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さて、ヒナギクSS『Change Heart』vol.3です。
ついに最終章・・・いよいよ公開です。

歩には想いが伝わった・・・しかし、その前に歩はヒナギク姿のハヤテに、ヒナギクがハヤテのことが好きであると言ってしまう。
だが、ヒナギクは悲しみに暮れて・・・夢の中で助言する一人の人が。

そして、話は究極のラブストーリーに。果たして、ヒナギクは元の姿に戻れるのか。
ハヤテへの想いは・・・どうなってしまうのか。

それでは、最終vol.3どうぞ!
~SELL 7 伝えたいことは~

 私は、歩のことを見つめる。そして、歩も・・・私を見つめる。まあ、姿がハヤテくんだから赤くしているんだろうけど。
 「歩・・・話を聞いて。」
 「はっ、はい!」
 気づけば、私の姿のハヤテくんがいない。客もいなかったから、実質・・・この店には私と歩しかいない。
 「歩・・・大事な話があるの。」
 「ハ、ハヤテくん・・・」
 私は、歩の肩に手を乗せる。
 「ふ、ふえええっ!!な、何かな!?」
 歩にとっては、きっと気持ちは最高潮だろう。私は真剣に歩に伝えたい・・・でも、歩に見えるのは、ハヤテくんの姿で自分をじっと見つめている。だから、歩が顔を赤くして動揺してしまうのはしょうがない。
 「絶対に・・・あなただけには話したいとは思っていたの。だから・・・」
 だけど、その瞬間・・・歩は私の胸に飛び込んだ。
 「う、うわっ!!」
 「ハヤテくん・・・歩って呼んでくれたんだね。きっと・・・好きにならなかったら、私のこと『歩』なんて呼んでくれないと思ってたよ。」
 だから、私はヒナギクなのよ・・・!!せいぜい、歩にも「歩さん」って呼びなさい。私には「ヒナギクさん」だから。
 「そ、それは・・・」
 「ハヤテくん・・・」
 歩は・・・泣きながら目を閉じた。もしかして、歩は・・・いわゆる、あれを待っているのだろうか?
 「歩・・・」
 「ハヤテくん。ずっと・・・会ったときから好きだったよ。だから、私と・・・」
 そう言われると・・・悲しくなる。言えない・・・それが、とても悲しくなるじゃない!歩、信じて・・・
 「キスして・・・ください。」
 信じて・・・歩にとってはキスはいいかもしれないけど、私にとっては女性同士なのよ!だけど、歩は自分から顔は近づけるコトはない・・・たぶん、私が唇を近づけるのを待っているのだろう。でも、できるわけはない。
 「歩、泣いているところ・・・ごめん。だけど、泣きたいのはこっちなのよ!」
 「えっ・・・」
 その「えっ・・・」というのは、やはり悲しみだろう。ハヤテくんだと信じているのに、私の口調できつく言葉を発したんだから。
 「私は、今・・・とても悲しいの!だれも、私がヒナギクだって信じてくれない・・・だから、あなただけには・・・歩だけには信じてほしいって思ったの!だから、さっきから歩って呼んでいるじゃない・・・」
 「えっ・・・ハヤテくんが、ヒナさん・・・」
 私は、精一杯の気持ちを歩に伝えた。歩は、驚きを隠せないようで・・・口に手を添えて目を見開いていた。
 「たしかに・・・いつものハヤテくんより、1オクターブ高い・・・」
 やはり、そこで違和感を感じてしまうのね。
 「そうよ。私の口調だから、ハヤテくんの声だっていつもより高いはずだわ・・・信じて。私は、桂ヒナギクなの。そして、私の姿は中身がハヤテくんなの。」
