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さて、SS『Love so sweet』vol.2です。
ハヤテの心はナギとマリアではなく、歩の方に好意を持ってしまう。

夏の暑い日の午後・・・歩は一人で自分の家に。
そんな歩の希望は、突然ハヤテが来て一日をともにしたいということだが・・・?
そして、ナギとマリアは・・・。

嵐「Love so sweet」のように、優しい雰囲気ではありません。
完全にシリアスで、甘い雰囲気は歩の場面しか今のところはありませんね。

『お嬢様』を『お嬢さま』表記にしました。原作と統一していこうと思います。
SSの終わりには、この話から始めたコラムコーナーもあります!お楽しみに!

それでは、vol.2をどうぞ!

~SELL 1 Suddenly Love~

 「って、そんなSELL名はないんじゃないかな!?」
 夏の陽に当たるマンションの一室に・・・一人の少女は叫んでいた。この暑さのせいか、自然と気持ちがイライラしてしまう。
 少女の名前は西沢歩。普通なここの一室に住んでいる・・・普通の少女である。顔は普通よりは可愛い顔立ちである。
 「はあっ・・・暑い。ハヤテくんの家に行きたいけど・・・ていうか、実際はナギちゃんの屋敷だけど、暑くて行く気がなくなっちゃうよ・・・これじゃ、10月ぐらいまで会えなくなっちゃうよ・・・」
 それは、すぐに叶うことになるのだが。
 「それに、なんか・・・夏休みの宿題という、去年も大変だったな・・・あああっ、誰かの友達の家に行きたいけど、暑くて行く気になれないよおっ!!」
 リビングで、扇風機の前で汗を流す西沢歩は・・・そういうことを言って、何も行動をする気にはなれなかった。やはり、東京の暑さというものはカラッとした陽気ではなく、湿度は常に60%はありそうな、蒸し焼き器の中にいるような・・・いわゆる『蒸し暑い』陽気が東京のどこかに住んでいる西沢歩をおそっていた。
 「はあっ・・・はあっ・・・だ、だめえええっ・・・あ、暑くて・・・な、何もできないよ・・・」
 この頃の時期は汗もたくさんかいてしまう。1日1リットルは出てしまうのではないかというほどに。ヘタをすれば、熱中症になってしまうのではないかというような暑さである。
 「あ、暑い・・・と、とりあえず・・・お、おちゃ・・・」
 歩は勝手に薄れてゆく意識の中で、冷蔵庫を開けて・・・無我夢中に冷たい麦茶が入ったボトルを取り出す。そして、少し暖まったコップに冷たい麦茶を並々と注いでいった。
 「こくっ・・・こくっ・・・は、はあん。」
 コップに注がれた麦茶を、一気に飲み干して・・・「はあっ」と一回ため息をつくと、そっと天井を見上げた。
 「今日から3日間は、お父さんもお母さんも一樹もいないし・・・一人ぼっちか。はあん、こんなときに、ハヤテくんが来て・・・ハヤテくんと一夜でも二夜でも一緒に過ごしたいよおっ!」
 歩の家族である両親、弟の一樹は2泊3日で旅行に行ってしまっている。
 当初ならば、もちろん歩も行くつもりだったが・・・GWにトルコやギリシャに海外旅行に行ってしまい、何かと家族には負担をかけてしまった部分もあったので、その意味合いを込めて歩は自分から行くことを拒否していた。
 「やっぱり・・・行くべきだったのかな。・・・いや、でも・・・あの時も、ハ、ハヤテくんに・・・み、見られちゃったから・・・」
 今の姿は、下はミニスカートで上はノースリーブで胸の部分が大きく空いている服なので、自然とそんな気持ちになってしまう歩であった。
 
「・・・あああっ、ハヤテくんと一緒に・・・いたいな。」
 
その願いは、今・・・叶う。願いは・・・叶うのである。


 陽は次第に落ちていき・・・日光が少しずつ橙色になっていく頃のことである。窓からの風邪は少しずつ涼しくなってきており、扇風機をかけなくても大丈夫な気温になってきた。歩も汗をかかなくても済むようになっていたころ。
 「さてと・・・もう夕方になってきたから、夕ご飯のこととか考えなくちゃ。」
 その時、ドアからノック音がした。
 「えっ・・・?だ、誰だろ・・・どうせだったら、インターホンという物を使ってほしいな。」
 歩は玄関に向かってゆっくりと駆け出す。
 「はあい!」
 歩は胸をほどよく揺らしながら・・・玄関の前まで駆けた。
 「はあい!」
 歩は玄関を開ける。すると・・・衝撃の人物だった。

