝手すぎるんだよ。」
「あ、あゆむ・・・?」
「・・・あああっ、今までの苦労・・・なんだったのかな。」
「ど、どうしたの・・・?」
ヒナギクは後ろを振り返った。すると、待っていたのは頬に降りかかる激しい痛みであった。
『パシン!』
そう、歩はヒナギクの頬を叩いたのだ。
「いい加減にしてくれないかな。・・・その自分勝手な考え方。」
「えっ、ど、どうして・・・そ、そんなこと・・・。私は間違ってない、みんな・・・みんなハヤテくんが悪いの!」
「・・・本当にそう思ってる?」
「・・・そう思ってなきゃ、今は歩と一緒にいない。」
その言葉に・・・歩は完全に怒った。
「甘えるんじゃないよっ!!」
そう言うと、歩はヒナギクの体を起こして・・・ベッドに勢いよくヒナギクをたたきつけた。
「いたっ!な、何するのよ!」
「ヒナさんはハヤテくんのコトをそういう風にしか思っていなかったんですか!」
「・・・」
「私だって、ハヤテくんが千桜さんと・・・キスしてるとき、悲しかった・・・でも、それって・・・ハヤテくんが悪いとかどうかじゃなかった!」
ヒナギクの胸に・・・涙がこぼれ落ちる。歩は体を揺すって・・・力を込めて言った。
「自分が悔しくて・・・あんな自分になれなくて。それが・・・悔しくて、悔しくて・・・!だから、ヒナさんが・・・私に悩みを訊いて欲しいのかって思ってた!」
「・・・!」
目を見開いた。ヒナギクは。
「・・・ヒナさん、勝手すぎるよ!・・・ハヤテくんだって、ヒナさんのコト・・・どう思っているかぐらい伝えたかったはずだよ!」
「で、でも・・・どうせ、ハヤテくん・・・ハル子のコトが好きだから、私と付き合えないって・・・昨日の出来事があったから・・・。」
「・・・なんで、何で分からないの!?」
激しく揺さぶり・・・ヒナギクはそれを激しく遮った。
「それも分からないんだったら・・・ハヤテくんと付き合う資格なんてないよ。」
静かに言うその言葉。きっと、歩は・・・ヒナギクの心を見透かしていたのだろう。自分のようではなくて、何かを納得できない心に。
「えっ?今・・・なんて言った?」
「だから言ってるじゃない、ハヤテくんと付き合う資格なんてない。いや・・・絶対に千桜さんなんかに勝てない!」
「・・・歩には関係ないでしょ!」
「・・・関係あるよ!私と同じ気持ちだったから、それが・・・自分の弱さのせいで、勝手にハヤテくんのせいに変わっちゃってるだけでしょ!」
「・・・うっ、うううっ・・・。」
しまいには泣き始めてしまった・・・ヒナギクは歩の胸に飛び込んだ。
「どうしたらいいのか・・・分からなくて。そしたら、私・・・ハヤテくんが悪いって思って、うううっ・・・。」
それを、歩は優しく抱きしめた。
「・・・分かれば良いと思うよ。そうだよ、きっと・・・私たちには、千桜さんにあって・・・何か足りないものがあるんだと思うよ。」
きっとそれは、ある種の大胆さなのかもしれないし・・・真剣に見る心なのかもしれない。しかし、千桜には何かがあったと歩は思っていた。
「歩・・・私、どうすればいいの・・・?」
「・・・大丈夫だよ。私とヒナさん・・・今、同じ悩みを抱えてるから・・・2人で頑張ろうよ。・・・ね?」
「う、うん・・・。」
「ヒナさん・・・私の好きな顔になって。」
歩はにっこりと笑って、ヒナギクに口づけ。
「・・・。」
目を見開いていたが、ヒナギクの眼には涙で潤んでおり・・・しかし、笑みが少しこぼれた。その証拠に、歩の顔を自分に押しつけた。
「ハヤテくんとのキス・・・予行練習だよ。」
「・・・予行練習、歩と・・・。」
「いいじゃん!男の人はダメだから・・・女の子でちょうど良いのは、お互いそう思っているんじゃないのかな。」
「歩と、か・・・そうね、昨日も・・・おとといも、たくさん・・・キスしたもんね。」
「・・・よし、お互いハヤテくんだと思ってキスしようか。」
「・・・うん!」
何たるこの会話・・・その後、10分間はキスは続いた。そして、翌日の放課後に千桜に会いに行くことを決めたのである。
その頃、ハヤテは千桜の家に帰ってきた。
「あっ、綾崎くん・・・おかえり。」
「はい、ただいま戻りました。」
玄関で待っていてくれた千桜に対して、ハヤテは少し微笑みを見せる。しかし、ハヤテは千桜が背を向けると、急に悲しげな表情に変わった。
「・・・」
自分のせいで・・・こうなっているのだろうか。それが、あの時の状況と共に思い出されていくのである。
『ハヤテくんなんて、大嫌い!』
気づかない間に、誰かを傷つけていたのだろうか。千桜と今・・・こうしているコトが、誰かを悲しませていたのだろうか。あの時のヒナギクを見ると、そう思うようにしか受け取れなかった。
「・・・どうかしましたか?綾崎くん。」
「い、いえ・・・なんでもありません。」
そうだっ・・・彼女のことを悲しませちゃいけない。ハヤテは一度はそう思った。しかし、階段を上がっていくうちに、その気持ちは薄れていった。
ゆっくりと階段を上がって、千桜の部屋に入った瞬間だった。
『がっ・・・。』
ハヤテは後ろから千桜のことを抱きしめた。当然、千桜はそれに驚いてあたふたしている。
「えっ、あ、綾崎くん・・・。」
「う、うううっ・・・。」
千桜は感じていた。背中に・・・震える感覚を。そして、悲しげに漏れる声を。ハヤテが泣いている、ただそれだけを感じて。
「やはり・・・何かあったんですか?」