 「信じられない・・・でも、口調はヒナさんだし・・・」
 しばらく歩は無言だった。でも、次第に優しい笑顔になった。
 「・・・ヒナさん。」
 「あ、歩・・・」
 「さっきはごめんね。ハヤテくんだと思って・・・まあ、今もハヤテくん姿だけどね。」
 「あゆむうううん・・・」
 やっと信じてくれた・・・嬉しさがこみ上げて、気づくと私は・・・泣きながら歩の胸に飛び込んでいた。
 「も、もう・・・!!ハヤテくんのえ・・・じゃなかった、ヒナさんだった。ハヤテくんだと思って、突き飛ばそうとしちゃった。」
 「歩・・・誰も信じてくれなくて。寂しかった・・・でも、歩だったら信じてくれると思ってた。」
 「なんとなくだけど・・・ハヤテくんの姿の面影に、ヒナさんがいた気がする。だから、私は信じるコトができたの。」
 ありがとう・・・本当に、歩・・・ありがとう。
 「でも、ハヤテくん姿で抱かれると・・・ちょっと照れちゃうかな。やっぱり、そんなに男の子に抱かれるなんて・・・」
 そう言われると、私は歩から離れた。やはり、中身が私でも・・・歩にとってはハヤテくんに抱かれる気分になってしまうからだ。
 「ご、ごめん・・・つい、感動しちゃって・・・」
 「でも、ヒナさん・・・寂しかったんだね。」
 「うん・・・」
 「くすっ。」
 あれっ・・・歩、何かを笑っている・・・?
 「どうしたの?歩。くすくす笑って・・・」
 「だって、ヒナさん・・・想っている人の姿になっちゃったんでしょ?」
 「そ、そうだけど・・・」
 「それ、テレビで見たの。」
 「えっ・・・」
 なんですって・・・それって、ハヤテくんと同じじゃない。その話ってそんなに有名なのかしら。私は全然知らないわよ。
 「実在にあったんだって。それ・・・」
 「えええっ!!」
 ハヤテくん・・・そこまで教えてくれなかったわよ!!
 「ど、どういうコト・・・?それ。」
 「好きな人のコトを想い続けて・・・そのまま寝ちゃったら、翌日にはその好きな人の姿になっちゃうの。」
 ハ、ハヤテくんと全く同じ話だわ。好きな人のことを想うと・・・そんなにも具現化されるってコト?
 「へえ・・・そうなの。で、その人はどうなったの?」
 「え、ええと・・・覚えてないや。ごめん。」
 「そう・・・」
 まあ、覚えてないのはしょうがないか。でも・・・それがもし覚えていたら、確実な突破口にはなっていたわね。
 「でも、ハヤテくんボイスって・・・女の子の言葉でも、すごく自然に思えるのはどうしてなんだろ。やっぱり、顔がちょっと女の子っぽいからかな。」
 「うん・・・どうしてなんだろ。」
 「前に女装を見たことがあるからかな・・・」
 「えっ、私もそう思った。ふふふ。」
 「うんうん、その『うふふ』も逆にかわいく聞こえるよ。」
 歩もやはり、私と同じコトを思っていた。この声・・・本当に女性言葉でも気持ち悪くない。逆にかわいいぐらいだ。もしかしたら、ナギがハヤテくんに女装をしたがる気持ちも分かるかもしれない。
 「というコトは、ヒナさん姿の中身は・・・ハヤテくんだったんだね。」
 「そうね。白皇学院でも話したし。自分が綾崎ハヤテだとも言っていたし・・・そうよ、ひどいのよ!お姉ちゃん・・・ハヤテくんがいつも通りに優しくやってたら、私の姿で優しいことをされたからって教室まで驚いて駆け込んできたのよ!」
 「う~ん・・・」