 「ハ、ハヤテくん・・・」

 「・・・歩お嬢さま。良かった・・・」

 (あ、歩お嬢さま・・・?えっ、そ、それって・・・ど、どういうこと?)
 歩には全く分からなかった。好きなハヤテが来るのはとても嬉しかったが・・・疾風に歩お嬢さまと呼ばれることのほうが大きく、喜びというとより・・・不安の方が大きかった。
 「歩お嬢さま・・・」
 玄関が閉まると・・・それと同時に、ハヤテは歩のことを抱きしめた。
 「ひ、ひえええっ!!え、ハ、ハヤテくん・・・んあっ、ふ、ふうううん・・・ど、どうしちゃったのかな?」
 「歩お嬢さま・・・泣いてなくて良かった。僕が、僕が・・・三千院家に行っていたから、歩お嬢さま。きっと・・・泣いていると思って。」
 「・・・えっ?」
 「でも、泣いていなくて良かったです。今は・・・絶対に、歩お嬢さまを離しませんから。」
 「ハ、ハヤテくん・・・」
 (どうしたんだろう・・・私のコト、“歩お嬢さま”なんて言って・・・)
 嬉しさよりはやはり・・・ハヤテが歩のことを、ナギのように呼ぶのか・・・それに対する疑問の方が大きかった。
 「ハヤテくん・・・どうして、私のコトを・・・歩お嬢さまなんて呼ぶのかな?」
 「・・・何を言っているんですか。僕は・・・歩お嬢さまに多く助けられたコトがありました。そして、僕は・・・あなたを一生支えるつもりです。・・・その現れであると思ってほしいです。」
 (ハ、ハヤテくん・・・そうなんだ。私が・・・潮見高校でやってきたこと。全部、ハヤテくんの中に・・・残っていたんだね。)
 そう思うと、歩の目には涙。そして、それをハヤテが見る。
 「歩お嬢さま・・・泣かないでください。泣いている歩お嬢さま・・・僕、好きではありません。」
 「・・・うううっ。ハ、ハヤテくん・・・私、ずっと・・・ずっと。ハヤテくんを思っていたんだよ。あの時から、ハヤテくんのコトが好きだって。」
 歩の抱きしめる手は、ハヤテの背広の背中の部分を・・・言葉を発すると同時に、握る強さが強くなる。そして、強く抱きしめるたびに・・・その想いは、一段と強くなり・・・具体的な物になっていく。
 「ハヤテくんは・・・私のこと、どう想ってる?」
 歩がそう訊くと、ハヤテは少し体を離して・・・歩の顔を見つめる。ハヤテの顔はとても優しく、それは・・・何故だか、歩の涙をさらに出してしまうのであった。
 「僕は、歩お嬢様のこと・・・好きですよ。だからこそ・・・こうして、あなたのそばにいるんじゃないんですか。」
 「ハヤテくん・・・」
 予想しなかったこと。真夏のその日に・・・ハヤテにそんなコトを言われるなんて。歩は予想できなかったこと。だからこそ、感動は倍に大きくなった。
 「私、ハヤテくんのこと・・・好きだよ。あの時・・・助けてくれてから、ずっと・・・ハヤテくんのコトが好きだったんだよ。」
 「歩お嬢さま・・・」
 「それに・・・歩お嬢さまなんて呼ばないで。“歩”・・・そう呼んでほしいな。ハヤテくん。」