「・・・僕は、なんて・・・悪い男なんでしょうかね。」
「えっ・・・。」
「ヒナギクさんに言われました。“ハヤテくんがハル子と好きになるから、私はこんな風になっちゃった”って・・・。」
ぽろりとつぶやくと、ハヤテはその場で泣き崩れた。
「僕の・・・僕のせいなんです・・・!」
しかし、千桜はヒナギクと歩がどんな関係だったのかは知らない。なので、この行動に千桜はかなり疑問を抱く。
「えっ、あ、綾崎くん・・・落ち着いてください。その・・・ヒナはどうなってしまったんですか?」
「・・・西沢さんと相思相愛になっていて・・・。」
「西沢、さん・・・。」
「ヒナギクさんの女性の友人です・・・。」
「・・・」
そういうことか・・・と、千桜は内心で状況が何となく分かった。とりあえず、ヒナギクはいつものヒナギクではないことに。
「綾崎くん、もしかして・・・ヒナと西沢さんは、その・・・百合の状態になってしまったわけですか。」
「そうです、そうです・・・アニメや漫画の用語を使わせていただくと、そんな感じが妥当だと思います・・・。」
こやつ、泣きながらさりげなく知識披露してる・・・と、千桜は一瞬“S”思考が働いたが、すぐに元に戻った。
千桜はライトノベル好きなために、『百合』というジャンルには免疫があった。むしろ、実際にあったと知るとその状況を見たいほどなのだ。
「もしかして、私が・・・綾崎くんに告白する瞬間を、ヒナが見ていて・・・もしかして、西沢さんも・・・同じような光景を見ていたのでしょうか。」
「・・・かもしれません。」
だが、思考はシリアスな方向に進んだ。そうなってしまった発端は自分なんだと、何故だか悲観的に思えてきたからだ。
「綾崎くんが悪いんじゃない、私が・・・悪いんです。」
ハヤテの涙が止まってきた頃、今度は千桜が泣き始めた。
「千桜さん・・・。」
「元はといえば、私が・・・綾崎くんのコトが好きになったから。私が、好きにならなければ・・・二人は悲しむことはなかった・・・。」
「ち、千桜さん・・・。」
メガネを外して涙を服の袖で拭き取っている千桜。それを、ハヤテは優しく抱きしめた。
「・・・千桜さんは、悪くないですよ。好きになる気持ちに・・・良い悪いもありませんから。」
「綾崎くん・・・。・・・!」
その証拠なのか、ハヤテは千桜にキスをした。
「千桜さん、大丈夫ですって。千桜さんに、その好きな気持ち・・・大切にして欲しいんです。たとえ、誰のものになったとしても。」
少し震えたような声で。その言葉に千桜は、ハヤテの胸を拳にした右手で、どんどんと軽く叩いた。
「・・・だから、みんな・・・好きになっちゃうんですね。」
「千桜さん・・・。」
「だから、私・・・好きになっちゃったんですね。綾崎くん・・・いつも優しくて、初めてあったときから、何か心にあなたがいて。」
埋めていた顔を、離して・・・ハヤテにその表情を見せて。
「私は、そんな綾崎くんのことが・・・ずっと前から好きでした。」
そして、ハヤテは・・・それに答えるかのように、優しい表情になって・・・頬に手を当てて、ゆっくりと口づけをした。
(でも、綾崎くんは・・・このことを他の女性にもするはず。)
それは分かりきっていた。ヒナギクが、歩が、そして・・・ナギ、そのほかの女性がハヤテのコトが好きなことに。
それは、今・・・自分がしていることと相当するように。
(でも、今だけでも良いから・・・綾崎くんに見つめて欲しかった。キスして欲しかった、それが今できて・・・幸せなんだって、思えてる。)
数秒の間に、そんなコトを千桜はそう思っていたのだ。唇を離して、ハヤテの顔を今一度見つめる。
「千桜さん、でも・・・このこと、他の人にもしてしまうかもしれません。」
「ううん、いいんですよ。綾崎くんがどういう人か・・・私、知ってますから。だから、全然・・・心を痛めることはありません。」
「千桜さん・・・。」
そして、にっこりと笑った。メガネを外した顔で。
「ありがとう。」
クールでもなければ、派手になっているわけでもない。清楚に・・・つぶやく、一人の少女にしか見えなかった。
そして、ハヤテの携帯電話が震えた。
「あれ・・・メールかな。」
送り主は西沢歩であった。そうと分かるとすぐに携帯を開いた。
『明日の放課後、ヒナさんが話したいことがあるんだって。千桜さんも連れてきて欲しいって言ってたよ。今日はごめんね。』
そのメールにハヤテは微笑み、千桜が横から覗くと・・・はたまた微笑みが一つ増えたのである。
どうやら、踏ん切りは・・・つけられるのだと。
最終vol.7に続く。ヒナギクの話したいこととは・・・。
そして、それぞれの関係は最後にはどうなっていくのか。
☆コラム☆
・・・はいはい、ここまで来たぜセカコンです。
そういえば、このSSが始まったのは4月の終わり頃。
そう思うと、けっこう・・・時間が経つのが早いと思うと同時に、私がどれだけ他のSSに時間を費やしてきて、このSSには「lazy」だったかが分かります。
・・・次回は、感動・・・なのかは分かりませんが、最終章です。
最初書いているときは、こんな風になるとは思わなかったな・・・。
まあ、展開が遅いというのが今回のSSの特徴であり私の特徴です。
・・・まあ、次回も楽しみにしていただけると幸いです。
そして、探偵チハルSSもw
それでは、失礼します。
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