 ど、どうしてそこで考えるの!優しくないの・・・?優しくは・・・
 「ハヤテくんの話だと、ヒナさんは相当恐い印象・・・それか、厳しい印象が強いかな。」
 「う、うううっ・・・やっぱりそう思われているんだ・・・」
 「でもね、私はそうは思ってないよ。」
 「えっ・・・?」
 そのコトを言う歩は・・・とてもかわいく思えた。
 「私は、それが・・・誰かのために言っているんだって思ってる。それに・・・私は、ヒナさんがとても優しい人だと思ってるよ。だから、大丈夫・・・ハヤテくんにだって、優しい気持ちは絶対に伝わるよ。」
 「あ、歩・・・」
 「好きなんでしょ。」
 「うん。」
 「だったら、自分らしく接すればいいじゃない。急に優しくなったって・・・ハヤテくんは、前以上にヒナさんのコトを変に思っちゃうかもしれないよ。」
 「そう・・・」
 歩・・・いいコメントをくれるわね。そうよ・・・私は私らしく。でも、ハヤテくんに怒るコトはできるだけしないようにしよう。
 「あああっ!!」
 「ど、どうしたの!!」
 店中に響いた歩の叫び。
 「そういえば、ハヤテくんは?ハヤテくんが出てきちゃうじゃない!!」
 「いや・・・マスターがもう帰って良いって言って・・・でも、私は残っていたんだけど。今のこと・・・ハヤテくんにも言っちゃった気がする!!」
 「え、えええっ!!」
 今のこと・・・もしかして。
 「歩・・・もしかして、私の姿のハヤテくんに言っちゃったの?私が・・・ハヤテくんのコトが好きだって。」
 「・・・」
 歩は、申し訳なさそうな顔をしていた。答えは分かっていた・・・歩は、少し口を閉ざしていたが、口を開けて、
 「ごめん。言っちゃったよ・・・」
 「・・・しょうがないわよ。」
 「えっ・・・」
 「もちろん、私が来るまで・・・私の姿の中身が、ハヤテくんだって知らなかったみたいだし・・・」 
 「ごめん・・・本当にごめん!」
 急に心の中が空になった。なんか・・・どうして?ねえ、どうして?どこかから悲しい気持ちが浮かぶのはどうして?
 「ヒナさん・・・」
 「歩・・・信じてくれてありがとう。・・・さよなら!!」
 「ヒナさん!!」
 私は、そのまま・・・いつの間にか流していた涙と共に、喫茶どんぐりを出ていた。そして、三千院家に戻り始めた。
 「ヒナさん・・・ごめん。」
 ハヤテくんが・・・私が好きだってコトを知っちゃった。明日から・・・どうやって会えばいいの?ハヤテくんに会えない・・・もう会えない!
 「歩は悪いワケじゃない・・・だけど、もう・・・ハヤテくんには会えない。」
 私は、ずっと・・・想ってた。
 『自分から告白するなんて、負けと一緒だわ!』
 それなのに・・・!思いがけない時に、ハヤテくんは・・・私のコトが好きだと知ってしまった。どうすればいいの・・・本当に、どうすればいいの!!
 「それも・・・自分が悪いのよ・・・」
 その後・・・三千院家に戻った。私は・・・もう、その後の気力もなく、そのままマリアさんにハヤテくんの部屋まで連れられた。
 「ハヤテくん・・・大丈夫ですか?」
 「・・・すみません。」
 「・・・今日のハヤテくん、どこかおかしい気がしました。・・・今日はゆっくり休んでください。」
 マリアさんはそう言うと、ハヤテくんの部屋を出て行った。部屋は暗く・・・私は一人泣き続けた。
 「私が強気になったから・・・うううっ。」
 悲しめば悲しむほど・・・私は、涙と共に闇の中に吸い込まれるのであった。