 「えっ・・・でも、歩お嬢さまに・・・」
 ハヤテの口がふさがる。歩の右手の人差し指が・・・ハヤテの唇に止まる。
 「ハヤテくん。歩お嬢さまって呼んでくれるってコトは・・・私のお願いは聞いてくれると思うんだけどな。まあ、ナギちゃんじゃないから・・・無理かな。」
 「ナギ・・・」
 ハヤテの瞳孔が少し開く。まるで、気が遠くに飛んで行ってしまったかのように。しかし、歩はその変化に気づかなかった。
 「やっぱり・・・無理だよね。ナギちゃんじゃないと・・・無理なんだよね。」
 再び、歩は涙を流し始めた。それをハヤテは見て思った。
 (やはり、三千院ナギは・・・歩お嬢さまを泣かせる存在なのだろうか。・・・でも、三千院ナギも泣いていた。・・・どうしてなのだろうか?)
 歩の姿がナギの姿に重なって見えて・・・ハヤテは少し、心が揺れ始めていた。しかし、目の前の歩が言った。
 「・・・今だけでもいいんだよ。だから・・・私のコトを歩って呼んでほしい。ハヤテくん・・・おねがい。」
 「歩お嬢さま・・・いや、あ・・・、あ・ゆ・む。」
 「うん・・・ありがとう。ハヤテくん。」
 今は、歩しか見えない・・・ハヤテは歩のことが好きであると思っていた。
 「歩って・・・暖かい。今・・・歩の暖かさが、僕に・・・伝わってくる気がするんですよ。こうして抱いていると・・・」
 「うん・・・ハヤテくんの、う、ふ、ふえええん・・・は、はあぁぁっ・・・そ、そんなに強く抱かれると私、ど、どうにかなっちゃいそう・・・」
 「その声・・・とてもかわいいです。僕が潮見高校にいたときは・・・歩の声が、僕の癒しでしたよ。」
 「そ、そうだったら・・・わ、私に・・・あっ、あっ・・・くぅ・・・!は、はああああっ、う、うううん!!」
 「はあっ・・・なんだか、歩を抱いていたら・・・僕まで暑くなってきちゃいました。すみません。」
 「ううん、いいんだよ。ハヤテくんの吐息が・・・わ、私の首に・・・優しく当たってくる。そ、それが気持ちよくて・・・私、ずっと・・・抱いていたいの。」
 それほど密接しているハヤテと歩。まだ、これは・・・玄関での話である。ハヤテはまだ靴を脱いでいなかった。
 「歩・・・好き?」
 「えっ・・・?」
 「僕・・・歩の口から、好きだって言葉・・・聞きたかったから。」
 体を少し離して、歩の目を見て・・・確認する。
 「うん、ハヤテくんのこと・・・とても好きだよ。」
 「だったら・・・」
 ハヤテは優しい笑顔になって、歩の唇と自分の唇を重ね合わせた。それは、数秒のことであった。しかし、2人は数分間ぐらいの長さであると思ったらしい。
 「ハヤテくん・・・」
 「・・・」
 「と、とりあえず・・・部屋に行こうよ。」
 ハヤテは歩と一緒に・・・愛くるしい夜を過ごすようだ。歩は、とんでもないサプライズだったが・・・とても嬉しそうに見える。ハヤテが突然好きだと言いに来て、そして・・・キスまでされたから。

 これは、少し涼しくなった・・・ひぐらしのなく頃に突然起きた出来事である。


~SELL 2 Get Heart? No Love.~

 ハヤテは自分たちの物になると思った。いや・・・自分のコトを分かってくれると思っていた。でも・・・ハヤテの答えは違った。

 『歩お嬢さまが一番好きですから。』
 
 思いがけない言葉・・・ヒナギクだったらまだ納得ができるかもしれない。しかし、ハヤテが愛すると言ったのは、西沢歩。ナギが最初に出会ったときは・・・ハムスターだと思ったあの西沢歩。
 そして、次に・・・ハヤテから距離を置かれた最大の一言。

 『歩お嬢さまにひどいことを言うなんて・・・そんなコトを言う、あなたは好きになれません。』

 そんなにひどいことを言ってしまったのか。ナギは予想から大きく外れて、ましてや西沢歩にハヤテの心が行ってしまったコトにも悲しんでいた。
 しかし・・・最大の悲しみはやはり、ハヤテに好きになれないと言われたこと。それは、どんなコトよりも悲しかった。今まで起きたことの中の・・・どんなコトよりも。
 「ナギ・・・」
 「マリア・・・私はひどいことをしたのだろうか?」
 「ナギ・・・」
 ナギは・・・マリアに顔を見せることはない。それは、どんなにひどく・・・そして、取り返しのつかないような・・・とんでもないことなのか。ハヤテがいなくなって初めて知ったから。
 「道具に頼るなんて・・・まるで、ジャイ○ンに負けたの○太みたいじゃないか。」
 「は、はあ・・・そうですか。」
 (そ、そこですか・・・!!)
 マリアは苦笑いをしたが・・・そうしたのも数秒の間だけ。もしかしたら、ナギは・・・この場の空気から逃げようとしているのか。そう思ったマリアはナギの肩をつかんだ。
 「ナギ。・・・私が言えることではありませんが、自分が・・・ハヤテくんに何をしたのか分かっているんですか?」
 「えっ・・・」
 「・・・考えてみれば、間違いだったんですよ。私たちがとった行動は。」
 マリアは少し目を潤ませながら、ナギの顔を見た。
 「ハヤテくんを独り占めにしたいから・・・ハヤテくんに愛してほしいから。私たちは、まるで・・・他人から奪うような行動をしてしまったんですよ。」
 「・・・!」
 「だから、きっと・・・私たち、天から罰が・・・」
 と、マリアは本当にマリア様的な発言をする。しかし、ナギは・・・
 「うううっ・・・うううっ・・・!!」
 「ナギ・・・」
 そして、ナギは・・・
 「きゃあっ!!」
 マリアは勢いよく突き飛ばされた。
 「な・・・なにをするのですか!」
 「う、うううっ・・・やっぱり、やっぱり・・・マリアもそういう風に言うんだ!!」
 「えっ・・・それって、ど、どういうこと・・・?」
 ナギの言っているコトの真意は・・・?ナギがどうしてそこまで・・・?
 「みんな・・・みんな、私はハヤテを愛そうとすると・・・何か邪魔ばかり入ってくる!!ハヤテに出会ったときには、マリア・・・おまえというヤツがいて、ハヤテは・・・私なんかより、マリアの方に気を向かしてしまった。」
 「えっ・・・」
 「それで、ハヤテは・・・学校はどこにも行っていないと知って、私はあえて・・・学校を休もうとした。ハヤテとずっと・・・そばにいたかったから。でも、ハヤテ自身が・・・私を学校に行かせようとした。」
 突き飛ばしたときの怖い表情・・・しかし、それは消えて・・・悲しみの表情がそこにはあった。
 「でも、私はそれでも良いって思い始めた。屋敷に帰れば、ハヤテは常にいて・・・ずっとそばにいられるから。でも・・・また、私に邪魔が入ってきた。」
 「それって・・・?」
 「ハヤテは学校に行きたいと言い出して・・・私は白皇学院に行かせてしまった。そして、ヒナギクや伊澄・・・もしかしたら、ハヤテのコトが好きなのかもしれない。」
 「もしかして・・・ハヤテくんのことを、ヒナギクさんや伊澄さんが好きだと言うんですか?」
 ナギはそうであると思っていた。今までのハヤテの行動を考えると・・・あの時だって。そして、あの時だって。
 「・・・そうだ。前からおかしいって思っていたんだ。やけに、あのヒナギクが他の男子生徒には厳しいのにハヤテだけには何となく・・・違うんだって。それはきっと、ハヤテのコトが好きだからなんだって。」
 「ナギ・・・」
 実は、マリアも・・・そんな風には思っていた。GWの旅行だって・・・ヒナギクの態度は最初の頃からは全然違う。そして、その原因は・・・ヒナギクがハヤテに好意を抱いたんじゃないかと。
 「だから・・・だから、もう・・・もう、私なんか・・・ハヤテは嫌いになっちゃったんだ。自分勝手にやったから・・・」
 「ナギ・・・気を落ち着かせてください。」
 「私なんか嫌いになっちゃったんだっ!!きっと・・・ハムスターの方が好きなんだって。・・・うえええん!!」
 「ナ、ナギ!」
 ナギは泣きながら走っていった。マリアはそれを追いかけずに・・・その場にしゃがみ込んだ。
 「私だって・・・泣きたいですよ。」
 マリアは涙を流し始める。その涙が絨毯にこぼれ落ちて・・・マリアは頭の中でハヤテの顔が浮かんだ。
 「ハヤテくん・・・好きな人は誰でも良いですから・・・早く、元のハヤテくんに戻ってください・・・」
 しかし、誰も・・・それを助けようとする人はすぐに出てこなかった。そして、時が進むたびに・・・ハヤテと歩の愛は深まっていくばかりだ。それは、今のナギとマリアでは考えることはできなかった。

vol.3に続く。好きである気持ちを共有し始めたハヤテと歩の夜。
次回が一番エロ描写がたくさん入ってくると思います(入らないかもしれないけど)。


☆コラム☆
春分の日ですよ。今日から3連休ですよ。WBCは日本が韓国に勝ちましたよ。
懐メロにはまってきてしまいました・・・。
『kiss×sis』を読んでいるうちに、これを基にしてハヤテSSでも書こうかなと思いました。
ハヤテが弟で、ヒナハムが双子のお姉さん。・・・それは無理かw

原作第216話では、西沢さんの裸シーンも出ましたからね。
vol.3ではそのような部分を入れながら・・・展開させていこうと思います。
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