~SELL 8 夢の中で~

 ここは・・・どこ?
 「ねえ・・・」
 誰かが・・・私を呼んでいる?
 「ねえ・・・聞いて。」
 なんだろう・・・この感じ。私が自分自身の声を聞いている気がする。
 「ヒナギク。起きて。」
 「えっ・・・」
 「目が覚めたみたいね・・・」
 目覚めた先は、もやもやとした白い空間で・・・そこには、自分の姿があった。
 「あなた・・・ハヤテくん?」
 その自分の姿は、横に首を振った。
 「いいえ。私は・・・ヒナギク。でも・・・あなたじゃない。」
 「えっ・・・というコトは、どういうコトなの?」
 そう、それは私だった。でも、その人は私ではないと言っている。その人は、少しはにかんだ表情を見せた。
 「私は、この・・・白いもやもや空間の桂ヒナギクなの。」
 「へえ・・・そうなの。よく似ているわね。」
 「ふふふっ、だって・・・元々は、現実世界のあなたがベースになっているから似ているのは当たり前。たとえば、もっと胸が大きくなれば・・・私の胸だって、すぐに大きくなるの。」
 この人・・・痛いところ言ってくれるわね。
 「わ、悪かったわね・・・」
 「ふふふっ、そ・こ・よ。」
 「えっ・・・」
 何か分からない・・・でも、このヒナギクは私なんかよりずっと大人のような気がした。思ってみればこのヒナギクは、笑顔を絶やしていない。
 「今のあなたの顔・・・とてもかわいかった。」
 「そ、そう・・・?」
 「それを、ハヤテくんにもっと見せてあげて。そうすれば、ハヤテくんだって・・・あなたが心優しい人だって思ってくれるはずよ。」
 「・・・」
 そうなのだろうか・・・かわいい顔をいつもしていないから、私はハヤテくんにあんな風に思われてしまうのだろうか。
 「何もそんなに急にやらなくて良いの。歩ちゃんが言ってたじゃない・・・少しずつ、ハヤテくんにかわいいところを見せれば。」
 あ、歩ちゃんって・・・私、歩としか呼んだコトないのに。
 「ちょっと・・・あなた、歩のコトを歩ちゃんなんて呼んでるけど・・・」
 「それは、別に良いじゃない。本人がいないんだし。」
 「うん・・・」
 「それに、今・・・あなたは、ここに来る前・・・すごく悲しんでいたわよね。」
 「そ、そうだけど・・・」
 このヒナギクは、どこまでも私のコトを見抜くのか。
 「それは、ハヤテくんが・・・あなたが好きだってコトを知ったからよね。」
 「そ、そうよ・・・会わせる顔が無いじゃない。」
 「・・・私はそう思わない。」
 えっ・・・どうして、あなたにはそんなコトが言えるの?同じ桂ヒナギクである、あなたが・・・
 「自分の気持ちに素直になれば・・・ハヤテくんとだって向き合えるはずだわ。それに、あなたは観覧車の中で、歩にこう言った。『自分から告白するなんて、負けている気がする。』それもたしかに良いかもしれない。でも、それじゃ・・・私は、一歩前には進んだとは思えない。」
 そのヒナギクは・・・くすくすと笑った。
 「それにね、あなたは寝る前につぶやいていたじゃない・・・どうして、あんなコトを口走ったんだろうって。」
 「えっ・・・」
 「あなたは、自分の言動に責任感を重くとってしまうコトがある。だから、あなたが歩ちゃんのコトを応援するって言いながら、あなたは歩ちゃんが好きなハヤテくんのコトが好きになった。それをあなたは、裏切り者だと思ってしまった・・・」
 「でも・・・あれは、あれは・・・!」
 そのヒナギクは、私の方に手のひらを優しく乗せた。
 「言えたじゃない。観覧車の中で言えたじゃない。歩に・・・自分がハヤテくんが好きだって伝えたじゃない。裏切り者だって思っても。歩に・・・勇気を持って、あの場で言えたじゃない。ハヤテくんにだって・・・同じ気持ちになればいいの。」
 「同じ・・・気持ち・・・」
 「ハヤテくんの方だって見ていたわ・・・でも、ハヤテくんは動揺はしていたけど・・・決して、あなたのコトを遠く見ているワケじゃない。勘違いしないで・・・過去は変えられない。だったら、大事なのは・・・今からどうするか。それが大切なの。」
 「今から・・・どうするか。」
 今からどうするのか・・・それは、どこにあるの?
 「それは、あなた自身で見つけて・・・もう、答えは十分に・・・そこに見えているわよ。」
 「えっ・・・」
 「私たちは、他の人にも・・・あなたと同じコトをしてきた。」
 「そ、それって・・・」
 ハヤテくんと歩に・・・聞いた話だ。好きな人を思い続けて寝ると・・・翌朝、その人の体に乗り移ってしまうコト。
 「それって・・・私とハヤテくんが入れ替わったってこと?」
 「そう・・・それは、自分の気持ちにはっきりしてほしかったから。でも、悪い意味じゃない。その人を思い続ける・・・いい人たちばかりよ。」
 「そう、なの・・・」
 「あなただったら・・・戻っても大丈夫そうね。じゃあね。頑張って。それに・・・私を幸せにしてね。」
 そう言うと、そのヒナギクは・・・静かに消えていった。
 彼女の言うことは・・・何だったんだろうか。それをここで考えている間に・・・長い夜は明けるのであった。

~EPILOGUE 好きだと伝える~

 翌朝・・・私は目が覚めた。
 「元に戻ったのね・・・」
 それが言えるのは・・・目が覚めると、私の部屋に戻っていたから。自分の机があって、自分のお気に入りのぬいぐるみがある。そして、赤くて長い髪と・・・今、声に出したたしかに女声である私自身の声。
 「結局・・・あの人の言いたいコトって、なんだったんだろうか・・・」
 たしかに、ハヤテくんと仲良くなりたい。付き合ってもみたい・・・でも、それができるコトは、その前提がなければいけない。
 『私が好きであること。それが、ハヤテくんに伝わっていること。』
 それがなければ・・・絶対にだめなんだ。
 『勇気を出して・・・真心を込めて言えばいいじゃない。』
 まごころ・・・か。
 「ハヤテくんに・・・メールでも送っておこう。」
 私は、ハヤテくんにメールを送った。元の姿に戻れたこと・・・そして、今の時間は5時30分。そう、6時に白皇学院で会いたいということ。
 「よし、制服に着替えて・・・」
 とりあえず、制服に着替える。昨日とは違う。いつもの・・・私の体。それに、いつもの顔に戻っていた。
 「歩。私は・・・決心したわよ。」
 昨日の悩んでいたヒナギクなんかじゃない。裏切り者でも何でもない。私は、ハヤテくんが好きな女の子の一人。桂ヒナギクなんだから。
 「じゃあ、言ってくるわね。」
 部屋を出るとき・・・私はそう言って、部屋を後にした。
 家では、まだ誰も起きていなく・・・私は、玄関をそっと開けて家を出ていった。
 「ハヤテくん・・・ちゃんと来てよね。」
 私は、そのまま駆け足で白皇学院に行った。

 白皇学院に着くと、全然ひとけもなかった。ここら辺は生徒ばかり通るから、一般人などはあまり通らない。なので、二人で会うには適している。なんせ、まだ6時前だから。
 「ハヤテくん・・・まだかな。」
 そんな風に待っていると、一人の人影が見えた。ハヤテくんだ。
 「あ、ヒナギクさん。」
 「ハヤテくん。おはよう。」
 「良かった・・・元に戻れたんですね。」
 私は、抑えたい気持ちを抑えてハヤテくんと会う。そして、ハヤテくんはいつもの表情を見せている。
 「ええ・・・戻れたみたい。良かったわ・・・」
 「・・・」
 言えない・・・言えない。
 『大丈夫。』
 えっ・・・私の声?もしかして・・・あなたなの?
 『よくここまで来れたわ。もう、自分の気持ちを・・・伝えなさい。』
 そうよね・・・分かったわ。
 「ハヤテくん・・・話したいコトがあるんだけど。」
 「・・・なんですか?」
 「わ、私・・・ハ、ハヤテくんのコト・・・ず、ずっと前から・・・」
 そこからが言えない・・・好きだって。でも、私が言おうとしたその直前だった。
 「好きですよ。ヒナギクさん。」
 「えっ・・・」
 思いがけなかった・・・ハヤテくんから「好き」と言われたから。
 「僕は・・・ヒナギクさんのコトが好きでした。」
 「ハ、ハヤテくん・・・私も、ハヤテくんのコト・・・ずっと好きだった。」
 「ヒナギクさん・・・」
 ハヤテくんはそう言うと、私のコトをゆっくりと抱きしめた。
 「ハヤテくん・・・」
 「ヒナギクさん。僕、昨日・・・西沢さんに、ヒナギクさんが僕のコトが好きだと聞いて。僕、ずっと前から気になっていて・・・僕のコト、好きじゃないって思っていたから。でも、好きだったんですね・・・」
 「私、この前のデートの時・・・電車の音で聞こえなかったこと。今だったら言える。好きなハヤテくんだったから、私は喜んで行けたの。」
 「・・・僕も。」
 ハヤテくんは、怒っても・・・変な顔でもない。私のコトを・・・真面目に見てくれていた。
 「私、一人ずっと悩んでいて・・・でも、ハヤテくん。今は・・・私のコトだったら、一緒にやってくれるよね?」
 「・・・当たり前じゃないですか。出会ったときから、困ったときは僕に相談して欲しいって。」
 「・・・そういう優しいところが、一番好き。ハヤテくんの・・・そういう優しさが一番好きなの。」
 自分の思いを伝えるたびに、抱きしめる強さは・・・最初の何倍も強い。
 「ヒナギクさん・・・僕、いろいろ迷惑かけてすみませんでした。もしかしたら、これからも迷惑をかけるかもしれませんけど。」
 「ううん・・・いいの。私だって、強がって・・・でも、伝えられてよかった。ハヤテくんの気持ちが分かってよかった。」
 「ヒナギクさん・・・」
 ハヤテくんは、両手で私の頬を触った。
 「僕、これからも・・・ヒナギクさんを守っていきますから。」
 そう言うと、ハヤテくんの顔がだんだんと近づいてくる。そして、私とハヤテくんは目を閉じて、唇を重ねた。どのくらいなのだろうか・・・2,3秒だったかもしれない。でも、私にとっては1分にも2分にも感じた。
 「ハヤテくん・・・」
 「愛してます。どこまでも・・・愛してますよ。ヒナギクさん。」
 「う、うううっ・・・」
 そんな風に優しくされたの・・・今までにない。しかも、男性には今まで・・・あの時以来しかない。
 「泣かないでください。ヒナギクさん・・・」
 「ハヤテくん。私も・・・愛してる。どこまでもハヤテくんを愛してる!だから・・・今の時間だけでもいいから、私のそばにいて。そして、私だけを見つめて。」
 「・・・」
 ハヤテくんは、しばらく笑顔のままで私を見つめている。そして、
 「はい。でも・・・涙は似合いませんよ。ヒナギクさん・・・」
 「・・・うん。」
 「ヒナギクさん・・・」
 「ハヤテくん・・・」
 そして、その後も・・・私とハヤテくんの唇を重ねた。それは、いつまでも・・・止めることはなかった。笑顔で・・・いつまでも。
 私が一番大切なこと・・・それは、きっと・・・自分の気持ちに正直になるコトだろう。それを教えてくれたのが、きっと・・・私とハヤテくんが入れ替わってしまった昨日の出来事だったと思っている。
 そして、私とハヤテくんは・・・結ばれた。ハヤテくん・・・ありがとう。そして、私自身に感謝したい。ありがとう・・・贈る言葉はありがとう。
 それから、私とハヤテくんは・・・永遠の愛で結ばれるのであった。

『Change Heart』 おわり

最後は、ハッピーエンドで終わりました。うん、悩んだ!最後はどうするか。
原作を考えて、あえてあまり感情を出さないでいるかどうか。
しかし、これは一つの孤立した話というコトで・・・このように、最高の形で終わりにしました。
これに主題歌をつけるなら・・・もう、何と言っても、嵐「One Love」ですよ。
Love話の主題歌&イメージソングは、この曲で決まり!実際に、最後の言葉は歌詞をもじりましたから。
>>嵐「One Love」はこちら

読んでいただきありがとうございました。2009年始企画はこれで終わりです。
次は、ナギStory『夢 ゆめ ユメ YUME』の予定です。お楽しみに。
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